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カテゴリ:七時吉祥(シチジキッショウ) 全38話
七时吉祥 Love You Seven Times(全38話) 第18話 大恥を晒して部屋に閉じこもってしまった小祥(シャオシャン)。 しかし外から師匠が激しく咳き込む声を聞いて慌てて戸を開けた。 「師父!…なぜ車椅子なのですか?」 「小祥、一緒に湖まで行こう」 小祥は初空(チュコン)と水切りで競いながら、次第に笑顔を取り戻した。 そこで初空は千忍(センジン)が集めた恋愛の書なら不適切なものを処分し、小祥をからかった弟子たちにも罰を与えたと安心させる。 「師父、ありがとうございます」 初空は照れくさそうに石を投げたが…。 「あっ!見たか!7回だ、7回も跳ねたぞ!完璧だったな~ふふ」 「…師父?私を騙しましたね?」 「師が何を騙したというのだ?」 「師父は心の臓の具合が悪いのでは?」 「少しくらいなら大丈夫なのだ」 「じゃ…じゃあなぜ車椅子に乗る必要が?!」 「なぜって…」 「?」 「なぜってそれは…師が怠け者だからだ」 「ふん!」 仮病と知られ、せっかく機嫌を直した小祥をまた怒らせてしまった初空。 そこで何でも願いを聞くとなだめた。 すると小祥は師匠の心の臓の病が治ることを願うという。 「師父の健康が私の願いです!」 初空は小祥の言葉に胸が熱くなり、今度は本当に動悸が激しくなってしまう。 初空は薬師閣で千忍の薬を飲み、落ち着いた。 本人は20歳になる日が近づくにつれ心の臓が弱っていると思ったが、千忍と千謀(センボウ)は発作ではなく、小祥を愛したからだという。 天界の記憶がある初空は決して認めようとしなかったが、小祥に武芸を教えながら2人の距離は確実に近づいていた。 小祥は武芸に天賦の才があった。 もし玲瓏心の霊力があれば一気に上達するのは目に見えたが、初空は小祥を今生で長生きさせるため使わせるつもりはない。 もはや誰もが知るところとなった教主の小祥への情愛。 裴修茗(ペイシゥミン)はそれでも頑なに自分の心を欺く初空に苛立ち、煽ることにした。 ある日、修茗は小祥を湖に呼び出し、手作りの料理でもてなした。 「なぜ私に良くしてくれるのです?」 「ずっと君が好きだった、やっとそばにいられる、片時だが… だから婚姻を申し込む、これからの生涯を共に過ごしたい」 小祥は突然の求婚に目を丸くしたが、その時、知らせを聞いた初空が駆けつけた。 「また弟子をたぶらかしているのか?…小祥は嫁に行かぬ!」 「小祥はもう大人だ、無理にとどめ置いてはいけない」 「口出し無用だ」 (* ゚ェ゚)<師父は… 「なら小祥に伴侶を選ばせよう、皆の前で意中の者を選ばせるのだ」 (* ゚ェ゚)<師父、わ… 「いいだろう」 (* ゚ェ゚)…ボッチ その夜、小祥は中庭で臭臭(チョウチョウ)と遊んでいた。 初空は回廊からその様子を眺めていたが、小放(ショウホウ)が外套を届けに来る。 「なぜ小祥に婿選なんて…裴公子を選ぶかもしれないと心配にならないのですか?」 「お前と言う奴は…」 すると初空は小放に書き付けを託し、私の代わりに届けてくれと頼んで戻ってしまう。 一方、わずかな望みと分かっていながら賭けに出た修茗。 …もし私を選んでくれたら今までの策は捨てて祥雲(シャンユン)と共に生きよう、今生はただの裴修茗として楊小祥と一緒に残りの日々を平穏に過ごすのだ… こうして小祥の伴侶選びが始まった。 初空は小祥に赤い鞠を渡し、伴侶に選んだ男に投げるよう告げる。 「いなければ投げなくてもいいぞ」 すると小祥は鞠を持って振りかぶったが、急にあきらめて直接、師匠に手渡した。 「私が好きなのは師父です、でも不器用なので外すと困るから…」 「男に鞠を渡す意味を分かっているのか?」 「一生を共にすると言うことでしょう?私は生涯、師父に仕えると約束しました」 小祥の想いに感無量の初空、しかしそんな2人の幸せそうな姿に修茗は激しく嫉妬していた。 初空の発作の頻度は確かに増えていた。 世話をする小祥も心配でたまらないが、治療法はないという。 そんな中、金烏(キンオ)派の許文瑞(キョブンスイ)が見つかったと知らせが来た。 「従者が例の刺客に似ていると…」 初空は千謀たちと急いで追いかけた。 すると竹林で深手を負った弟子たちを見つける。 実は千謀に報告して許文瑞のあとをつけていたところ気づかれ、襲われていた。 「でも変でした…刺客というより生きる屍のようで… 応戦して相手の手を斬り落としましたが、痛がる様子もなかった」 初空は許文瑞が邪法で傀儡を動かしていると分かった。 一方、小祥は修茗に心の臓を治すすべがないか相談していた。 そこで修茗は心の臓の病に欠かせないのが雪蓮花(セツレンカ)だと教える。 「完治は無理でもましにはなる、だが普通の雪蓮花ではあまり効かない 特に効き目があるのは霊力が集まる聖凌(セイリョウ)山の頂きにあるが… 雪山は危険なんだ、命を落とす可能性がある」 「気をつけて行ってきます!」 すると罠だとも知らず、小祥は嬉しそうに出かけてしまう。 …雪の中に倒れるあなたを見て初空は完全に恋に落ちるだろう、賭けに負ければあなたは歴劫を終えて天界に戻る、賭けに勝てば初空は自ら心の臓を差し出し、この歴劫であなたの元神は回復する… 「私は間違っていない」 初空たちは結局、許文瑞を見つけられず聖凌教に戻った。 すると小放が息急き切って正門の外まで飛び出して来る。 「教主、大変です!小祥がいません!」 初空は弟子たちに捜索を命じたが、小祥は一向に見つからなかった。 しかし修茗がふらりと現れ、小祥なら山頂へ向かったと教える。 「小祥にもしものことがあればお前は悲惨な死を迎えることになるぞ」 初空は外套をつかみ、急いで小祥を探しに出かけた。 初空は凍えて動けなくなった小祥を見つけた。 「小祥!しっかり!目を覚ませ!」 「…師父、雪蓮花を見つけました」 「寝ては駄目だ!しっかりしろ!」 初空は小祥を救うため玲瓏心の力を発揮、小祥を連れて何とか聖凌教までたどりついた。 その頃、天界では李(リ)天王が勝手に自分の筋書きを変えた修茗皇子に怒り心頭だった。 「小祥子(シャオシャンズー)が死んだら今回の歴劫が台無しになる…訴えてやる!」 初空が無事に小祥を連れ帰ったのを見た修茗はその夜、小祥のために花輪を編んでいた。 …もう少しだ、玲瓏心の病が治ったら一緒に帰ろう… 一方、初空は楽逸(ラクイツ)別棟で小祥を介抱していた。 やがて熱が引いた小祥は目を覚ましたが、いきなり師匠の身体をまさぐり始める。 「何をする?!」 「師父?!雪蓮花は?!どこです?!」 「薬師閣にある、気持ちはありがたいが、二度と命を軽んじてはならぬ」 初空はそのまま小祥を寝台に寝かせた。 「師父…どうして今まで雪蓮花を採りに行かなかったのですか?」 「雪は嫌いだ」 つづく Σ(⊙∀⊙)ハッ!そうか!天界で″小祥子″と呼ばれているから″小祥″なのか! って、今さら感www わざわざ第1話で李天王が「小祥子!」と呼んで祥雲が「年頃の娘を宦官みたいに呼ぶな!」って怒る場面があったのはこのためだったのか ←ちゃんと見とけw お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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