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2005.06.04
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カテゴリ:小説


 今思えば、“一目惚れ”だったのかもしれない。
 今でこそ思うんだ。
 おれと黒矢が出会ったのは、偶然とか必然じゃなくて。




 “運命”だったと………。










『これは運命?』











 初めて黒矢を見たのは入学式。
 「青いな」とか、「小っちぇえな」としか思わなかった。
 それこそ他の一年と同じ。
 そんな感じにしか思わなかった。
 
 二度目に見たのは部活の入部式。
 他の一年が先輩に好かれようと必死に愛想笑いをして、へコヘコしている中。
 黒矢だけが仏頂面で。
 『なんでこんなのにへコヘコしてんだ?こいつ等。』みたいな気に食わないオーラ丸出しで……。
 一際目を引いた。
 良い意味でも、悪い意味でも…な。





 「黒矢心です。一応、800やろうかと思っています。」

 想像どおりの澄んだ、男にしては少し高めのハスキーボイス。
 やった!!!!!!!
 そう思った。
 神様ありがとう、別に信じちゃいないけど、今だけ限定でありがとう!!…と。

 だって800だろ?
 800ッ!!!

 今現在部部活内でそれを専攻してるヤツはいない。
 ………と、いうことはだ。
 部長であるこのおれが直々に、それこそ手取り足取り腰取り教えられるっつーコトじゃん!?
 こんな嬉しいことないって!!!!
 一瞬、もしや『これは運命か!?』とかおもっちゃったじゃんよ。

 

 でもそれはぬか喜び。
 黒矢はおれに…ってゆーか他人になんか興味ナシ。
 興味があるのは陸上と。
 そして走ることだけ。
 他のもんなんか眼中にもねーの。
 杉さんグレちゃうよ?
 
 【ライバルは陸上】ってか?
 勝ち目ねーっての。

 それからはもー黒矢の興味引こうと必死だったな。 
 笑えるよな。
 百戦錬磨、落とせない女はいないぜッ!!!のこのおれがだよ?
 
 年下の……しかも男の気ィ引こうと必死になってるんだからよ。



 だから念願叶って黒矢手に入れたときは、ホントマジ嬉しかった。








 




 





 なぁ、黒矢。
 お前今一体どこにいるんだ?
 いいんだぜ?
 おれの家に来ても。
 おれがクソババアにはなんとか言っとくから…。








   END



あとがき

 ☆おひさしぶりw可愛い姪っ子(智ちゃん)に「おばちゃん、『もえ』(しかもアクセントが違ったわvあの子…)って何?」ときかれて説明に困っている仁よww最近ホント更新滞っててごめんねVv
 ☆はい!今回は初めての【LUWON】よwとはいっても杉サン独白Vvvもう、黒矢ん可愛くて可愛くてVvvv5巻早くでないかしら?





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Last updated  2005.06.04 11:54:51
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