カテゴリ:●は行 その他
紅蓮のくちづけ 初夏の浅草観音。美貌の細川家小姓・印南数馬は、凛とした若侍・大川友右衛門と出会った。瞬間、数馬は大川の強い眼差しに心を奪われ、大川は数馬に一目惚れ。互いに求め合いながらも、ある事情が二人に幸せな恋を許さなかった。ある日、大川は武士を捨て細川家中間となり数馬を見守ることを決意する。一方数馬は、父の仇を討つまで恋はしないと誓いつつ大川への想いが募るばかりで…。やがて互いの恋情が極まったある夜、ついに二人は熱く結ばれた!幸せ絶頂の二人だったが、果たすべき忠義と守るべき愛の狭間に翻弄されていき…!?男たちの禁断の愛と宿命を描いたドラマティック・ラブ。 初めての作家さんでパレット文庫です。 パレットってあんまりいいイメージはなかったんですが、何方かのブログの紹介を見て読んでみました。歌舞伎の演目をノベライズ化したものということで時代物ですが、堅苦しくなく読みやすい仕上がりです。 しかも泣けます。 滂沱の涙。 友右衛門は共の中間の諍いで出会った数馬に一目惚れし、どうしても数馬の傍にありたいと全てを捨て中間として細川家に仕えます。数馬もそんな友右衛門に惹かれはじめますが、数馬にはどうしても果たさねばならない仇討ちがあり、拒み続けていました。数馬の事情を知った友右衛門は助太刀を申し出、二人は義兄弟の契りを交わすことに。そんな折、友右衛門の妹きくにしつこく迫る横山が仇討ちの相手とわかり、無事本懐をとげることができ数馬の胸のおもりもとれ幸せに暮らすことができると思えたが、仇討ちをとったことが評判を呼んでしまい、逃れられない事態に二人を追い詰めていく。。。というお話。 数馬はともかく、友右衛門がいい男なんですよ~、これが。(o^-^o) ウフッ 恋のために二百石の禄をあっさり捨て、しかも身分を下げてまで追っていくというのは天晴れとしかいいようがありません。 もしこれがキライな相手だとストーカーになるわけですが・・・ その妹きくも兄に似て大らかな性格で、兄のとる奇抜ともいえる行いを怒りつつも、またかとあっさり受け入れられるところなんか好感度大です。また大変重要な役割がきくには割り当てられていて、このきくがいなければ、細川家の恩に命をかけた忠義で返した二人は報われなかったでしょう。 濃すぎるBLが苦手な人と泣きたい人には是非々々。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[●は行 その他] カテゴリの最新記事
|
|