ないものねだり

2012/12/18(火)17:12

映画 『テルマエ・ロマエ』

砂的 映画あれこれ(27)

映画『テルマエ・ロマエ』 タイトルを耳にしたとき、ドコかの寿司?って思ったんだけど、 それは砂浮琴だけの現象だろうか?(笑) さすがにTHERMAE ROMAEと、タイトルを横文字で見れば、 アホの砂浮琴でも、何となくラテン語だと判った。 一般に、風呂を表すラテン語はbalineum(バリネウム)だけど、 THERMAEって、公衆浴場とか温泉という意味らしい。 『テルマエ・ロマエ』は、浴場で社交が盛んだった古代ローマ人と、 独特の銭湯文化を持つ日本人が、風呂をテーマに繰り広げるコメディだ。 物語の舞台は、第14代皇帝ハドリアヌスが統治する古代ローマの都。 建築技師のルシウスは、親方から自分の提案に斬新さがないといわれて落胆する。 気落ちするルシウスは、友人に誘われ、気分転換に浴場へ出かけたが、 最新流行のローマの浴場は、どうも騒がしくて和めない。 新しさを求められるが、風呂は人を癒す場でなければダメだと、 自論との狭間で苦悩した... 考え込み、ルシウスが湯に潜ると排水口が目に入った。 近づいたルシウスは、誤って排水口に吸い込まれてしまう。 渦に巻かれ、やっとの思いで浮上すると、そこは東京都内の"銭湯"だった。 ルシウスは、古代ローマから東京へタイムスリップしていた。 居合わせた入浴客たちの風貌を見て、ルシウスは"平たい顔族"と名づけ、 銭湯中を見てまわり、銭湯の風情や設備に圧倒され魅了された。 再びタイムスリップをして、ローマに還ることができたルシウスは、 新たな浴場の設計に、意欲的に取り組みはじめる。 銭湯にリスペクトし、それを再現した浴場はローマ市民に大評判で、 名声を得たルシウスは、やがて皇帝ハドリアヌスの目に留まる... テルマエ・ロマエ 1~4巻セット 著ヤマザキマリ 映画は、女性漫画家が描いた同名の漫画が原作らしい。 日頃から、阿部寛は濃いキャラの俳優だと思ってたけど、 ローマ人に扮しても、違和感がないのがスゴい。(笑) 日本人を見て、ローマに隷属する辺境部族だと勘違いしたり、 そのくせ、ローマ帝国を凌ぐ技術に、驚いたり感動したりと、 真面目にローマ人を演じる阿部寛の演技が冴えた作品だ。 古代ローマと東京の風呂が、互いに時空媒体となっているという、 有り得なく奇想天外なストーリーだけど、時代考証も衣装も本格的。 とくに、古代都市を忠実に再現した、海外ドラマ「ROMA」のセットを用い、 イタリア人エキストラを動員するなど、映像づくりにこだわっている。 世知辛く、不安で暗いニュースの多い今だからこそ、 たまには何も考えず、こんな映画で笑って欲しい。 砂浮琴の映画評価は、星三つ。★★★☆☆

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