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カテゴリ:霜花の姫~香蜜が咲かせし愛~全63話
香蜜沉沉烬如霜 Ashes of Love
第41話「天后・穂禾」 魔界から姿を消した奇鳶(キエン)だったが、蠱毒の発作で苦しんでいた。 すると鳥族公主・穂禾(スイカ)が現れ、火術で虫を焼いてくれる。 穂禾は奇鳶を連れて翼渺洲(ヨクビョウシュウ)に戻ると、再び滅霊(メツレイ)箭を作ってくれたら屍解天蚕(シカイテンサン)を除いて自由を与えると言った。 にわかには信じられない奇鳶だったが、穂禾は奇鳶の身体に巣食う幼虫たちの親を見せてやる。 実は天后は穂禾に自分の霊力を全て託し、鳥族を復活させ、旭鳳(キョクホウ)を帝位に就けるよう命じていた。 そんな中、穂禾は鳥族の穀倉が空になったと報告を受けた。 すると隠雀(インジャク)が現れ、鳥族の食糧危機について首領である穂禾の責任を問う。 天后という後ろ盾で首領になった穂禾、しかし天后が廃位された今、果たして穂禾に鳥族を守れるのか長老たちは懐疑的だという。 憤慨した穂禾は三日以内に解決すると約束し、逆に隠雀が魔界で魔尊と接触していたと追及した。 しかし隠雀は旧友と面会しただけだと答え、そんなことより食糧難を解決しろと挑発して出て行ってしまう。 ↓「ファンションは引き算なのよ〜」「コイツッ!」 穂禾はすぐ筆をとり、天界の穀倉を解放して欲しいと天帝に上奏した。 しかし潤玉はその奏状を燃やしてしまう。 そして3日後、穂禾は正直に天界から上奏の返事が来ないと長老たちに伝えた。 実は数日前に隠雀が魔尊と会っていたことが天帝の知るところとなり、鳥族に不信感があるせいだという。 すると隠雀は天界が出兵しないのは自分が魔界と結託している証拠がないからだと否定、穂禾の責任転嫁ではないかとほのめかした。 穂禾と隠雀の言い争いに困惑する長老たち、するとそこへ潤玉が現れる…。 潤玉はすでに隠雀と接触していた。 そこで隠雀に助けを乞いに来たと話し、生母の形見となった翼渺洲の鳥族兵力配置図を見せる。 「もし私が鳥族にこの兵力配置図の出所があなただと話したら、 それでも鳥族の中で足場を築けると?」 隠雀もさすがに顔色が一変し、腹をくくった。 すると潤玉は穂禾が食糧難の件で必ず天界に助けを求めてくると踏み、奏上を消失させるので隠雀が直訴に来るよう指示する。 「あなたに鳥族の実権を握らせます 鳥族を率い、私を支持してくれれば、いつか首領にして差し上げましょう」 潤玉は鳥族長老たちを前に天界からの特使で来たと話した。 天帝の命により鳥族への食料支援を行うが、もう1つ解決すべきことがあるという。 「隠雀長老が魔界へ赴き、魔尊と会っていたことは皆さんもご存知のはず…」 穂禾は潤玉が助太刀に来てくれたと安堵し、ここで隠雀を排除しようとする。 しかし潤玉の話は耳を疑うものだった。 「穂禾公主は以前、翼渺洲へ天兵の派遣を願い出ておられた だが天帝は鳥族を信じ、私に事の顛末を調べよと仰せに… その結果をお伝えするために参りました、隠雀長老と魔界の間で結託はありません この件が我々の関係に影響しませぬよう…」 長老たちは初めて穂禾が天帝に兵の派遣を上奏したと知り、隠雀を亡き者にするつもりだったのかと憤った。 穂禾は急場ゆえの判断だったと言い訳したが、潤玉から食糧難を解決せず、隠雀の追求にこだわるとは本末転倒だと揶揄されてしまう。 「どういうことですか?3日前に奏状を送りました!」 「受け取っておりません 隠雀長老が直訴しに来なければ天界はこの件を知る由もなかった…」 話を聞いた長老たちは激怒、穂禾に首領の資格はないと非難し、その座を退けと迫った。 潤玉も穂禾が私欲で隠雀の排除を企てていたのかと呆れ、この件について全権を持っていることから、穂禾に才徳ある者が補佐としてついてはどうかと提案する。 こうして長老たちは隠雀を推挙し、潤玉は思惑通り鳥族の掌握に成功した。 その頃、奇鳶は地下神殿にもぐり、再び自分の血を使って滅霊箭を作り始めた。 すると魔界に″幽冥(ユウメイ)の怒り″が現れ、鎏英(リュウエイ)は暮辞(ボジ)の仕業だと気づく。 一方、穂禾はようやく隠雀が結託したのが魔尊ではなく夜神だと知った。 追い詰められた穂禾は地下神殿に向かい、ちょうど完成した滅霊箭を手に入れる。 そこで気を失っていた奇鳶を仙術で起こし、この滅霊箭で夜神を殺せと命じた。 「私の数千年を水の泡にした…命で償わせる!」 穂禾は霊力の強い夜神を倒すため、自分も同行することにした。 潤玉が璇璣(センキ)宮で母の遺影に手を合わせていると彦佑(ゲンユウ)が現れた。 隠雀が鳥族の実権を握ったと知り、潤玉が関係していると気づいたという。 「始めたのですね…」 彦佑は潤玉が復讐にとらわれ、恩主のように多くの過ちを犯すことを心配した。 何より無関係の錦覓(ジンミー)が巻き込まれたら危険な目に遭わせることになる。 しかし潤玉は黙って出て行ってしまう。 ↓負けられない戦いがある!(๑•̀ㅂ•́)و✧キラン その夜、璇璣宮に黒い霧が侵入した。 庭園で偶然、見かけた燎原君(リョウゲンクン)は急いで旭鳳へ報告に向かう。 黒い霧は穂禾と奇鳶だった。 2人は潤玉の書斎に隠れてその時を待ったが、運悪く錦覓がやって来る。 「小魚仙倌?どこにいるの?」 錦覓は潤玉が留守のため、霊力の回復に効果がある万丈須(バンジョウス)を置いて帰ることにする。 予定外とは言え絶好の機会を得た穂禾は奇鳶に錦覓を殺せと命じた。 しかし鎏英から警告されていた奇鳶はどうしても決心がつかない。 しびれを切らした穂禾は出て行こうとした錦覓に火術を放つと、驚いた奇鳶が穂禾に向かって矢を放った。 そこへ旭鳳が現れ、咄嗟に滅霊箭を阻止する。 奇鳶と穂禾は慌てて姿を消し、旭鳳はとりあえず燎原君に卒倒した錦覓を任せて2人の後を追った。 潤玉が寝殿に戻ると錦覓が意識を失っていた。 燎原君は事情を話して錦覓を任せ、火神の後を追いかける。 やがて錦覓が目を覚ますと潤玉がいた。 「小魚仙倌?何が起きたの?薬を運んで来たあと帰ろうとしたら背後から衝撃が… 小魚仙倌が助けてくれたの?」 「…私ではない、旭鳳だ」←変なところで正直w 潤玉は刺客の狙いが自分だったと気づき、彦佑の懸念が杞憂ではないと悟る。 そこで錦覓の手を握りしめ、2度と誰にも手出しはさせないと誓った。 錦覓はお礼を言ったが、思わず潤玉から手を離してしまう。 ↓カミカミカミ… 穂禾は逃げ出した奇鳶を追いかけ、璇璣宮の前で一撃を与えた。 しかしすぐ旭鳳が追いつき、卒倒した奇鳶にとどめを刺せない。 「ジンミーは火系法術で負傷を、なぜ傷つけた?」 「殿下のお心も知らず夜神に薬を運んで来るなど…許せません! ジンミーを害する気など…この者がジンミーを狙ったのです」 旭鳳は卞(ベン)城公主との約束で暮辞の命は奪えないと話した。 すると知らせを受けた鎏英が駆けつけ、暮辞の身体に屍解天蚕がいて利用されていると暴露する。 旭鳳は母の仕業だと知り、このまま暮辞を見逃すことにした。 鎏英は感謝して暮辞を連れて帰ると、旭鳳は穂禾に警告しておく。 「今後どんな理由があろうとジンミーを傷つければ容赦しない 人間界にいる時、そなたを助けると約束したが、私の怒りの琴線に触れるな…」 旭鳳は急いで錦覓の様子を見に行った。 しかし潤玉が現れ、会わせてもらえない。 「旭鳳!お前のせいでジンミーは狙われている、死を見るまで諦めぬ気か?! じきに水神が迎えに来る、帰ってくれ!(プイッ」 穂禾は孤独だった。 鳥族の実権を奪われ、こうして全てを失っても愛する旭鳳の心は今も変わらず錦覓のことばかり…。 …なぜ?なぜなの? 穂禾の心は悲しみから激しい嫉妬へと変わった。 すると翌朝、洛霖(ラクリン)に手紙が届く。 …水神殿、本日、子の刻にお会いしたい …錦覓のことでお話が 奇鳶が目を覚ますと鎏英がそばにいた。 すると奇鳶は咄嗟に錦覓を害していないと訴える。 本当は錦覓を殺して屍解天蚕を除いてもらおうと思ったが、いざとなると鎏英だけには失望されたくないと思い直していた。 鎏英はやっと昔の暮辞が帰ってきたと笑顔を見せ、これからは自分が助けると励ます…。 つづく (^ꇴ^)盛り上がってまいりました〜♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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