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最近になって、映画“ハリウッドランド”をブルーレイで鑑賞。
つか、チョイ前にリリースされたアルトマンの“ロンググッドバイ”(日本語吹替え収録)をDVDで観直して以降、あの手の探偵モノをもっと観たくなって未見のタイトルをネットで探していたら、コイツを見つけたというね。 まぁレヴューの評価はマチマチで、傑作と書くヒトもいれば、駄作って書いているヒトもいる。 が、その意見の差異の部分で、何となく「自分好みの映画かもしれん」と思い、廉価版という事もあり、あまり躊躇する事もなくAmazonでポチッと購入。 んで、結論としては、すげぇ俺好みの映画でありました。 もうあまりにヒットしすぎて、こうやって久しぶりにブログに書き込もうと思ったぐらいw 往年のTVシリーズ“スーパーマン”の主役~俳優“ジョージ・リーブス”の死を巡るハードボイルド調サスペンスであり、リーブスの死が自殺か他殺かという謎を主人公の私立探偵シモが、過去のリーブスのドラマを交えながら解明していくというのが、まぁお話の大筋。 その洗練された映像は、スタイリッシュにフィルムノワールを感じさせるし、実録モノっぽいリアリティは、ラストのオチも含め、存外に損なわれることはない。 ~とはいえ、いわゆる探偵モノのお約束(中盤、“敵側”の暴力にズタボロにされながらも反撃に打って出る件とか)もキチンと抑えてあり、やはりニヤニヤしながらも静かに熱く見入ってしまうのなw(ちなみにノンフィクションなのはリーブス関係の事象であり、シモのドラマはほぼフィクションだとのこと) で、ここからはネタバレ全開の書き込みになりますが―― いや、もうコレ、ある程度のオッサンになったら、感傷なしには見れない映画ですよ、ホント。 クライマックスの8ミリ映像をシモが見ている場面で、オレの胸の奥深くで泣きが入ってきましたもん―― 物理的に涙を流すような、即物的な感傷じゃないっていうかね。 死の直前のリーブスの気持ちもスゲェ想像できたし、それを察したシモの気持ちもこれまたスゲェ理解できた。 そしてラストのシモが取った行動が、これまた何というか個人的にもあまりにタイムリーでありまして……恥ずかしいからココで詳しくは書きませんがw(最近のオレ個人の事情を知っているヒトには想像できるかもしれんけど) いや、この映画、良くも悪くも女性や若いヤツには、本当の意味で共感できないんじゃなかろうか? そのくらい観る人種を選ぶ映画だと思うし、レヴューで賛否が分かれるのも良くわかるな。 で、この作品の謎の部分の解釈である。 よく見かけるのが「結局、リーブスの死は自殺だったのかよ。つまんねぇ~」って意見なのだが、いやこれ、そこで解釈を止めたらダメでしょ?w 実際に殺したのは恐らくトニーの事を思いやったエドガーの手の者であり、それを緩慢に受け入れたのがリーブスだったのでは? 最後のシモの事件現場のイマジネーションも、それまでのモノとは違い、銃を発砲する場面を直接的に見せてないってのが、結果的にこの作品に深い余韻を与えていると思うのよ。 ぶっちゃけ、どうとでも解釈できるラストであり、それがノンフィクション故の逃げと取られれば、そうなのかも知れんが。 それと初めから最後まで満遍なく出てくる、シモと同じアパートに住んでいるらしい“筋肉爺さん”も忘れちゃならないw 明らかに主人公二人(シモとリーブス)よりも年上のはずなのに、あの過剰に生命力溢れる「鍛えてます」的な表現は、やはり製作者側(監督?)から主人公たちへのアンチテーゼなんだろうなぁ…… そう考えると、子供たちのリーブス(スーパーマン)への憧憬と失望も、ノンフィクションとはいえ、それなりに意味を持ってくるように思えるのな。 いや、ホンットよく出来てるッス。 まぁ何にせよ、同世代の……人生にくたびれ始めたオッサンたちには是非お勧めしたい映画であります。 一緒にこの映画についてグダグダ言いながら酒を飲みたいっていうかねw お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.11.22 19:40:24
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