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映画トロイを見た。
ネタばらしになってしまうのであまり言えないが、映画館代の価値はある。

もちろん「トロイの木馬」の話は誰もが知っているので、もともとネタは割れているというべきなのだが。
その分、「ああ、このエピソードはこう消化したのか」というようなディレッタント的な楽しみはある。

ところで映画TROYだけでなく、原作の『イリアス』にもひとつだけ文句を言いたいのは、トロイに戦争を挑んだギリシア側の総指揮官・アガメムノンの描写である。
ご存知のとおり、王妃ヘレンを奪われた弟・メネラウスの雪辱のためと大義名分をかこつけて、トロイ(トロイア)への侵略戦争をはじめた人物である。
イリアスでも映画でも強欲で傲慢な王として描かれている。
どこかの大国の愚かな大統領のようにも見えなくはないが、アガメムノンは私の印象では快楽主義だが切れ者の戦略家という、どちらかといえば良い印象でもってとらえられるのだ。

戦略的にいえばトロイア戦争とは、小アジア(現在のトルコ付近)の都市国家トロイアをギリシア連合軍が奪取し、アジアへの橋頭堡を手に入れようとするものだった。
そのためにギリシア諸国の王を結集し、10年にもわたる戦争を挑むというのは並大抵の技ではない。(もちろん10年も戦争をするのは、戦術的にはアガメムノンが失敗したことの証左でもあるが。)
しかし、トロイアをアジアへの足がかりとする優れた構想力と黄金の都・トロイアそして美女・ヘレンを餌に王達を戦局に投入するアガメムノンの戦略的手腕はなかなかのものであるといえよう。

そういう目から見ると、強欲な王という描写は単調にすぎるように思える。
映画なのだから、この点についてはもう少し「遊び」があっても良かったかな、と思う。

もっとも、本来の領地であるミュケナイではそれなりに信望のある王だったらしく、イリアスにはアガメムノンへの民の信頼がうかがわれるようなくだりがあったと記憶している。
だが、もう少し、壮年の男性の巧妙さと野望と、戦略家としてのクールさを兼ね備えたアガメムノンの描き方があってもいいな、と思う。

あくまで一つのものの見方だが。

ホメロス『イリアス』(岩波書店)

追伸1:映画TROYで私が感心したのは、トロイ軍の指揮官であり王位継承者でもあるヘクトルを演じるエリック・バナの演技でした。

追伸2:トップページ「30代のためのクールな書斎」をやっとこさ更新しました。よろしければご覧ください。





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Last updated  2004年06月01日 22時34分39秒
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