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カテゴリ:蒼蘭訣 ~エターナル・ラブ~ 全36話
![]() 苍兰诀 Love Between Fairy and Devil 第12話 水雲天(スイウンテン)では雲中君(ウンチュウクン)が涌泉(ヨウセン)宮に見張りをつけ、長珩(チャンハン)を牽制していた。 今や誰もが小蘭花(シャオランファ)を月族の間者だと決めつけ、雲中君も長珩と小蘭花の仲を疑っているのだろう。 すると丹音(タンイン)仙女が差し入れを届けにやって来た。 丹音は恩人である小蘭花を間者だとは思えないと訴え、もし助け出す方法があるなら協力したいと申し出る。 そこで長珩は水雲天を抜け出すため、方術で丹音と入れ替わった。 ![]() 巽風(ソンホウ)と南北の幽王が月尊に謁見した。 しかしなぜか仙族の娘が月尊のそばに控えている。 北幽王は政事に関わらせるのはいかがなものかと難色を示したが、仙女から尊上に意見するのかと凄まれてしまう。 すると南幽王が月尊の命に従い、仙族に反撃する策を上奏した。 「…最も守りが薄い瀟(ショウ)水から攻めましょう、内から守りを崩して水雲天を皆殺しにします! 草一本たりとも残しません!」 「何だと?!…もう一度、言ってみろ!」 小蘭花は″草一本たりとも″と聞いて激高、思わず玉座を降りて南幽王の図面を取り上げ、燃やしてしまう。 「私は父を殺した大罪を思い出すにつれ、良心がとがめ、悔やんでも眠れぬ ゆえに本日より、残酷な殺生は2度とせぬ! これからは三界の平和のため、月族の安寧に努める!解散!」 「父上を思い出す?…その後悔はいささか遅いのでは?」 巽風は兄の言葉に耳を疑った。 「お前が遅くないと思ってくれれば遅くないのでは?」 小蘭花はうっかり口を滑らせ、尻尾をつかまれる前に慌てて皆を下げた。 東方青蒼(ドンファンチンツァン)は小蘭花の勝手な振る舞いで月尊の威厳を損ねたと激怒した。 しかし小蘭花はその威厳のせいで弟に好かれないのだと呆れる。 東方青蒼は好かれなくても良いと言ったが、ふと共に育った弟なら秘密に気づいたかもしれないと焦った。 「はいはい…バレたら私たちは無惨に殺されちゃうのね~」 「…忘れよ、いずれにせよ明晩には雷が落ちる、それまでは私から離れるな」 「でも沐浴の時はどうするの?」 ![]() 一方、水雲天では澧沅仙尊(レイゲンセンソン)が娘を探して涌泉宮を訪ねた。 「でぃえ!」 丹音はうっかり″パパ″と呼んでしまったが、慌てて取り繕う。 そこで丹音はもしや小蘭花が息山神女(ショクサンシンニョ)ではないかと聞いてみた。 澧沅は息蘭聖草を見たことがあったが、小蘭花の真身は見たことのない葉や茎だったという。 …小蘭花が長珩仙君の許嫁なはずないわ、何が天極鏡よ、ふふ… 丹音は安堵したが、そこへ容昊(ヨウコウ)が現れた。 東方青蒼は自分になりすましてやりたい放題の小蘭花に仕返しすべく、沐浴すると言い出した。 焦った小蘭花は身体を見られたくない一心で、自分が洗うと申し出る。 こうして東方青蒼は目隠しをして浴槽に浸かり、小蘭花は指示されるまま自分の身体を磨いた。 しかしその様子を侍女に見られてしまう。 小蘭花はなぜ巽風を幽王にしないのか聞いた。 東方青蒼の話では蒼鹽海(ソウエンカイ)では南幽と北幽の勢力が最も大きく、祖父の代に内乱を避けるべく王位を与えたという。 「3万年前、蒼鹽海の混乱に乗じ2人は動き出したが、私が鎮圧して再び帰順させた」 「2人はあなたを恐れているのに巽風のことは恐れていない だからあなたがいない隙に月尊の座を奪おうとしたのね なぜ戻った時、2人を罰しなかったの?」 「内応者を捕らえる」 「内応者?って誰?!」 澧沅仙尊は長珩の正体に気づかず帰って行った。 しかし容昊は長珩の朋友、すぐ様子がおかしいと勘付いてしまう。 容昊は長珩が偽物だと見破って術を解くと、驚いたことに正体は丹音だった。 「丹音?!長珩はどこだ?!」 巽風は侍女から東方青蒼が仙女の身体を洗っていたと聞いた。 常に孤高の存在だった東方青蒼の変貌ぶりに驚愕する巽風、すると侍女が最近の月尊はまるで別人のようだと訴える。 「別の者か…」 そこで巽風は兄の正体を探るため、兄弟で腕比べしたいと申し出た。 断る理由を探す小蘭花だったが、巽風は掟により上下間の腕比べは拒めないと迫る。 「よそ者がいると技を盗まれます、早く追い出してください」 すると東方青蒼は″觴闕(ショウケツ)″と囁いて出て行った。 小蘭花は東方青蒼の示唆で妙策を思いついた。 「お前の進歩を見るのに私が自ら手を出すまでもあるまい…觴闕、お前が手合わせしてやれ」 「しかし幼い頃、兄上に教わった黒殺斬(コクサツザン)は恐るべき技、觴闕に防げるかどうか…」 すると觴闕は試せば分かると言った。 小蘭花は危機を乗り切り寝殿に戻った。 しかし巽風は東方青蒼が偽物だと気づいてしまう。 実は東方青蒼は巽風に黒殺斬を教えていなかった。 子供の頃に何度も教えて欲しいとせがんだが、東方青蒼は大人になったら教えるとはぐらかし、結局、教えてもらう前に東方青蒼が父を殺してしまう。 それ以来、兄弟は不仲になった。 「それを知らないとは…」 巽風はいつもそばに張り付き、見張っている仙女を疑った。 ![]() 東方青蒼の弱みを握った巽風はその夜、海市首領と接触した。 容昊は月兵の1人を犠牲にして祟気(スイキ)の威力を見せつけ、弱っている東方青蒼ならたやすく殺せるという。 一方、東方青蒼は嵐が来るのを今か今かと待っていた。 小蘭花は元に戻ればまた閉じ込めるのかと落胆したが、東方青蒼は従順なら閉じ込めないという。 「本当に?嘘じゃない?」 「本座に二言はない…ただしまた逃げようとしたら…」 「本当に帰れないの?」 「諦めるのだな、命ある限りお前は蒼鹽海に留まるのだ」 「命が尽きる時は水雲天がいい!」 するとついに暗雲が垂れ込め、雷鳴が轟いた。 「暗松林(アンショウリン)へ行くぞ、雷はそこに落ちる」 東方青蒼は小蘭花の霊力では万が一に対応できないため、法器を持って行った。 小蘭花と東方青蒼は暗松林に到着、雷が落ちる場所へ向かった。 その時、待ち伏せしていた容昊と蝶衣(チョウイ)が現れ、道をふさぐ。 小蘭花は東方青蒼らしく自分が手を下さぬうちに去れと叫んだが、容昊はすでに東方青蒼が偽物だと知っていた。 「月尊の正体は役立たずの仙女であろう?」 (; ̄◇ ̄).oO(どうしよ~見抜かれてる すると容昊が祟気を放った。 東方青蒼は咄嗟に前に出て小蘭花をかばったが、突然、水の陣から長珩が現れ、祟気を浴びてしまう。 「長珩仙君!」 小蘭花は自分の姿が東方青蒼だということも忘れ、思わず走り出した。 そこで東方青蒼は法器を投げて結界を作り、小蘭花を別の場所へ飛ばしてしまう。 「あれ?…長珩神君!東方青蒼?!どこ?!」 ![]() 長珩は身体から祟気を抜いたが、深手を負った。 「私がいる限り小蘭花に手出しはさせない!」 すると容昊は止めを刺そうとした蝶衣を止める。 「…祟気で弱っている、傷つけるな、それより息山神女を追うぞ」 海市首領と蝶衣が消えた。 長珩は小蘭花の無事を知って安堵する。 「一緒に帰ろう」 思わず小蘭花の頬に手を伸ばす長珩だったが…。 つづく ( ๑≧ꇴ≦)ちゃんはんしぇんじゅ〜ん! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.08.05 22:43:26
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