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カテゴリ:花令嬢の華麗なる計画 全24話
花琉璃轶闻 Royal Rumours 第5話「雪中の舞姫」 花琉璃(カリィウリ)は賢妃(ケンヒ)から梅花宴に招待された。 賢妃と言えば英(エイ)王・姫元灝(キゲンコウ)の母。 恐らく世間に広まった英王の悪評が賢妃の耳にも入ったのだろう。 琉璃は何か裏があると分かったが、この機会を利用し、縁談の取り消しとうるさい皇太子からの解放を目論んだ。 一方、密かに英王を慕う郡主・田嘉敏(デンカビン)は、憎き花琉璃も梅花宴に招かれたと聞いて憤慨していた。 「あの女に仕返ししなくちゃ!」 嘉敏は早速、布の商いを独占する田一族の力を利用し、織物店に手を回した。 衣装が準備できず途方に暮れる鳶尾(エンビ)、しかし琉璃はちょうど尚書府からもらってきた真っ赤な帷に目をつけた。 梅花宴の当日、東宮を訪ねた裴済懐(ハイセイカイ)はお相伴に預かり酒を頂いた。 「これは霑露香(テンロコウ)ですね、本日の梅花宴でも供されると聞きました」 姫元溯(キゲンソ)は西域に関する報告書を確認していたが、確かに宴が始まる時間だと気づく。 その頃、梅花宴では嘉敏が母・順安(ジュンアン)公主から教授された剣舞を披露していた。 賢妃は喜び、かつて公主が衛(エイ)将軍の英姿に憧れて剣舞を覚えたと逸話を披露する。 すると嘉敏はその衛将軍の娘がどんな舞を披露するのか見たいと言い出した。 「賢妃のお望みとあらば…」 琉璃は挑発と知りながら庭へ出た。 嘉敏はてっきり琉璃が粗末な衣装ゆえ外套を脱がないと思っていた。 しかし外套の下から現れたのは斬新な形の真っ赤な衣装。 令嬢たちは琉璃の美しさに見とれ、小雪の中で舞う艶やかな踊りを絶賛した。 …息子とは不釣り合いだと思い知らせるどころか、逆に面目を施させた… 賢妃の企みは失敗、その様子を遠目から姫元溯が見ていた。 琉璃は令嬢たちから一目置かれる存在となった。 しかし怒りが収まらない嘉敏は琉璃に言いがかりをつけ、英王が来たとも知らず口を滑らせてしまう。 「郡主が私に辛く当たるのは英王殿下をお慕いしているからですか?」 「なっ何を言い出すの?!私が惹かれるのは雲寒(ユンハン)だけよ!」 そこへ英王が現れ、驚いた嘉敏は逃げるように帰ってしまう。 賢妃は息子と令嬢たちを集め、梅花宴を催した本当の理由を明かした。 実は先日、息子が花県主を馬で驚かせてしまい、謝罪させたいという。 「流言飛語を止めるため、花県主に息子を打ち据えてもらう」 「そんなことをしたら私は生きて皇宮を出られません」 令嬢たちも賢妃が無理強いしていると困惑、かえって花県主に同情が集まってしまう。 すると引っ込みがつかなくなった賢妃は自ら息子を叩き、その場を収めるしかなかった。 琉璃は手を替え品を替え仕掛けてくる賢妃に頭を悩ませた。 …どう切り抜けようかしら… その時、性懲りも無く侍女に成りすました金珀(キンハク)国の刺客が現れる。 …使える… そこで琉璃は偽侍女に声をかけ、酒が欲しいと頼んだ。 刺客は思わぬ好機を喜んだが、焦ってうっかり薬瓶を落としてしまう。 実はその薬瓶を拾ったのは琉璃だった。 琉璃は隠し持っていた一瀉千里(イッシャセンリ)と刺客の毒を取り替え、知らん顔で返す。 すると偽侍女は県主の目を盗んで酒に毒を入れて退散、その様子を使用人に成り済ました刺客が見ていた。 姫元溯は琉璃がまた何か企んでいると気づいた。 そこで宴に駆けつけ、琉璃の杯を奪おうとする。 驚いた琉璃は咄嗟に自分で飲み干し、意識を失ったふりをした。 侍医が薬瓶を調べたところ、猛毒で知られる三息散(サンソクサン)だと分かった。 元溯は琉璃が息絶えたと誤解して悲しみに暮れたが、その時、琉璃が急に目を覚ます。 …そろそろ一瀉千里が効いてくる… 「無事なのか?!」 元溯は安堵したが、琉璃は激しい腹痛に襲われ、厠へ急いだ。 侍医は三息散を飲んだ花県主がなぜか腹下しの症状に見舞われたと診断した。 しかし姫元溯は薬瓶の毒が満杯なため、琉璃の酒には三息散が盛られていないと気づく。 …腹を下す毒と言えば一瀉千里だが… 姫元溯は琉璃を馬車まで送った。 脱水症状で憔悴しきった琉璃、すると元溯は外套を脱いで琉璃に着せてやる。 「あのような宴で勝ち負けを争う必要はない」 「花家の名誉に関わるなら戦わざるを得ません… でも私を追い詰めてきた太子殿下がなぜ私を助けてくれるのですか?」 「いつ助けたと?…花家の面目を保ちつつ、縁談を進めさせず、毒殺も失敗させた 一石多鳥であったな」 元溯は自分と同じように孤軍奮闘する琉璃の苦しみが痛いほど分かった。 …花琉璃、そなたの本心が知りたい… 一方、鳶尾と車に乗り込んだ琉璃はいきなり血を吐いていた。 「小姐?!」 「誰にも言わないで」 皇帝は梅花宴に刺客が現れたと知り激怒した。 釈明に終始する賢妃だったが、皇帝が縁談を保留にすると決め、うっかりあからさまに喜んでしまう。 「やはりそなたが刺客を手配したと疑わざるを得んな」 「陛下!本当に無実です!」 皇帝はともかく刺客の件を皇太子に調査させると決めた。 「天子の膝元でかような狼藉を働く者がいるとは…無念だ、心が痛む」 琉璃は父からもらった解毒薬のおかげで命拾いした。 軍営で幼い頃から琉璃を見守ってきた宋光(ソウコウ)は鳶尾を休ませ、その夜、寝ずの番をする。 それにしても琉璃に毒を盛ったのは誰なのか。 琉璃は優しい父と母を思い出しながら、眠りについた。 翌朝、鳶尾は皇太子に毒の件を報告しないのか確認した。 琉璃は自分が企みを見破ったと思わせた方が都合が良いと話し、皇太子についてもまだ悪意があるかどうか分からないという。 「病を装う手間が省けたわ」 一方、姫元溯は琉璃が毒に気づいて自ら下剤を飲んだと分かった。 裴済懐の報告では当日、気絶させられた侍女が2人、他にも怪しい者が1人いたという。 「行方知れずです、県主と結託しているのでは?」 「余には結託する理由が思いつかぬが…県主の様子は?」 「病床に伏せっています、何でも英王殿下が花府へ向かったとか…」 すると元溯は血相を変えて飛び出した。 「馬を引け!」 つづく ( ๑≧ꇴ≦)刺客wwwどこが完璧な変装なのかwwwww お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.02.29 15:02:20
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