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![]() 燕云台 The Legend of Xiao Chuo 第31話「連環の計」 景宗(ケイソウ)・耶律賢(ヤリツケン)は燕王・韓匡嗣(カンキョウシ)に徳譲(トクジョウ)の婚姻を頼んだ。 翌朝、その話を聞いた韓夫人は激怒、かつて息子の恋路を邪魔しておきながら、よくも婚姻を迫れたものだ。 しかし母として息子の結婚を望んでいるのも事実だった。 そこで韓匡嗣は李思(リシ)はどうかと提案し、夫人から説得して欲しいという。 一方、韓徳譲は蕭思温(ショウシオン)暗殺事件の真相を暴くべく調査を続けていた。 やがて点と点がつながり、実は耶律罨撒葛(ヤリツエンサーグァ)が上京(ジョウケイ)を離れた瞬間から悪意と策略に満ちた罠を仕掛け、容易に複数の勢力を操っていたと分かる。 しかしまだ十分な証拠がなかった。 これでは景宗と皇后が勢力を巻き返した罨撒葛に勅命を下すことは難しいだろう。 そこで徳譲は腹心の信寧(シンネイ)に罨撒葛を警戒するよう頼んだ。 罨撒葛は女里(ジョリ)と高勲(コウクン)を太平王府に呼び出した。 女里は指示通り朝堂で皇后に圧力をかけたが失敗、しかし罨撒葛はそれを責めるつもりはないという。 確かに景宗に守られた皇后はやすやすと倒せる相手ではなかった。 それにしても漢人の臣下たちは、あれほど流言が広まっても韓徳譲のこととなると大騒ぎだ。 「ったく、よそ者どもはいるだけで不愉快です!」 女里は目の前に漢人の高勲がいるにもかかわらず、うっかり口を滑らせた。 「どう言う意味かな?この私まで一緒に始末すると?」 「あははは~言葉が足らず失礼を!貴殿は遼で唯一、信頼する漢人だ!」 女里が笑ってごまかすと、罨撒葛は目下の急務は騒ぎを広げることだと言った。 「陛下が韓徳譲を憎むようにな…」 罨撒葛は気づいていた。 あの時、景宗が朝堂に現れたのは助け舟を出すためではなく、疑念を抱いたからだろう。 流言はすでに静養中の景宗の耳にも届いたのだ。 韓徳譲は景宗と皇后に暗殺事件の全容が罨撒葛の″連環の計″だったと報告した。 高勲と女里のうぬぼれの強さを知り尽くしていた罨撒葛は、2人が権力を独占する蕭思温を妬み、殺意を持つと容易に想像がついただろう。 そこで2人をたきつけるため、上京を任せていた粘木袞(デンボクコン)に告発状を書かせ、蕭思温のもとに届けさせたのだ。 これに焦った2人は証拠を消すため、海只(カイシ)と海里(カイリ)を使って蕭思温の殺害を画策する。 さらに海只たちと海東青(カイトウセイ)を引き合わせ、同時に長年、従って来た死士たちを分けて上京に送り、海東青を装わせて景宗を襲わせていた。 景宗はこれほど複雑に絡み合っていたのかと驚いた。 しかし話はそこで終わらない。 罨撒葛は事実の露見を恐れ、早い段階で耶律喜隠(ヤリツキイン)に目をつけていた。 そこで傲慢な喜隠に高勲と女里の関与を知らせ、2人の告発状を喜隠の密偵が見つけるよう魏(ギ)王府に配したという。 予想通り喜隠は2人を脅して結託、一方、罨撒葛は皇后が懐妊したため景宗は動かないと判断し、王妃・胡輦(コレン)に文で帰京と兵権の譲渡を匂わせ、景宗の警戒を解いた。 そして摂政の話が出た途端、数々の証拠を放出して喜隠に罪を被せたのだろう。 全ては罨撒葛が張り巡らした陰謀だったのだ。 その夜、韓夫人は徳譲に婚姻を勧めた。 実は景宗が皇后との仲を恐れ、上京を離れるか、妻を娶るか父に迫ったという。 韓夫人は景宗の身勝手さに腹を立てていたが、確かに独り身である徳譲が心配だった。 「娘(ニャン)…まだ忘れられないのです」←( ;∀;)ジョー… しかし韓夫人はいま乗り越えなければ一生、克服できなくなると訴え、今度ばかりは親を安心させると思って妻を迎えて欲しいという。 そんなある日、突然、燕王府に李思が訪ねて来た。 「韓四哥、お久しぶり」 「李姑娘(グーニャン)、いつ戻って来た?」←Σ(°∀°ノ)ノ えーっ! 「数日前よ」 実は李思は朝廷でのもめ事を伝え聞いて来たと話し、相手が必要なら見知らぬ娘ではなく自分を娶って欲しいという。 徳譲はどうしても踏ん切りがつかず、答えに窮した。 すると李思はこれ以上、徳譲を困らせないとあきらめ、帰ってしまう。 皇后と韓徳譲の流言は収まるどころか広がっていた。 燕燕(エンエン)は誰かの企みだと気づいていたが、流言を収めるのに最も良い手段は徳譲の婚姻だと分かっている。 そこで胡輦を呼んで相談した。 しかし胡輦は徳譲の心には燕燕しかいないと難色を示す。 「投げやりな婚姻は苦しむだけよ…」 胡輦は自分の前でだけは辛い気持ちを抑える必要はないと言ったが、燕燕は皇后として心中を漏らすことなどあり得ないと断言した。 「今の私が考えるべき問題は遼の天下と民のことだけ、恋心などとうに手放しました…」 ↓( ;∀;)皇后!付いていきます!…髪型が変だけどw ![]() 一方、韓徳譲と信寧は悪辣な流言の出所である酒楼に乗り込んだ。 信寧はあまりに下劣な噂話に思わず激怒したが、講談師はそれを利用して韓家が民を虐げていると思わせようと企む。 徳譲は信寧をなだめて様子を見ていたが、その時、上階から李思が下りて来た。 「韓大人は私と結婚します、なぜ嫌がらせするのかしら?」 韓徳譲の許嫁の登場に客たちが動揺すると、すかさず講談師が茶々を入れる。 「韓大人の許嫁など聞いたことがない、若い娘が軽々しく言うことではないぞ」 その時、徳譲はついに決意し、自ら李思との婚約は本当だと認めた。 「2度と君に屈辱は受けさせない、私はできる限り努力してよい夫となると誓う 私が上京ですべきことを終えたら、共に幽州へ戻ろう」 ↓そんなわけでとんとん拍子に話が進み、婚礼となりました( ̄▽ ̄;) ![]() 韓徳譲は妻と幽州へ戻りたいと奏状を出した。 これを見た燕燕はすぐ徳譲を呼び出し、問題が山積する上京から逃げ出すのかと非難する。 徳譲はもともと留まるつもりはなかったと釈明したが、燕燕は虚偽の噂から逃げ出せば相手の思う壺だと言った。 「そもそも私たちの間に何があると?!なぜ気にする必要が?やましいことはないわ!」 |ω・`).oO(それがあったんです@ジョー そこへ景宗がやって来た。 景宗は自分から皇后に話そうと言って徳譲を帰し、燕燕にはほとぼりが覚めたら上京に呼び戻せばいいと提案する。 「…韓徳譲を追い出したいのは一体、誰かしら?」 「言いたいことは分かるが考え過ぎだ」 「韓徳譲が去ったら腹黒い者たちの思い通りよ?それでも行かせるの?!」 景宗と燕燕は韓徳譲を巡って険悪な雰囲気になり、たまりかねた景宗は急用があると断って書斎へ行ってしまう。 一方、罨撒葛に弱みを握られている太妃・蕭蒲哥(ショウホカ)は皇子を害するよう脅されていた。 すると侍女・豆蔻(トウコウ)が駆けつけ、ちょうど皇后が崇徳(スウトク)宮を離れ、今なら乳母たちも薬入りの茶で寝ていると報告する。 浦哥は腹心だと信じていた侍女までが罨撒葛の配下だったと知り、もはや後戻りできないと覚悟した。 燕燕は韓徳譲が上京を発ったと聞いて落胆していた。 するとその夜、突然、皇子が高熱を出し、大騒ぎとなる。 迪里姑(テキリコ)は風邪の症状なので薬を飲ませたが熱が下がらず、急いで燕王を呼んだ。 しかし韓匡嗣の見立ても迪里姑と同じで、なぜ熱が下がらないのか分からないという。 翌朝、胡輦は皇子の病が重いと聞いて参内することにした。 すると事情を聞いた罨撒葛が薩満(シャーマン)を呼んで祈祷してはどうかと助言する。 そこで胡輦は燕燕と景宗に宮中に薩満を呼んで儀式を行うよう勧め、僅かな可能性でも試すべきだと説得した。 「それから罨撒葛から提案が… 祈祷をするなら宮中に祭壇を置き、皇族の王や王妃も共に祈るべきだと」 景宗は罨撒葛の意見と聞いて疑念を持ったが、とにかく皇子のために何でも試してみようと決めた。 つづく ( ;∀;)ジョー、結婚まで燕燕のためなんて… それにしても初夜なのに燕燕の鈴が鳴っちゃうとか…え?w お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.10.02 16:14:02
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