カテゴリ:民話とあやかしの世界
よく"色の白いは七難隠す"というけど、半透明ともなると行き過ぎだ...(笑) それは、つい先日の午前2時頃の出来事... その夜は、仕事の打ち合わせや世間話や諸々で家路に着くのがかなり遅くなって、 日付も変わった午前1時頃に部下二人とファミレスを出た。 課長とエリカをクルマで送ったあと、しばらく真っ暗な道を独りで走り、 眠気覚ましに、途中の自販機で缶コーヒーを買って峠道に差し掛かった頃だった。 辺りは街灯もない街外れなのに、助手席の方が何だかぼんやり明るくて、 誰か座ってるみたいな... "有り得ない!" 胸がザワついた。 助手席に目をやると、顔立ちの整った若い女が前を向いて座ってる。(驚) なのに、その色白のキュートな女の子の身体越しに、ちゃんとシートも見て取れるし、 身体に隠れて見えるはずのないドアの内張りやウインドーの輪郭も見える。 つまりは、透けて見えてるってことだ... 背筋がゾクゾクして、全身に鳥肌が立つのが自分で判った。 独身だし、美人の同乗者は歓迎だけど、"半透明の女の子"はなるべく乗せたくない。 とは思っても、今この状態で初対面の女の機嫌を損ねてもヤバいと思ったから、 気力を絞って「何処まで行くの? 遅いから送ってあげようか?」と声をかけてみた。 これが精一杯だったよ。 すると、女の子はこっちを向いて微笑んで、音もなしにス~っと見えなくなった。 姿が見えなくなったあと、車内には水仙の香りがかすかに漂った...(怖) サーモンピンクの厚手のタートルネックに黒のサロペットジーンズ、 明るい茶色の柔らかそうなショートヘアの女の子はいったい誰なんだ? 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏 あれからなんだか眠れない... お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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