2012/11/12(月)17:09
映画 『ハリーとトント』
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白状すると、頭に浮かぶ自分の老後はいつも悲観的でお世辞にもイイものじゃない。
独り身の自分とっては、決して楽しい想像ではなくむしろ孤独と不安が支配する。
37年前、砂は『ハリーとトント』という映画を観た。
数日前、この映画をもう一度観たくなってDVDを見つけた。
15才の頃に観た映画も、52才となった今観れば心象が違って見えた。
昔は感じなかった、"老い"をリアルに感じる自分がいた。
『ハリーとトント』は、20世紀フォックス配給で1974年公開の映画。
この映画で、アート・カーニーがアカデミー主演男優賞を受賞し、
ポール・マザースキーとジョシュ・グリーンフェルドが脚本賞にノミネートされた。
アート・カーニーが演じるハリーは、頑固だけど茶目っ気もあり、
何となく憎めないキャラクターで描かれている。
物語のはじまりは、マンハッタンの市街地。
ハリーは、老いた愛猫トントとアパートに暮らしていたが立ち退きを迫られる。
一旦、トントを連れて長男のバートの家に身を寄せたハリーだけど、
嫁に気兼ねするのが気詰まりで、シカゴの娘シャーリーを訪ねることにした。
シカゴには飛行機で行くよう勧められるが、トントは飛行機に乗せてもらえず、
長距離バスも、トントのために途中下車しなきゃならなくなった。
仕方なく、中古のクルマを買い求めてシカゴを目指した。
途中、都会の街へ行くという、今どきの娘ジンジャーと出会い、
ジンジャーに促されて、初恋の女性ジェシーに会いに立ち寄るが、
ジェシーの方は認知症を患い、ハリーのことは思い出せなかった。
やがて、ハリーたちはシカゴに着き、孫のノーマンとも仲良しになった。
娘のシャーリーは、一緒にきたジンジャーに両親のところへ帰るように勧め、
ハリーには、ここで暮らすよう勧めたがハリーは断わり翌朝ジンジャーと二人で出掛けた。
何故か、孫のノーマンはハリーの旅に着いてくる。
ジンジャーとノーマンは、一緒にコンミューンの街へ行こうというが、
ハリーは断わってアリゾナからはハリーとトントだけの旅となる。
ハリーとトントは、旅の途中で色んな人と出会った。
老いぼれカウボーイのウエードと出会い、高級コールガールと出会い、
ベガスでは、立小便で拘留されてネイティブアメリカンの酋長と知り合う。
老酋長は、怪しげな医術で逮捕されたそうだったが、薬はハリーの持病に驚くほど効いた。
ハリーが、次にやってきたのは次男が暮らすロスだった。
ロスに着いたハリーは、トントが病気になったことに気づき獣医を訪ねる。
トントとの別れは突然であっけないものだった。
手当の甲斐なく、トントは死んでしまった。
そんなとき、ロスの浜辺を歩いているとき、ハリーは1匹の猫を見つけた。
死んだトント似ている猫で、ハリーは猫を抱きあげる...
世の中には、色んな老後がある。
裕福で旅を楽しむ人もいれば、孫に囲まれ、幸せな老後を過ごす人もいるだろうし、
あるいは、健康や友人知人に恵まれ、社交に興じる人もいるだろう。
そのどれにも当て嵌まらない自分には、どんな老後があるだろう...
ともあれ、老いとどう向き合えばよいのか考える必要があると思う。
砂浮琴の映画評価は、★★★★☆