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カテゴリ:独りの時間
『阪急電車 ~片道15分の奇跡~』をDVDで観た。 阪神大震災の前、阪急西宮北口駅から五分のところに住んでいた砂にとって、 想い出がいっぱい詰まった沿線にまつわるストーリー。 映画は、阪急電鉄の宝塚駅から西宮北口駅を経由して今津駅に至る今津線を舞台に、 婚約者を後輩に寝取られたアラサーOLや、恋人のDVに悩み続ける女子大生、 息子の嫁と、今ひとつ仲がしっくりこない老婦人の人生が電車を通して絡み合う。 遠い昔、毎日目にした沿線風景。阪神大震災を境に、街の風景も様変わりした。 映画を観る砂の心にも、一駅毎にあった小さな想い出のページが甦った。 劇中登場する人々が繰り広げる日常と、砂の脳裏に残った想い出が重なって、 泣けてきた... フラれた後輩を励ました、宝塚ホテルのカフェテラス... 友人とその恋人の喧嘩の仲裁をした、夜の逆瀬川駅のホーム... 缶コーヒー片手に、仲間と談笑して歩いた小林の線路沿いの小道... はじめて彼女の手を握った、仁川の花火大会の夜... 仕事でしくじったとき、神頼みに出掛けた門戸厄神... 日曜恒例、親友と西宮北口前の喫茶店で飲んだモカブレンドの味... あの沿線の街を去って、もう15年... 当時、仲良かった親友も、仲間も、彼女も、今はもう故人となった。 だけど、砂は想い出の街の復興を一人で見届けて去った。街並みは変わった。 もう一度、クリスマスにでも今津線に一人で乗って、 あの街の想い出をなぞって、歩いてみようかと思った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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