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カテゴリ:月に咲く花の如く 全74話
那年花开月正圆 Nothing Gold Can Stay 第33話「命の値段」 三寿幇(サンジュホウ)にさらわれた周瑩(シュウエイ)と沈星移(シンセイイ)たち。 春杏(シュンキョウ)は咄嗟に周瑩が自分の侍女だと嘘をついたが、周瑩は自分こそ周瑩だと言った。 結局、韓三春(カンサンシュン)は粗暴な周瑩が侍女だと判断、春杏に呉家が2万両を払えば解放すると条件を伝える。 「だが通報しようものなら…」 韓三春がそう言いかけた時、いきなり牛寿娃(ギュウジュア)が見せしめに御者の宋(ソウ)を刺し殺した。 「こうなると思え!」 周瑩たちは衝撃で言葉を失ったが、春杏はこの恐怖の中でも気丈に判断する。 「ならこの2人に文を届けさせて、うちの薬材店の番頭よ、信用できる、この侍女も古株なの」 春杏は馬車で周瑩が話していた筋書きを覚えていた。 周瑩と沈星移は春杏の機転で身分を偽り、早速、呉家まで知らせに向かうことになった。 しかし威虎堂(イコドウ)を出たところで思いがけず頭領に嫁いだ元芸妓の千紅(センコウ)とすれ違う。 星移はとっさにうつむいたが、千紅はどこか見覚えがある男だと気づいて2人を止めた。 「あの人たちは誰?」 「呉家東院の侍女と番頭だ、身代金を要求するため呉家に使いに出す」 韓三春から話を聞いた千紅は改めて顔を確認に行くと、2人が沈家の二少爺と呉家の少奶奶だと暴露してしまう。 韓三春は牛寿娃を呼びつけ、沈家の若旦那までさらって来たことを褒めた。 牛寿娃が加わってからというもの財源に事欠くことがない。 しかし御者を殺したことに触れ、以前にも言った通り三寿幇では殺しはしないと忠告した。 「二度とするなよ…」 三寿幇は呉家東院と沈家の門戸に矢文を放った。 東院は周瑩の身代金2万両を、沈家は星移の身代金1万両を要求され、両家はそれぞれ大騒ぎになる。 銀子が手元にない沈四海(シンシカイ)は杜明礼(トメイレイ)を頼り、5千両ほど貸して欲しいと訴えた。 杜明礼は了承したが、自分が協力したことを決して他言しないよう約束させて帰す。 そこですぐ査坤(サコン)を呼び、なぜ沈星移までさらわれたのか問い詰めた。 しかし査坤も分からないと首をかしげる。 ともかく杜明礼は知府・英賢(エイケン)に寡婦がさらわれたと知らせるよう指示、ただし沈星移には触れるなと命じた。 周瑩と沈星移は脱出に失敗、結局、一行はそろって同じ牢で朝を迎えた。 そこへ突然、千紅が手下を連れて現れ、自分の身請けを拒んだ沈星移への恨みを晴らす。 「娶る約束でしょう?よくも門前払いしたわね!@1話」 「いや、酔った勢いで言ったことだろ?…あ~すまない!悪かった!」 千紅はこの一件で世間の笑い者になり、輿入れを焦ってしまったという。 慎重さを欠き韓三春の嘘を見抜けず、陝北(センホク)の富商で大勢の使用人を抱え、広大な土地や豪邸を持っているという話を信じてしまったのだ。 嫁いで見れば使用人とはここにいる子分たちのこと、広大な土地は占拠する山で、豪邸はこの巣窟だった。 山から出られない苛立ちも相まって千紅は沈星移を殴る蹴るはの大騒ぎ、散々、憂さを晴らして帰って行く。 すると周瑩と視聴者はボコボコにされた沈星移に大笑い、たまらなく愉快だと転げ回った。 英賢は三寿幇が人質を取って身代金を要求していると知り、すぐさま県令・趙白石(チョウハクセキ)を呼び寄せた。 約束の3ヶ月を過ぎたと言うのに平定するどころかこの体たらく、しかし趙白石は目下、再犯は確認されていないと報告する。 すると英賢は憤慨し、三寿幇が呉家東院の寡婦を人質にして呉家に金を要求してきたのも知らないのかと怒鳴った。 「しぇんむぁ?」 呉家東院では西院と中院も巻き込んで周瑩の身代金を集めていた。 鄭(テイ)氏はついに屋敷を売ると決心したが、そこまでしても2万両にはほど遠いと分かり断念する。 そこへ命からがら逃げて来た周老四(シュウロウシ)が現れた。 周老四は通報すれば周瑩が殺されてしまうと訴えたが、驚いたことに趙白石が現れる。 仕方なく周老四はすべて報告し、沈星移も一緒だと教えた。 すると趙白石は通報しなかった呉家に激怒し、身代金を渡しても周瑩の命は救えないと声を荒げる。 ともかく身代金の受け渡し場所と日時を確認し、周老四が根城へ案内すると申し出た。 趙白石はこれで出兵すれば周瑩も救出できると期待したが…。 巡撫(ジュンブ)は出兵を見送ると断った。 追い詰められた趙白石は恩師・張長清(チョウチョウセイ)を訪ね、その人脈で派兵を懇願する。 話を聞いた張長清は貝勒(ベイレ)と三寿幇が裏で通じていれば英賢は手を出せないと考えた。 三寿幇も英賢が治める西安には近寄らない、もしかすると英賢の方に事情があるのやも…。 そこで趙白石をすぐ四川に転任させ、三寿幇の討伐は別の者に任せると決めた。 しかし周瑩を助けたい一心で趙白石は興奮し、討伐しかないとまくし立ててしまう。 驚いた張長清は冷静になれと叱り、なりふり構わず取り乱すなど言語道断と呆れた。 王世均(オウセイキン)は居ても立ってもいられず県署の前で趙白石の帰りを待った。 するとようやく趙白石が戻って来たが、出兵を拒まれ、自分も兵を持っていないと肩を落とす。 王世均は失望し、呉家東院の者を率いて三寿幇と戦うとたんかを切って帰って行った。 その言葉を聞いた趙白石は沈家を訪ね、協力を要請する。 「人質を救出する手立てはあります!沈家の男衆を動員してくだされば必ず成功します」 しかし沈四海は何の話か分からないと白を切り通した。 「…星移の件は沈家で解決しますのでご心配なく」 趙白石は沈四海を説得できず、仕方なくあきらめた。 一方、牢の周瑩は沈星移と協力し、見張りをおびき寄せて脱出することにした。 そこで周瑩が腹が痛いと苦しみ出し、星移たちは見張りに急病人をみてくれと訴える。 仕方なく見張りの子分2人が入って来たが、星移たちが襲いかかる前になぜか子分の1人がもう1人を殴って気を失わせた。 「姐姐?俺だよ、忘れたのか?」 なんとその子分は王二虎(オウニコ)だった。 二虎は周瑩が連行された時にすぐ気がつき、助ける機会をうかがっていたという。 こうして周瑩たちは二虎のおかげで牢から脱出、外へ出た。 しかし酒盛りしていた牛寿娃がお気に入りの春杏をはべらせようと牢へ行ってしまう。 二虎の案内で周瑩たちは門までやって来た。 そこで二虎がまず門番4人を一箇所に集め、そこを狙って周瑩たちが取り押さえたら馬を盗んで逃げることにする。 しかし門番を片付けたところで牛寿娃が子分を引き連れ駆けつけた。 周瑩たちは仕方なく投降、再び威虎堂に連行された。 韓三春は恩知らずな二虎に激怒し、買収されて裏切ったのかと問い詰める。 すると二虎は物乞いだった時、周瑩に銀子を恵んでもらい、母と弟が死んだ時には葬儀代を出してくれた恩人だと訴えた。 「金より人情が大事だと頭領から教わりました!過ちであっても恩人を見殺しにはできない!」 しかし牛寿娃は掟によると人質を逃した奴は斬首だと言い出した。 そこでいきなり剣を抜いたが、韓三春に手を打たれ、思わず剣を落としてしまう。 結局、二虎は半年間の監禁となり、韓三春は自分の指導が甘かったとして、今回の分け前は返上すると宣言した。 牛寿娃は思わずにんまりして頭領の英断を称えると、身代金と関係ない侍女をくれと頼む。 二虎を見逃してもらった手前、韓三春は特別に了承、喜んだ牛寿娃は無理やり春杏を連れて行こうとした。 すると周瑩が落ちていた剣を拾い、いきなり牛寿娃の首に突きつける。 「韓三春!あんたの武芸は認めるけど、私だって芸を売って生きて来た この男を道連れにして死ぬ覚悟くらいあるわ!」 さすがの牛寿娃も命は惜しい。 そこで春杏をあきらめると約束してゆっくり剣から離れると、周瑩も剣を投げ捨てた。 一度は大人しく剣を拾った牛寿娃、しかし急に周瑩に斬りかかろうとする。 しかしまたしても頭領に手を打たれ、面目をつぶされたまま断念するしかなかった。 周瑩は一緒に監禁された二虎になぜ三寿幇にいるのか聞いた。 なんでも母と弟を埋葬したあと、同郷の人がここへ連れて来てくれたという。 周瑩がずっと行方を捜していたと知った二虎は喜び、しみじみ良い人だと感激した。 そこで周瑩は頭領がどんな人なのか聞いてみる。 二虎の話では根は悪い人ではないようだが…。 杜明礼は査坤に沈家から銀票が届いたと知らせ、師兄に沈星移を解放するよう文を出せと指示した。 「そのあと英賢に討伐させる、趙白石より先に動くのだ 盗賊を討伐するどさくさに紛れて師兄に韓三春と寡婦を始末させろ」 査坤は承知して銀票をしまおうとしたが、杜明礼がそれは貝勒に送るなと言った。 「報告する必要な~い」 「つまり…これは私たちの銀子だと?(キラーン」 「その通り」 査坤は銀票をまじまじと見つめ、何ともこそばゆい感じがした。 「査坤、覚えておけ、私たちはこの世で一番、哀れな人間だ…」 「哀れみなど不要です」 「我らは何も持っていない」 杜明礼は別の箱を出して銀票をしまった。 「だが、これからは…」 「銀子があります!(キリッ」 つづく ( ๑≧ꇴ≦)ギャハハハハ〜査坤www もう周瑩と星移がどうでもよくなってる(笑 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.02.22 23:11:46
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