嫌いな人がいない。
まわりの方々がふと漏らす人間関係にまつわる愚痴などを聞いていると、私には嫌いな人がいないなぁと思うんです。 「嫌いな人がいない」。 そんな発言をすると、みなさん、信じられないとか、すごいなぁ、うらやましいとか、おっしゃる。 でもたぶん、心のうちでは、かわだは嘘つきだなぁと思ってると思うんです。 自分でも偽善っぽいなぁと思うもんな。 ただ、言い訳させてもらいますと、私はながらくフリーで仕事をしてきたため、出社もしないし同僚もいない。 強制的に顔を合わさざるを得ない人が、一人もいない環境だったのよね。 排他的な狭い場所で、好きな人とばかりつきあってきたんだよ。 そんな私でしたが、昨年秋から働きに出ています。 ついに私にも嫌いな人ができるのか? 少々構えておりましたが、意外とそんなこともなかった。 そりゃまぁ、苦手な人はいます。 業務で話しかけてイラッとされたら傷つくし、そのときの相手の表情が焼き付いて、もんもんとブルーな気持ちをひきずります。 しかし、「嫌い」ってほどでもないのよね。 「嫌い」は強い感情なので、抱いてしまうとしんどい。 神様のめぐりあわせに感謝しつつ、新しい環境でも嫌いな人がいなくてよかったなぁと思っています。 ・・・と、以上が建前でして、そんなふうに自分に言い聞かせる日もあれば、逆に、本当に心からいい人に囲まれていることを神様に感謝する日もある。 これはほんと。 心はうつろうものだなぁ。 私はとくにうつろいやすいんじゃないかしらん。 どうせうつろうのだから、好きとか嫌いとか、考えなくていいじゃんね、というのが、このところの結論です。