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 しょうちゃんのブログ 折々の記

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2009.06.18
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カテゴリ:映画・テレビ
  映画・ロードショー「レッドクリフ PART2」-未来への最終決戦-を観て

 「レッドクリフ」のPART1は、昨年11月1日に、そしてPART2は今年4月10日にロードショーされています。PART1は、昨年11月のロードショー直後に観ていたのですが、今回のPART2はなかなか観る機会がなく、17日にやっと観ることができました。ロードショー開始より、2か月以上も経っているせいか、私の観た梅田・Tシネマでは、1日の上映回数が朝の9時からの1回のみ、そして座席数が100席余りのミニシアターの方へ移っていました。後で知ったのですが、6月19日に上映打切りで、すべり込セーフでした。8月5日には、既にDVDの発売が決定しているようです。しかしやはり、劇場の大画面で観ておいて良かったと思っています。

 ジョン・ウー監督の描く三国志は、これまでのような豪傑、剣豪のヒーロー像、策略・騙し合いの権謀術の醍醐味に"愛・友情"というものを入れることによって一味も二味も違う心震える物語となっていました。

 「三国志演義」では、孔明は国益のためにのみ呉を利用し、周瑜(しゅうゆ)は孔明の才能に嫉妬し最後まで心を許すことはなかったのです。しかし、「レッドクリフ」では「孔明と周瑜の間には友情があったに違いない」というこれまでとは違った新しい観点で描かれ、その友情が物語の鍵を握っています。

(最上段の画像の説明・金城(かねしろ)(たけし)演ずる孔明です。「レッドクリフ」のパンフレットをスキャンしました。歴史に名を刻む天才軍師、語り継がれてきた孔明のイメージを保ったまま見事に、孔明を演じました。ますます良い俳優になりましたね。)

<関連リンク 映画「レッドクリフ」の公式HPは、こちらから。>

映画・ロードショー「レッドクリフ PART2」―未来への最終決戦―を観て

(上の画像の説明・レッドクリフの人物相関図です。映画「レッドクリフ」の公式HPの中の、作品情報の画像をコピーしました。)

◎「レッドクリフ」の結末

 孫権を降伏させ、絶世の美女といわれる周瑜の妻・小喬(しょうきょう)を我がものにするため、曹操は大船団を率いて、決戦の地、赤壁へと向かいます。

 曹操軍80万対孫・劉連合軍5万、2000隻対200隻---圧倒的不利な状況を覆すため、周瑜は火攻めに勝機を見出しますが、しかしその作戦を実行するためには風向きが悪く、火を放てば自分たちの船が燃えてしまう状況でした。そこで孔明は、気象学、地理学を駆使して、連合軍に有利な東南の風が吹く日を割り出そうとします。そして、周瑜の妻・小喬は、風向きが変わるまでの時間を稼ぐため、一艘の船に乗って曹操のもとへと向かいます。小喬の置き手紙を見つけた周瑜でしたが、小喬を救うために作戦を変えることはせず、戦いの準備を始めます。そんな周瑜を見た兵士たちは、冬至に家族で食べる団子を一つずつ周瑜の皿に盛っていき、団結心を新たにしていきます。これは、小喬が敵陣にいるため、代わりに「皆お前の家族だぞ」という、男たちの無骨なメッセージが感じられて胸にジーンとくるシーンでした。

 曹操軍の陣営に一人で現れた小喬の姿を見て、曹操は満足げな笑みを浮かべます。小喬は、「私は民のために伺いました。この戦いをやめて下さい。」と曹操を説得します。そして小喬は、曹操をお茶に誘い、「お茶に大切なのは何か」と問答を始めます。

 その頃、周瑜は風向きが変わるのと、劉備軍が戻ってくるのを待っていました。

 敵を欺くにはまず味方からと、劉備としめし合わせていたのです。曹操軍陣営の背後には、劉備、関羽、張飛、趙雲が勢揃いし、孔明が扇子を振り上げると、ついに東南の突風が吹き始めました。周瑜たちが火攻めの総攻撃を開始すると、曹操軍の2000隻の戦艦はみるみる炎に包まれました。曹操軍陣営に上陸した周瑜たちは、劉備たちと合流して曹操軍を打破していきます。

 曹操の部下は小喬を人質にとって抗戦しますが、趙雲の活躍によって小喬は救出されます。曹操は最後まで抵抗しますが、ついに「まさか私が風に敗れるとは、しかもたった一杯の茶で戦いを失った」とうなだれます。曹操を処刑するべきだという声が高まりますが、周瑜は「この戦いに勝者はいない」と曹操に故郷に帰るように促して釈放します。

 戦いが終わり、ラストは劉備のもとに戻る孔明を周瑜と小喬が見送るシーンです。孔明が出産を手伝い、小喬が大事に育てた子馬の萌萌(もんもん)が孔明に託され、孔明は萌萌を戦場には連れていかないと二人に約束します。再び敵同士に戻る周瑜と孔明ですが、この友情を忘れないとお互いの心に誓い、別れるのでした。この別れのシーンも心に残るシーンでした。

 そして、エンドロールに流れるアランが歌う主題歌、そして岩代太郎の音楽がまた良いのです。この壮大なドラマに更なる深み、力強さを加え、まさにジョン・ウー監督がこの映画のテーマとした「未来に勇気を」を感じさせる素晴らしい音楽でした。

映画・ロードショー「レッドクリフ PART2」―未来への最終決戦―を観て

(上の画像の説明・トニー・レオン演ずる周瑜です。「レッドクリフ」のパンフレットをスキャンしました。)

◎連合軍の最強指揮官・周瑜、「集中力さえあれば、小石で巨人をも殺せる」

 信頼関係を築いた孔明からの提案を受け、敵であった劉備軍と同盟を組み、総勢5万の兵を指揮することになります。戦術、武勇に優れるばかりでなく人徳も兼ね備え、連合軍を結束させます。

 映画では、劉備軍が撤退してしまった後も戦いをあきらめず、80万の曹操軍に抗戦。勝利のために自ら曹操のもとへと発った妻・小喬への想いを押し殺し、打倒曹操を誓い兵を率いて敵陣営へと乗り込んでいきます。

映画・ロードショー「レッドクリフ PART2」―未来への最終決戦―を観て

(上の画像の説明・金城武演ずる孔明です。「レッドクリフ」のパンフレットをスキャンしました。)

◎風を読み、人を動かす天才軍師・孔明、「約束したことは、最後まで違えません」

 劉備に「三顧の礼」をもって迎えられ、類稀な才能を発揮することになった天才軍師。劉備が天下を取るには、まず強大な曹操に対抗する必要があると考えた孔明は、「天下三分の計」を劉備に説き、それまで敵対関係にあった孫権軍との同盟に尽力します。

 映画では、劉備が撤退した後も周瑜のもとに残り、秘策を練り続けます。矢を一斉に放つことができる武器「連弩(れんど)」を発見した上、一夜にして10万本の矢を調達してみせたり、風向きが有利になる日を予言したりと、神懸り的な活躍を見せ、周瑜をも驚かせます。神のごとき智、人々を心服させる義、貫き通す誠。まさに東洋的な理想の人物です。この映画を観て、私もそうですが、更に一段と孔明が好きになった方も多いと思います。

映画・ロードショー「レッドクリフ PART2」―未来への最終決戦―を観て

(上の画像の説明・リン・チーリン演ずる小喬です。「レッドクリフ」のパンフレットをスキャンしました。)

◎戦いの鍵を握る、愛に生きる美女・小喬、「私は民のために伺いました。この戦いをやめて下さい」

 周瑜の妻で、余りの美しさに、姉とともに「江東の二喬」と称された絶世の美女。彼女の父は曹操の才能をいち早く見抜き、高く評価していましたが、若い頃からお茶の入れ方と作法に通じていた小喬を見染めていた曹操は、戦争に乗じて周瑜から奪い取ることを決意。戦いの目的が自分にあることを知った小喬は、曹操のもとへと一人で向かうのです。

映画・ロードショー「レッドクリフ PART2」―未来への最終決戦―を観て

(上の画像の説明・チャン・フォンイー演ずる曹操です。「レッドクリフ」のパンフレットをスキャンしました。)

◎天下統一を目論む、帝国の支配者・曹操、「赤壁を落とさねば、歴史は私を何と言うか」

 若い皇帝を武力で嚇かし、80万の大軍を動員した丞相。文人、詩人としての一面も持つが、戦いにおいては疫病さえも利用し、邪魔者や裏切り者を容赦なく処刑するほどの冷酷さを見せます。

 連合軍を倒し、絶世の美女として名高い小喬を我がものにするという歪んだ欲望を満たすため、手段を選ばぬ戦い方で連合軍を追いつめていきます。

赤壁の戦いの意味について

 赤壁の戦いは、非常に象徴的な意味があります。中国の歴史上の重要な戦いは、北が攻めていって南がそれを守るというものがほとんどです。

 そこで北が勝つと天下統一ができるわけで、南が勝つと、天下統一が成らずに、その後またずっと分裂状態が続くといわれています。赤壁の戦いというのは、その非常に象徴的な例です。

 もし曹操が赤壁の戦いで勝っていたら、天下は統一されて、その後100年くらいは平和な時代が訪れていたはずだという説があります。逆にいうと周瑜や孔明がよけいなことをしたからその後ずっと乱世が続いたのだ、といういい方もできなくはないのです。

 しかし、もしそうなったら「三国志演義」も成立しなかったし、何千万という読者ががっかりすることになったでしょうが。






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Last updated  2009.06.19 07:23:40
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