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被害者の父思いを語る 発生から3年経過で
東京都世田谷区の経営コンサルタント会社員、宮沢みきおさん(当時44歳)一家4人殺害事件(推定犯行日=00年12月30日)から3年がたつのを前に、宮沢さんの父良行さん(75)=さいたま市=が23日、埼玉県新座市にある一家の墓を訪れ、冥福を祈った。良行さんは「犯人を恨む気持ちより、希望を絶たれた悲しみや、本当に喜べることがなくなった寂しさがある」と、日ごとに喪失感が強まる苦しい心境を語った。 今年10月、10冊のアルバムが警視庁成城署捜査本部から返却された。写真好きの良行さんは、一人息子のみきおさんの幼少期から大学時代までを撮り続けてきた。「これなんか、礼に似てましてね」。良行さんは、3歳のみきおさんの写真を取り上げ、6歳で命を絶たれた孫の礼君の姿に重ねた。「運動会で走る姿なんか、息子と孫はよく似ていた」 妻は、良行さんが一家の思い出を話題にすると「悲しくなるから」と嫌がることが多い。しかし、アルバム返却の日は、夫婦で昔話に花が咲いた。妻は盆と彼岸、4人それぞれの誕生日には、欠かさず墓参りに出かける。その姿を見て良行さんは「妻もつらいのだな」と思う。 捜査本部は延べ7万8600人の捜査員を動員して懸命の捜査を続けている。良行さんが200万円の懸賞金をかけた昨年12月以降、約600件の情報が寄せられたが、犯人に直結する手掛かりは得られていない。 「なぜ殺されたかすらわからない。いつか真相を知りたい」。良行さんはそう願っている。 ・史上3人目3連覇へ増岡、敵は自分だ GO、GOジャパン勢-。新年恒例の一大モータースポーツイベント「2004年テレフォニカ・ダカールラリー」(通称パリダカ、1月1日フランス発、18日セネガル・ダカール着)がいよいよ1週間あまりに迫ってきた。例年筋書きのないドラマを繰り広げる大会。今大会は、増岡浩(43)=三菱パジェロ=が史上3人目のV3を目指すのをはじめ、97年大会ウイナーの篠塚建次郎(55)が日産ピックアップ、元F1ドライバーの片山右京(40)がトヨタ・ランドクルーザーで3度目の挑戦するなど日本勢の役者が勢ぞろい。砂漠との戦いに腕をぶしている。 26回目を迎える今大会。バタネン(89~91年)、ラルティーグ(94~96年)に続く3人目の3連覇を目指す増岡の目標は、もちろん優勝の2文字だ。 「V3という大きなハードルは大変なプレッシャー。だが、僕にはそれを超える夢と情熱と希望がある。今回は“己に勝つ”を胸に優勝を目指す」 今年、ラリーアートの社員から独立、プロドライバーとして三菱と契約を結んだ。新たな挑戦の場で王座を譲るわけにはいかない。 01年のクラインシュミットとあわせ、勝てば4連覇となる三菱自動車の準備も万全。三菱は今年の優勝マシン「パジェロエボリューション」をベースに、V6エンジンを3・5リットルから4リットルに拡大するとともに、新たに油圧式のアンチロールバーシステムを採用し、コーナリング性能を飛躍的に高めた。 ニューマシンは今夏、50度以上の猛暑のモロッコで2週間にわたって行われたテストをノートラブルで乗り切り、ダカール前哨戦の10月のUAEデザートチャレンジ(アラブ首長国連邦)では、増岡のチームメート、ステファン・ペテランセル(38)=フランス=が昨年に続き連覇。幸先のいいスタートを切った。 増岡自身は、このレースでは、同じ三菱の元WRC(世界ラリー選手権)王者、ミキ・ビアシオン(45)=イタリア=をパスしようと横に並んだところで砂のギャップに突っ込み転倒。リタイアとなったものの、「エンジンが大きくなったことでシフト回数が減って、ハンドルに集中できる。アンチロールバーの採用で凹凸路でも傾かずにスイスイ走れる。1日当たり今年より30分近く速く走れる必勝マシンだ」とニューマシンを絶賛。V3に手応えをつかんだ。 だが、パリダカでの最大の敵はなんといっても厳しい大自然。2004年の大会はエジプトにゴールした前回とはうってかわって、再びモーリタニアの大砂漠を越え、セネガルのダカールを目指す“パリダカの原点”に戻った。 特に12日の休息日後の後半戦はいきなり60階建てのビルに相当する高さ200メートルの砂丘群が行く手をふさぐ。また、モーリタニアでは今秋、かつてない大雨のため、砂漠の中に湖ができてしまった。主催者作成のマップにはその湖が書き込まれてはいるが、大会開催時には、乾いてそこが思わぬ近道になる可能性もある。「とはいえ、表面だけの生乾きだとクルマはたちまち泥沼に埋まってしまう。砂なら掘れば脱出できるが、沼だと抜けられずそのままリタイアです」と増岡。 この雨で砂漠特有の植物キャメルグラス(ラクダ草)が成長、根元に吹き溜まった砂で高さ1、2メートルの砂山が連続してできている可能性もある。今年1月の大会で、篠塚建次郎が砂山を越えようとして転倒し大ケガを負ったのは記憶にまだ新しいところ。今大会は、それ以上に“落とし穴”があちこちで待ち構えている。 昨年も最後まで争った同じ三菱チームのペテランセルも強敵だが、増岡は「アルプスの山麓で、新しいナビゲーターのピカールとロープ1本だけでつながるロッククライミングをやって、精神的な強さや、信頼関係も築いてきた。やることはやったので負けるはずはない。ライバルは自分自身」ときっぱり。V3を見据えて、18日間の長く厳しい戦いに挑む。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2003.12.23 22:17:54
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