旧譜でごめんねっ！～音楽は記憶の栞～

ディランのおじさん吠えておられます(^_^;)
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
前回はコチラ！

　浴衣の隣でポロシャツとジーンズ姿はどうもピリッとしません。

「マネージャー綿飴でも食べる？」
「ん・・・いぃ(^_^)　いらない」
「リンゴ飴にする？(^_^)b」
「ん・・・後でいいかな(^_^)」

　学校と雰囲気が違うのは浴衣のせいなのか？はたまた、夏の夕暮れの悪戯なのか？

「浴衣で来るんなら一声かけてほしかったですねぇ。せっかくなんだから揃えたのに」
「なんだか迷惑そうだったから・・・今日(^_^;)」
「そ、そぉでもない・・・よ(^_^;)」（ど、ど、どうしたマネージャー！うつむき気味でいつものテンションじゃないぞ！）
「ね？楽しい？(^_^)」
「お、おぅ。楽しいよ」（あぁ、わかったぁ！メガネ外してるから雰囲気が違うんだわ。・・・でもそれだけじゃなさそう）

　少し遅れ気味に歩けば、結い上げた髪とうなじが眩しい。それが少し汗ばんだりなんかして　 (ｏ＿ ＿)ﾉ彡☆ﾜﾊﾊ!! ﾊﾞﾝﾊﾞﾝ! 　ほのかに薫るシャンプー・・・もうだめモード　 (ｏ＿ ＿)ﾉ彡☆ﾜﾊﾊ!! ﾊﾞﾝﾊﾞﾝ!

「マネージャー、下駄大丈夫か？痛くない？」
「ちょっとだけ・・・痛い(^_^;)」
「座るか？」
「もうちょっとだけ歩く・・・」

　そう言った次の瞬間、左腕に感じた重み。それは、私の心中を見透かしたかのように組まれた腕。

「楽？(^_^)」（ヽ(ﾟ∀ﾟゞ)　肱に・・・肱にぃぃ・・・ヽ(ﾟ∀ﾟゞ)　肱がぁぁぁっ・・・！うそぉぉん　ヽ(ﾟ∀ﾟゞ)　うそぉぉん）

　小柄なマネージャーが相手の事、腕を組むと言うよりはしがみつかれた格好。夢か現か何かの罠か！神経は己の左肱に一極集中（諸兄、ブンブンと頷いておられる事でしょう）。

「・・・ね？聞いてます？」
「へ？あ、ゴメン。何？」
「ムっ(-_-;)　だからぁ、好きなコ誰か居る？って。何回も言わせないでほしいですね」
「好きなコ？・・・」
「居る？」
「・・・いや、居ないかな」
「えぇぇ(^_^;)　この状況で居ないと言い切りますか？」

　経験値の少ない水割ＣＰＵがここでフル回転！

「(^_^;)　いや、そうじゃなくてね。きちんとバンドとか音楽をやってみたいのよ、今から。彼女は欲しいけど、バンドも彼女も両方ってのは無理でしょ？あっちもこっちも楽しいってのは無いと思うんよね」
「・・・」
「もしそれがアリだったとしても、不器用やからどっちも無くしてしまいそうやわ」
「・・・私ね・・・あのね・・・」

　相手に恥をかかすのも気が引けます。どうにか言葉を遮りました。

「うん(^_^)　この状況は楽しいよ。とりあえずこの距離でどうかな？」
「友達以上？」
「そうやね」
「でも・・・彼女未満？」
「ご不満ですか？マナミちゃん(^_^)b」
「うん、わかった。桂君の言いたい事はわかるし。・・・初めて名前で呼んでくれたね(^_^)」

　そうこうする間に、そろそろマコッチャン組と約束した時間。合流した後、両親が迎えに来るという女性陣と別れることに。

「チカとマコッチャンは今度逢う約束したんですか？」
「(-_-;)いや、あの・・・その」
「(^_^)・・・ちゃん、またね！今日はありがとっ！」
「ん！また」

　遠ざかる背中がふっと夜の闇に消えました。

「おい、さっき水割ちゃんって言ってなかった？最初、桂君だったよな？な？な？な？(^_^;)　どういうこっちゃ？」

　不審がり私の顔を覗き込むマコッチャン。

「うわ・・・何、そのこの世の果てを見たような顔(^_^;)　何かありました？」
「（;´_`;）何も聞くな・・・（;´_`;）一切聞くな・・・エビ玉と焼きそばおごるから」

　若さってバカさです。えぇ、バカでしたとも。
＜つづく＞