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3月31日の日経夕刊、十字路でとても大切な記事がありましたので、掲載したいと思います。東レ、、、繊維は日本を背負ってたった産業の雄の時代がありました。底力はやっぱりありますよね。。。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ やりたいことだけでは勝てない 東レ経営研究所 産業経済調査部 チーフエコノミスト 増田 貴司 世界の家電市場で韓国のサムスン電子が快進撃を続ける一方、日本メーカーの存在感が低下している。サムスンの強さの源泉の一つは、顧客が本当に望んでいる製品を提供する力にあると思う。日本企業の場合、作り手側のこだわる「いいもの」づくりが優先され、海外市場の顧客ニーズからずれている場合が多い。これに対してサムスンは「顧客に選ばれる力」を高めて商売で勝つことを何よりも重視している。 バンクーバー五輪のフィギュアスケートでは、浅田真央選手がキム・ヨナ選手に敗れたが、ここにも同じ問題が潜んでいるように思える。前人未踏の難易度の高い演技構成にこだわった浅田選手と、技術難度は落として審判団に最も高得点をもらえる演技をすることに集中したキム選手の方向性の差が勝敗を分けたように見える。 経済成長の牽引役は先進国から新興国へと交代した。世界の主戦場となった新興国市場では、日本人が期待するほど品質や機能は重視されず、高価で過剰なスペックの日本製品が敬遠されがちである。また、新興国企業が製造に参入してきた結果、世界的な供給過剰状態が発生しやすい環境になった。 このように競争環境が激変したために、日本の製造業は高度な技術力とものづくりの力だけでは勝てなくなり、事業で勝つための戦略が不可欠になった。 ファーストリテイリングの柳井会長兼社長が雑誌のインタビューで示唆に富む発言をされていた。「(結果が出ない会社は、)たぶんやりたいことだけをやってるんじゃないでしょうか。お客様がほしいと思う選択肢にまず入らないと売れない。自分の好みに入り込むと売れなくなります」。日本のものづくりも自分がやりたいことだけやっていたのでは生き残れない時代に突入したことに気づく必要があろう。 (本稿は、2010年3月31日日本経済新聞夕刊「十字路」に掲載されました) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年04月14日 08時42分03秒
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