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2003年08月08日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
I江君に案内された昼食場所は、南海堺駅前にそびえるリーガロイヤルホテル堺の25階にある「鉄板焼なにわ」だった。店内は高級感が漂い、一目で「高そう(汗)」とわかる。

客が少なかったので、我々の案内されたテーブルは海の見える窓の傍だった。すぐ眼下が旧堺港で、その向こうに阪神高速湾岸線が走っている。そのまた向こうは大阪湾で、六甲の山並みから淡路島までを展望できる素晴らしい眺めだ。こうして見ると、大阪は意外と狭く感じる。

何を食べるかもすっかりお任せだったのだが、コースメニューだった。メインディッシュの神戸牛を目の前の鉄板でジュージューと焼いてくれる。デザートにアイスクリームまで付いていた。量は多すぎず少なすぎず、そして味は抜群に美味しかった。I江君、ご馳走さまでした。

I江君は某保険会社に勤めている。しかし恥かしながら、tetywestはその保険会社の本社が大阪にあることを知らなかった。今は堺市に自宅を構えているが、入社以来ずっと転勤族だったのだそうだ。

tetywestは仕事柄同じ場所に住み続けているので、転勤族がどういうものなのかよく解らない。どちらかと言うと「いろいろな場所に住めてラッキーじゃないの」と思っていたのだが、実際はそうでもないらしい。
「一番苦労したのは子供だったと思う」
と話してくれた。子供が小学校の頃に、「今度の学校には何年生まで居られるの?」と訊かれたときは不憫で仕方がなかったそうだ。

そのために、子供が中学校へ上がるときに奥さんの実家に近い堺市に家を建てて、大阪の私立の学校に通わせたのだそうだ。そして本人は6年間も単身赴任していた。たまたま長崎の事件があった直後だったせいか、
「何とか問題も起こさずに、ここまで育ってくれてホッとしているよ」
と言う一人っ子の娘さんは、今や大学2年生。「親の気も知らないで青春を謳歌している」らしい。

「単身赴任が長かったせいで、こっちへ戻ってから何となく真っ直ぐ家へ帰れなくなった時期があったんだよ」
「それまで、会社が終われば後は全部自分の時間だったのが、こっちへ帰るとどうしても家庭の事とかに係わらなくちゃならないだろ。別に何をしなくちゃいけないと言うのは無いんだけど、それが煩わしくてね」

これではいけないと懸命にリハビリに励んだ結果(笑)、今では家族一緒の生活にすっかり慣れたのだそうだ。しかし、この春から今度は仕事が忙しくて真っ直ぐ家に帰れない日々が続いているという。

「tetywest君は停年が無いからいいよ。ボクなんかもう停年後どうやって暮らそうかと考えてるんだから」
「と言われてもねぇ・・・こっちは今の生活に汲々としてて、そんな先のことまで考えるゆとりがないんですよ」

お互いの身の上話で、あっという間に1時間が経ってしまった。時計を見るともう2時半だ。ご馳走になったお礼を言って、別れ際に、
「そうそう、お互い体に気をつけなくちゃで思い出したけど、T子さんが亡くなったの知ってる?」
「えっ!・・・いや全然知らなかった。元気のいい人だったのに・・・」
I江君とT子さんは、高校2年のとき同じクラスだったし、大学も、学年と学部は違うのだが同じだったのだ。

「やっぱり、お互い体に気をつけなくちゃ」と、次回の同窓会での再会を約束して堺駅前でI江君と別れた。






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最終更新日  2003年08月08日 12時05分25秒
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