カテゴリ:リコスペ
謎の飲み物
プレミアムアウトレットでろくに買い物もできないまま時間だけが過ぎ、 タクシーでストリップ通りに戻ってきたリコたちは、バーガーキングを探していた。 ベラージオからウィンのホテルに移動したタクシーの中で見かけたような気がする場所で何往復もするも、見つからない。 結局諦めて、マックに入るコトに。 「バーガーキング、サンフランシスコの空港で帰りに寄れたら食べるかね」 そんなコトを話しながら、2階の高さにあるマックへエスカレータで上がっていたら… 突然ものすごい勢いで、Sちゃんの体に何かが飛んできた!! 「いてッ」 「何!?」 とっさにSちゃんがその物体が飛んできた方向を見る。 すると、エスカレータのふもと辺りで小学生くらいの外人の男の子が、ニヤリと笑って走り去って行った。 何あれ!? Sちゃん、まさか…うっ、う……撃たれた!?!? 「どーしたの!?何が当たったの?」 「わからんけど、当たったよ」 ((((;゚Д゚))))ヒィィィィ アメリカは何があるかわかったモンじゃない。 ラスベガスに来てマックに入るのはこれで2回め。 セットを頼んでもドリンクはセルフサービスだってコトは前回ので理解したから、注文時はバッチリ! またしてもドデカイ紙コップを渡され、日本で言うドリンクバーみたいな所で好きな飲み物を選ぶ… 歩き回ったから喉がカラカラだよ~ 砂漠の中にあるラスベガス、ホントにものすごい勢いで喉渇くのだよ。 いろんなジュースが選びたい放題だけど、リコとしてはただの水が飲みたい。 「Sちゃん、水どれかね?」 「WATERって書いてあるのはないな」 「でもこれかこれ、青いからそうっぽいかね?」 「うーーん」 一応ボタンに何か文字が書いてあるんだけど、 何の飲み物なのかがいまいち「?」なのが多い。 とりあえず炭酸が入っていてもイイから水が飲みたいと思い、ブルーのボタンを押してみた。 「ジャーー」 なんかものすっごい、XPのタスクバーみたいな色した得体の知れない飲み物が流れてきたよ。 (*゚Д゚*) ナンジャコリャアァ!! Sちゃんと思わず顔を見合わせて、笑っちゃったよ。 慌ててそれをやめ、もうひとつのブルーのボタンの方を出してみたら… 今度は水色の蛍光ペンみたいな色のクレイジーな飲み物が。 もうサー、なんかこんな色出せるのがすごいよね。 日本じゃもっぱらお茶か水しか飲まないリコにとって、 ただでさえジュースの独特な色って抵抗あるけど、 そんなリコからしたら、アメリカのこういうジュースって絵の具に近いものがあるに。 結局ここは何も飲まないコトにして、 ハンバーガーとポテトだけはしっかり食べておいた。 こういうのは日本のマックと同じなんだよね。 マックを出てからストリップ通りをまたウロウロしてみる。 いざ自分たちで行動してるとやっぱどこで何してイイかわかんないし、 それを考えると、初日何となく決めた旅行会社のイルミネーション観光に参加しておいて良かったなぁと思う。 じゃなきゃとてもダウンタウンの方まで回れなかったし、 フリーモントエクスペリエンスも行かなかったかもなぁ。 展望台代$10も含まれて、ひとり$55だったそのイルミネーション観光の代金も、 自分たちで回るタクシー代うんぬんを考えても、安かったように思う。 初めてラスベガスに行くには絶対オススメ!! 今日朝から散々ショッピング周りをしているのに、 相変わらずお土産というお土産を買えないままのリコたち。 初日のイルミネーション観光のガイドさんが言ってた言葉を思い出す。 『ハネムーンのお客様が来て1番困るのが、お土産! アメリカには基本的に日本のようにお土産の風習がないので、いざ買おうとするとナイんですよ』 それでも「昨日行ったABCストアにあったお土産でイイんじゃねーか?」というSちゃんの言葉に、 またウィンの向かい側にあるファッションショーへと入るコトに。 そうそう、このABCストアはお菓子やジュースや雑貨が揃ってるけど、 今日あちこち見てきたお店でも全然見かけもしなかった、 ラスベガスならではのお土産がイッパイ売ってるんだ。 えぇ~い、ホテルからも近いし、明日の朝には帰国するんだし…まとめ買いしちゃえぇ! …というコトで、カゴを片手にアメリカ土産の定番中の定番のマカダミアナッツのチョコやら、 ラスベガスの景色をかたどった磁石やら、$札のプリントがされた鉛筆などなど、 ザ・お土産!!というようなものを買いまくったよ。 まぁ日本で言う、地名の入った提灯とか景色の絵が描いた布のしおりとか、 東京タワーのちいこい模型とか、そんな感じのと一緒だね。 (ノ∀`*) そんな中…リコはあるものを発見した。 マックで飲めなかった水を飲もうと、飲み物の陳列棚を見ていたら… ある、怪しげな飲み物を発見。 ま、まさか…これは!! 「Tea Green White」と書かれたラベルに、透明のペットボトルを通して見える、何だか懐かしい淡いグリーン色。 一瞬にして祖国を思い出した。(祖国って言うな!) 「Sちゃん、これ見て!!」 「なんだ?」 「これさ、お茶じゃない?」 「ティ…グリーンホワイト?ド怪しいじゃん」 まぁ確かに。 (´・ω・`) でもよくよくラベルの裏を見てみたら…、この謎の飲み物の製造会社があの伊藤園だったのだよ!! 「伊藤園だに、絶対お茶だよ!!」 「お茶なんかラスベガスに売ってるかぁ!?」 「でもこの色、それっぽいじゃん」 「そうだけど…」 なんせ旅行中盤に差し掛かって日本料理が恋しくなってから、 昨日そのラスベガスでの日本料理に挑戦して、失敗したリコたち。 レモンラーメンとトマトそうめんの悲劇で植えつけられた恐怖感で、 どうしてもこの「Tea Green White」てヤツも怪しく見えなくもない。 とにかく「White」がいかんのだよ、ホワイトが!! 何が一体ホワイトなのか?どうしてホワイトという文字がつかなきゃならんのか? 散々その場でSちゃんと議論したものの、 もし万が一これでリコの大好きなお茶だったら1週間ぶりにお茶が飲める!と思い、 買おうとして値段を見てビックリ、$3近い値段だよ。 こりゃあ本当にお茶じゃないかという期待が高まった! そのお茶らしきペットボトル1本とお土産がたんまり入ったABCストアの袋を両手に抱え、 セレブやダンディなおじさまたちが集うウィンのカジノの中を、何だか小さくなりながらコソコソとすり抜け、 やっとエレベータに乗り込んだリコとSちゃん。 なんかよくわからんけど、恥ずかしくてさ。 なんつーか、六本木ヒルズにアピタの袋持って入ってる感じなのだよ。 別にアピタが悪いワケじゃないだに、なんかただ場違いな時ってあるじゃん? 同じ気持ちなのかSちゃんとエレベータの中で苦笑いしていると、 一緒に乗っていたアメリカ人のお兄さん3人組が、リコたちが持ったABCストアの袋を指差した。 「ABC store!」 ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル みっ、見ないでーーーーーー!! 突然のコトに顔を真っ赤にしそうになっていると、 その外人さんたちが、ABCストア安くて色々あってベリーナイスだよね!みたいなコトを、 リコたちに言って笑いかけてくれた。(ルー大柴?) そ、そうですねー(棒読み) リコも何とか「Nice!」と返して、笑ってその場を切り抜けた。 皮肉を言われたのか、それとも普通に「アピタいいよね!」って意味で言われたのかはわからなかったけど… ん?アピタ? いつの間にABCストアがアピタに!!(欧米進出か?) ホテルに戻ってくるなり、我らの期待の星「Tea Green White」を早速袋から取り出すリコ。 「飲んでみるか!」 「よし、俺が先に…」 「あ、ちょっと待って!」 もしこれが正真正銘のお茶だとしたら、ラスベガスで日本茶を飲んだという記念すべき瞬間になると思ったリコは、 携帯でムービー録画をセット。 その謎の飲み物を紹介するところから撮り始め、 まずはSちゃんが、続いてリコが飲むという全容を収録するコトに。 「えぇ…と、ラスベガスに来て5日め!何だか日本食が食べたくなってきました。 それで昨日は日本料理っぽいのを食べに行ったんだけど、それが…」 話そこまで戻るのかよ!!!! 「そしてついに!見つけました!」 「ジャーン、ティグリーンホワイト!…伊藤園!」 「お茶かもしれないし、そうじゃないかもしれない」 「まずは俺が飲んでみます」 「お願いします」 こうしてようやくそのフタを開けたSちゃんが、 ゴクゴク…とその謎の飲み物を口にした!! 「…ど、どうですか?」 「…んっ、んーーーーーーー!!!」 「何ッ!?どうしたんですか?」 どうでもイイけど、なんで敬語やねん。 それを飲んだSちゃんが何も言わず、ただ「んーー!」と声にならない声を出した後、 倒れた…ってのは冗談で、爆笑し出した。 感想を聞く前に、そのまま差し出されたペットボトルをリコも飲んでみるコトに。 そして… 「んっ」 んーーーーーーーーーーーーーー!! Sちゃんと同じ声を出すリコ。 「お茶だ!」 「アハハ」 「完全に…これはお茶です!!」 そう言ってもう一口飲んだ後、突然立ち上がって部屋の中を回り出す。 キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!! 1週間ぶりに飲んだお茶! 緑茶だ、ワッショイ!ワッショイワッショイ!! ラスベガスでまさかの緑茶に出会った。 ちと高いけど、伊藤園に乾杯! なんかうれしくて涙ぐみそうになったよ。 まぁ散々騒いでおいてなんだけど、明日には茶畑だらけの静岡に帰るんだけどね。 (・∀・)テヘ うれしくて録画終了した後、Sちゃんとリコとお茶の3人で記念写真撮っちゃったよ。 その写真の中のリコのスマイル。 相当うれしかったに違いない。(汗) 楽しかったハネムーン…ラスベガス旅行も、いよいよ終わりに近づいていた。 部屋でお茶を飲みながら、お買い物で歩いた体の疲れを取るために少し休んだ後、 ある程度荷物をまとめ、おしゃれな格好に着替えた。 ラスベガス、最後の夜。 最後の最後に、億万長者を目指してカジノでババーンと勝負したいところだけど、 すでに銭なし法一状態。 やっぱりせっかくラスベガス最後の夜だから、ショーをイッパイ楽しみたい。 ホテルが変わってから見られなくなっちゃったけど、 ベラージオの噴水ももう一度… こうしてリコたちは、ラスベガスでの最後の夜を楽しむため部屋を出た。 <つづく> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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