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2008.07.20
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カテゴリ:写真 
コロジオン法

1851年、フレデリック・スコット・アーチャーがコロジオン法を発明し、金属板に代わりガラス板を使ったネガ版を作る写真技術を導入した。

ガラス板によるコロジオン法はダゲレオタイプの鮮明さとカロタイプのネガポジ方式の複製可能性を併せ持っていた為、1850年代にはダゲレオタイプに代わり、肖像写真の主流になって行く。また印画紙のハロゲン化銀を凝結させるために卵白を用いた新しい印画紙、アルビュメン・ペーパーも開発され、その弱点であった退色し易さも漸次的に改良された。

コロジオン法の普及により豊かな層の中には自分で写真機を買う者も現れ、アマチュア写真家も多く出現した。ジュリア・マーガレット・キャメロンは絵画的な肖像写真を多数撮影し、写真家にして児童文学者ルイス・キャロルは多くの少女達の写真を撮影した。

アリス 

アリス・リデル

ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』の主人公アリスのモデルとして知られている。

コロジオン湿版の作り方(好奇心豊かで時間のある方へ)

1.ガラス洗い
角とふちを落とした透明なガラス板を、ナイロンブラシに炭酸カルシウムをつけて、ガラスの表・裏をよく洗い水洗する。

次にその水が乾かないうちに直ちに下引きを行う。

2.下引き
膜がはがれないように下引きを行う。

下引き:乾燥卵白4g、氷酢酸1cc、水1000cc
乾燥卵白に水を加え一晩静置。強くかきまぜ泡立て、氷酢酸を加えて20-30分静置した後、濾過して使用する。 1のガラス水洗が終わったら、濡れているうちにすぐ表面のみ2,3回流しかけて、膜面を手前にしてラックで乾燥させる。

4.ヨード・コロジオンをガラスに引く
静かに、右上→左上→左下→右下へとまんべんなく流動させ、右下から余分な液をビンに戻す。指で軽く諮問がつく位の生乾きの状態(ゼリー状)のときに次の浴銀に移る。

 

5.硝酸銀を作る
硝酸銀液:蒸留水1000cc、硝酸銀(写真用)100g、沃度カリ(1%液)25cc、硝酸1-2滴

6.浴銀(感光性付与)
バットにたっぷり入れた銀液(5)に、ヨード・コロジオンを引いた板を静かに底に置き浸す。2-3回バットを振っておく。
⇒約1分半後、銀液より引き上げ、しばらく厚紙などの上に立てかけて滴を切り、撮影に入る。

 

7.撮影
8x10のカメラを使うため、5x7(大カビネ)のガラス湿板を撮影できるように中枠を作り細工をする。露光はレンズキャップの開閉で行う。

撮影DATA:8x10ビューカメラ レンズf300mm、タングステン1kwx5灯
【 露光 】キャップにて 【 ASA感度 】0.5~1.0 【 露光時間 】20秒

8.現像
硫酸第一鉄を主成分とする現像液を板の表に流しかけて現像。板を水平に持って、一気に液をかけ、円を描くように液を流動させる。すると像がすぐに浮かび上がってくるので、20-30秒後水道水をかけて現像を停止させる。

9.定着
チオ硫酸ソーダ(ハイポ)の約20%水溶液に塩化アンモンを2-5%加えた定着液に、水洗の終わった板をこの中に浸すと、 5-10分程で白色の沃化銀は溶解して、銀以外の部分は透明になる

10.水洗~乾燥
定着後、よく水洗して膜面保護のためゼラチン1%溶液をかけ流して、ラックに掛けて乾燥させる。

 

鶏卵紙の作成
鶏卵紙の作成から焼付けまで
鶏卵紙は19世紀半ばから今世紀初頭まで長い間使われてきました。コロジオン湿板ネガと密着し、太陽光で焼き付けると、水洗と定着だけで印画が出来る、現像のいらない印画紙です。最盛期には一つの工場で年間600万個の卵が使われたといいます。

1.鶏卵紙の作成
卵白液:卵白300ml(卵約10個)、食塩7g、水100cc
卵白だけを取り出してビーカーに移す。これに食塩と精製水を加え、泡立てずにかきまぜ、流動性の良い卵白液にする。(古い卵の方がムラになりにくく、かきまぜやすい。)20-30分放置後、ガーゼでこしてバットに入れる。

ガラス棒を一本バットに沈ませておき、その下に神を通すと均一に塗布しやすい。気泡はティッシュで随時取り除く。

  

その後、ロープに干して乾燥させる。下部にたまる卵白液はティッシュでこまめに拭き取る。乾燥後はアイロン/ドライマウントでしわをのばす。

 

2.感光紙の作成(暗室)
感光液:精製水100ml、硝酸銀10g、食酢小さじ1杯
ハケを使って縦横にやさしく動かし、紙上に液がたまるくらい、数回に分けてむらなくたっぷりと感光液を卵白紙に塗布する。


上下左右に液を回して均一にし、残りはビーカーに捨てる。
フチは残して、裏面に液が回らないように。その後ロープに吊るして干し、乾燥する。

 

焼付け~水洗・乾燥
3.焼付け
感光紙とネガを密着させ、太陽光などで焼付けをする。

晴天:10分、曇天:10-15分、天候や季節、時間帯、感光液の塗り方などによって焼き付け時間は変化する。
★鶏卵紙の画像は定着すると濃度が低下するので、濃い目に焼き付けておく。

4.水現像(水洗)
バットで白濁がなくなるまで水洗する。(1-2分)

5.定着
定着液:精製水800ml、チオ硫酸ナトリウム200g
約10分。定着液につけると色が薄くなるが、乾燥すると元に戻る。

6.水洗~乾燥
流水で30-60分水洗。水洗後、陰干しで吊るす。アイロン・ドライマウントでしわをのばす。

完成写真。

20秒間じーとしておくのはモデルは大変だったでしょうね。

 

 

 

 

 

 

 

 






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最終更新日  2008.07.20 08:00:12
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