「杉の花粉」の独断と偏見に満ちた愛読書紹介コーナー

2014/06/29(日)08:11

じぃと見詰めてくるヒト。

 会えなくて、会えなくて、傍にいて欲しいのに…  久しく会えない恋人を忍び泣く、主人公。  以前、教えられた、素敵な場所に行って、彼を想っている、と。  いきなり  白馬に乗った王子さま(彼)が!…って、おい。  乙女の憧れと言いますか、ハーレクイン・ロマンスの王道と言いますか。  それこそ  「シンデレラ・コンプレックス」ってヤツなのでしょう、が。  最新のTVアニメで見せられると  愕然として、眼が点になる。  いやはや  さすがに、これはないでしょう、と。  というか  ほんとに、眼の前に、白馬に乗った彼(王子さま?)が、颯爽と現れたら  間違いなく、吹き出しちゃうでしょう?  若竹七海さんの『古書店アゼリアの死体』だったか?  恋愛小説を  女の子が、大きな屋敷を手に入れる物語とか定義していた、ような。  べつに  暗喩でなく、そのまんまの意味で。  だって  シンデレラとか、sleeping beautyとか  庶民や没落貴族?の娘が、お城を手に入れて終わるじゃない?  ついでに、王子さまも、って。  愛とか、恋とか  そんな眼に見えないものが、本当にあるのか?判らないのに、って戸惑いながら  それでも、恋愛に、ズッポシ嵌るTVドラマがあったし。  おミズの花道?って  次々にオトコを惑わせながら、お店の頂点を目指す、考え方もある。  彼の安アパートでも、豪奢なクラブでも…30年ローンの建売住宅でも。  それが  貴方の目指した「お城」に違いなく。  それを  お化粧とか、お化粧とか、お化粧とか…涙とか  貴方が持ち得る、全ての手練手管を使って、手に入れた。  その  ロール・プレイング・ゲームこそ、恋愛ってヤツに違いない。  ほんと、ゲームに熱中しちゃうと  本来の目的も、言い訳も、虚も実も、まるで判らなくなる。  とか、書くと  フェミニスト団体さんから、怒鳴られそう、だけど。  まあ、いくら  女性の解放たって。  彼女らの主張を突き詰めれば、フリー・セックスの、爛れた恋愛放任主義に他ならない。  とは、いくらなんでも書けません、が。  なんにしろ  スウェーデンの王子さまが、元モデルの美人と結婚されるようで  ほんと、おめでとうございます、っと。  マイナビウーマンさんなんだけど  『学校の先生の面白発言・傑作選』って記事。  児童が悪ふざけして倒れ、頭を打ったのに  「床は大丈夫?」と心配する教師、って、さ。  これ  そんなに面白い?  こういうベタな発言って  オヤジ・ギャグと馬鹿にされ、絶滅しちゃったんじゃないの?  いまだ  こういうレベルの記事を読んで、喜ぶ人種がいるんだ?って  どこか、驚いたと言いますか。  なんだ、みんな、あたしと同類なの?って  親近感が湧いたと言いますか。  むかし。  パーティーで、どうにかしてくれ!ってヒトを書いた記事を読んだ。  病院に行ったら  お婆さんグループがお話していて。  『今日は、ウメさんを見ないねぇ?』  『ウメさん、病気だって!』  そう言い放っては  ねえ、面白いでしょう?と、こちらのリアクションを待って、じぃと見詰めてくるヒト。  ほんと  シャレにならんから、こういう緊迫した空気を作らないで!って書いてあった。  まあ  大昔の朝日新聞読者さんみたいな  オナラのお話で笑い転げる、あたしに  言われたくはない、だろうけど。  こうした  使い古されたギャグを、面白いと感じるのは、そのヒトの勝手なんだが  それで  笑うを、他人(ひと)に強要しちゃいけない。  感性は、ヒトそれぞれで  笑いも、哀しみも、感動も、自分ひとりして、愉しむもの。  それを  他人にまで押し付けちゃうから、イビツな社会で軋轢が起こる。  従軍慰安婦問題も、都議会での「セクハラやじ」問題も  そもそもが  本人と、せめて、その関係者だけの問題で。  なのに  なんでもかんでも社会問題にして、感傷の押し付けをする。  これって、さ。  ほんとに名誉の回復?それとも、これも、恋愛感情?  どうにか最後に  大きなお城が手に入ったなら、いいですね。  このアニメは  最終話の冒頭で、荘厳な「別れ」が演出される。  「雨送り」とかって  二度と見(まみ)えることのない孫娘のため  慈愛の雨を降らせて、彼女の船出にと、帆船へ向け大風を起こす。  会わず  哀しみを見せず、何も語らずに  ただただ、孫娘の幸せを祈り、歌い続ける老婆。  これって、死。  それも、突然の死を、暗喩している。  こういう感動も、演出できる制作陣なのに  どうして、白馬に乗った王子さま?  とか、考えると  なんだか、薄ら寒いギャグにも  何か、途轍(とてつ)もない深慮遠謀が含まれている?  なら  フェミニスト団体さんも、従軍慰安婦さんも  「セクハラやじ」被害者都議さんも…困ったダジャレ・親父も。  あたしには判らない、だけ  とっても、素晴らしい深慮を持っているかも知れません。  別に、判りたくもないけど…。

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