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カテゴリ:斛珠夫人~真珠の涙~全48話
斛珠夫人 Novoland:Pearl Eclipse 第7話「不恰好な巾着」 皇帝から冷遇され、宮中でも軽んじられる淑容(シュクヨウ)妃・緹蘭(テイラン)。 侍女の碧紫(ヘキシ)と碧紅(ヘキコウ)はそんな主の境遇を嘆きながら庭園を歩いていた。 「平穏に暮らしたいお気持ちは分かるけど… でも幼なじみが遠方へ行くというのにお見送りもしないつもりかしら?」 2人はまさかその会話を旭(キョク)帝・褚仲旭(チョチュウキョク)が聞いているとは夢にも思わなかった。 褚仲旭は緹蘭と湯乾自(トウカンジ)の仲を怪しみ、わざと黄泉関へ出立する将軍の見送りを許可した。 しかし大徴では妃嬪と臣下が親しくすることは御法度、そこで緹蘭は水風呂に入って体調を崩し、逃れることにする。 結局、湯乾自は見送りもなく寂しい出発となった。 褚仲旭は緹蘭が具合が悪く見送りに出なかったと聞いて愈安(ユアン)宮に出かけると、確かに緹蘭は高熱を出して激しく咳き込んでいる。 「妙だな、元気だったのになぜ突然、病に?…見送りを命じられて怖くなったのか?」 緹蘭は皇帝に疑われていると気づき、確かに湯乾自とは旧知の間柄だが、特別な情はないと否定した。 2人だけで会ったこともなければ、節度を守って来たと訴える。 「お疑いなら私を牢に入れて取り調べを…」 「本当に牢に入ると?」 「…無実を証明いたします」 「ふん、つまらぬ」 褚仲旭が寝宮をあとにすると、緹蘭はばったり倒れた。 科挙が近づき、霽風(セイフウ)館は参加者に不審者が紛れ込まないよう万全の体制を敷いた。 方鑑明(ホウカンメイ)こと方諸(ホウショ)は卓英(タクエイ)に懇願され、武挙を前に久しぶりに海市(ハイシー)の稽古に付き合うことにする。 しかしその時、海市の剣先がわずかに方諸の佩玉の紐に届き、玉が落下して割れてしまう。 卓英と海市は師匠が手加減したと思い込んだが、方諸の様子がどこか気まずそうに見えた。 そこで卓英は自分の官服が完成したので海市を連れて出かけたいと頼む。 「師父、海市にも気分転換が必要です」 方卓英は海市を連れて参内したが、実は理由があった。 すると宮道で急に腹が痛いと言い出し、卓英は逃げるように引き返してしまう。 ٩(¨ )ว=͟͟͞͞. ピューッ!<厠へ行ってくるから官服を頼む! はあ?さっき行っただろう?>∩(゚ロ゚∩) 綾錦司(リョウキンシ)では鞠柘榴(キクシャリュウ)がちょうど中庭で目隠しをしながら刺繍を練習していた。 「実に見事な刺繍だ…」 「…姑娘、何か?」 柘榴は目隠しを外すと、実は青年だと気づいて謝罪する。 そこへ典衣・鞠七七(キクシツシツ)がやって来た。 海市は官服を受け取り帰って行った。 すると鞠七七はなぜ小公子を″姑娘″と呼んだのか尋ねる。 柘榴は足音や雰囲気が女子のようだったが、間違いだったと答えた。 「霽風館に女子がいるはずないですよね~機嫌を損ねなくてよかった」 「そうね…女子が霽風館にいられるはずがない…」 鞠柘榴が刺繍した官服を胸に抱き、幸せに包まれる卓英。 一方、綾錦司で柘榴が作った巾着を見かけた海市はある事を思いついていた。 するとその夜、卓英は偶然、海市が部屋でこっそり針仕事をしているのを見つける。 焦った海市は拾った物だと誤魔化したが、卓英は綾錦司にこんな下手な女官はいないと笑った。 どうやらついに師弟にも好きな相手ができたのだろう。 卓英は兄としてその相手を自分が連れて来てやると言ったが、海市に追い出されてしまう。 翌朝、海市は師匠の部屋の前で行ったり来たりしていた。 結局、勇気を出せずに戻ることにしたが、窓紗に映る海市の影を見ていた方諸が戸を開ける。 「海市?…何を持っている?」 「その~あの~…師父の佩玉を壊してしまったので、お詫びにこれを…」 海市は師匠に巾着を渡すと、気恥ずかしくて逃げるように帰って行った。 ↓(  ̄꒳ ̄)これは…酷いw 海市は身体検査をどうやり過ごそうか悩んでいた。 そこで卓英に代わりに行って欲しいと頼んだが、卓英は今や要職に就く身、さすがに下手な嘘はつけないと断る。 「あ~あ、武挙を受けるのは無理だな~仕方ないから暇つぶしに皆に話そうかな~ 誰かさんの綾錦司での怪しい行動とか~厠に逃げたこととか~好きな女子でもいるのかな?」 ( ๑≧ꇴ≦)ノ<ハイシーっ!…兄さんに行かせてくださいっ 身体検査になぜか3年前に合格した射声(シャセイ)校尉が紛れ込んでいた。 試験官たちは弟の付き添いかと尋ねたが、卓英は自分が方海市だと押し通してしまう。 困り果てた試験官は武挙の主管を任された蘇鳴(ソメイ)に相談した。 「理解に苦しむ…まあ会選まで進んだのだし、とりあえず通過させよ、真偽はいずれ分かる」 すると蘇鳴は配下に指示した。 「私も方卓英には迂闊に手を出せぬ…何を企んでいるのか、方海市たちの動きを見張れ」 海市は愚策であっさり身分証を手に入れた。 恐らく師匠が根回ししてくれたに違いない。 海市は方諸の教えを胸に必ずや合格してみせると奮起したが、科挙会館の居所に入って早々、同室となった参加者たちから偽物だと糾弾されてしまう。 しかし試験官はなぜか名簿に間違いはないと問題にしなかった。 不満が募る参加者たち、すると名家の参加者から地方出身者には方家がいかに名門か分からないのだろうと揶揄されてしまう。 その夜、陳哨子(チンショウシ)は指揮使を訪ね、手配を済ませたと報告した。 「ただ…霽風館を憎む者がこの機に乗じて何かしでかすのでは?」 「心配はいらぬ、向こうは身分を偽った海市をそのまま通過させた、武挙も合格させるだろう」 方諸は海市が陥れられないよう、常に様子を見張らせろと命じた。 夜も更けた頃、海市は部屋の男臭さで気分が悪くなり外へ出た。 回廊で夜風に当たりながら居眠りを始めた海市、すると後をついて来た参加者たちがいきなり襲い掛かる。 しかし海市は見事な武功で4人を退けた。 「大した腕前もないのに参加するつもりか?…これでも手加減して遊んでやっただけだ」 参加者たちの喧嘩騒ぎは試験官の知るところとなった。 しかし海市は厠に行っただけで何も知らないと嘘をつく。 4人は海市にやられたと訴えたが、その時、静観していた見知らぬ参加者が証言すると申し出た。 「確かに方海市が4人を殴っているのを見ました…しかし悪いのは4人で方海市は反撃しただけです」 すると兵士から新しい証言が届き、4人が結託して方海市を挑発したと分かった。 こうして海市は無実だと断定され、4人は次に何かあれば受験資格を剥奪するとお灸を据えられてしまう。 海市は庇ってくれた参加者に感謝した。 参加者は何冲(カチュウ)と名乗り、一緒に酒でもどうかと誘う。 しかし海市は武挙が終わったら朝まで飲み明かそうと笑った。 つづく ( ๑≧ꇴ≦)師兄www面白すぎるwww そして師父は甘すぎるw お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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