2016/01/06(水)19:13
ポピーシードとリンゴのパイ
ポピーシードとリンゴのパイ posted by (C)solar08
正月三日に日本からのお客様がご子息連れでいらした。
昔、当市にご家族でしばらく住んでいた方。
帰国後もクリスマスやお正月の時期によく滞在される。
で、急遽、今年の焼き始めとして、ポピーシードとリンゴのケーキを焼いた。
つい、数日前に「焼き納め」したシュークリームがちょうどなくなったから良いタイミング。
ポピーシードって、つまりは日本のあんぱんの表面にポチポチくっついている芥子粒。
この芥子粒を卵などと混ぜてタルトなどのフィリングにしたり、ヘーゼルナッツなどのパウダーと混ぜて生地にしたケーキを、ドイツ人はとても好む。ふつうの生地の間にポピーシードの層を巻き込んだ「ドナウの波」という名前のケーキもある。
でも、ポピーシードばかりだと口の中がブツブツ、パサパサする感じなので、リンゴといっしょに焼くことにした。
タルト生地は前にフランス風アップルタルトのところで紹介したタルト生地がとても楽でおいしいので、最近はこればかり作っている。
アップルタルトを紹介したときは、まだ別のミニフードプロセッサーを使っていたので、生地をまとめるために水が大さじ4杯(粉125g、バター85g、砂糖少々、塩ちょっぴりに対して)から5杯も必要だった。
その古いフードプロセッサーがこわれたので、新しいミニフードプロセッサーを買った。
今回のはカッターの刃が二段構えになっている。
これだと、下段の刃でk遠心力で舞い上がる粉とバターが上段の刃ですぐにまたカットされるので、粉の中でバターを米粒大に粉砕するのに5秒、その後、水を入れて生地をまとめるのにも5秒もかからない。
しかも、あまりに簡単に生地がまとまるので、水は大さじ2杯ですんだ。
タルトやパイ生地にはなるべく水を少なくしたい(その方がサクサクになる)ので、これはすばらしい。
二段の刃がこんなに威力をもつなんて。日本にも二段がまえのがあるようです(ニンジャカッターとか)
実はこのほかにも大型のフードプロセッサーとかバーミキサーの付属のフードプロセッサーももっているのだが、
大型プロセッサーは容器が大きすぎて、中身が大きく飛び散ったり、容器にはりついたりして、全然向いていない。
バーミキサー付属のフードプロセッサーも刃が一段だけなので、粉やバターが舞い上がったのを上段で捉えることはできない。
というわけで、無駄だとは思いつつ、新しく買ったこの二段構えの刃をもつKENWOODのミニフードプロセッサーは無駄ではなかった。
父が昔、いつも言っていたっけ。「道具だけはケチるな」と。
こうして水大さじ2杯だけでまとめた生地を冷蔵庫に1時間ぐらいおく。
その間に、ポピーシードを牛乳とバターをふっとうさせた中に混ぜ入れて、しばらく置いて冷ましてから、卵と砂糖と混ぜる。
リンゴを薄切りにして、砂糖少々とシナモンをまぜて軽く火を通し、冷ます。
ポピーシードのフィリングをタルト生地に詰め、その上にリンゴを並べる。
175度で40分ぐらい焼いてできあがり。
泡立てた生クリームを添えるとおいしい。
日本人の口には合わないかと危惧したけれど、お客様はたいらげて下さった。ありがたい。
お客様からは日本からのさまざまなおみやげに混じって、沖縄の黒砂糖をいただいた。「これがメインのおみやげです」と。
とてもおいしそう。
偶然だが、少し前に黒砂糖が欲しいと思っていたっけ。
黒砂糖はドイツにはない。黒砂糖の独等の香りがなつかしい。
黒砂糖で作りたかったのは虎屋の羊羹(おもかげ)をまねた羊羹だったかな(黒砂糖の香りが利いて昔から大好き)、それともくず餅もどきだったかな。
二つとも、食べる意欲も作る意欲もいまでは消えてしまったので、とりあえずは黒蜜をつくってあんみつにしようかな。