川崎病
こんにちわ。年末にむけて患者さんも急増し、日々忙しくなってきました。やはり小児科の冬は厳しいな~(涙)最近病棟では、RSウイルス、ノロ腸炎、そして少し多いのが川崎病!です。川崎病って・・・・?の方へ簡単にまとめると・・・・・・概説 全身の中小動脈の炎症を起こす原因不明の病気です。 何らかの感染症が引き金になって、血液中にサイトカインと呼ばれる化学物質が増え、いろいろな症状が起こると考えられています。引き金となる感染症については細菌、ウイルス、真菌など今までにいろいろな説が出てきましたが、まだはっきりわかっていません。 冠動脈の炎症によって心筋梗塞などを起こすことがあるため、子どもにとっては重要な病気として注目を集めています。 主に4歳以下の乳幼児がかかり、男の子にやや多い傾向があります。1年間に日本で発生する患者さんの数は6,000~8,000人で、人口10万人あたりの発生数は増える傾向にあります。症状 発熱ではじまり、いろいろな症状が出てきますが、主に次の6つの症状にまとめられます。 [1]高熱(38℃以上)が5日以上続く[2]手足がはれたり、手のひらや足底が赤くなったりする。熱が下がってから、手足の指先から皮膚がむける[3]両側の眼球結膜が充血し赤くなる[4]口唇が赤くなり、舌が苺の表面のようになる[5]体全体に赤い発疹が出る、[6]首のリンパ節が腫れる(痛みを伴う)。 元気がないことが多く、乳児ではBCGの跡が赤く腫れることがよくあって、診断の手がかりになります。 無治療で経過をみていてもこれらの症状は自然になくなりますが、冠動脈の合併症の発生頻度が高くなります。診断 「症状」の項で示した6つの主な症状のうち、5つ以上がみられた場合と、4つの症状しかなくても冠動脈瘤(りゅう)がみられた場合は川崎病と診断します 血液検査では白血球・血小板が増え、赤沈値が亢進し、CRP(C反応性タンパク)が強陽性となることが診断の手がかりとなります。 また、胆嚢(たんのう)が腫れたり、血清トランスアミナーゼの値が上昇したりすることもあります。胸部レントゲン、心電図、心エコーは心臓の合併症をみつけるために行われ、診断のために欠くことのできない検査です一般的な治療法 治療の最終目標は、起こっている強い炎症をできるだけ早く終わらせて、結果として冠動脈瘤ができないようにすることです。遅くとも発病から1週間以内には治療をはじめることが大切です。 実際の治療法としては、大量の免疫グロブリンを点滴静注します。 また、炎症を抑えるという目的で中等量のアスピリンを併用して内服するのが一般的です。 川崎病の急性期には血小板数が著しく増加し、血栓をつくりやすい状態になっています。川崎病の死因は冠動脈瘤の中に血栓ができて心筋梗塞を起こすことによるものなので、血小板を凝集させないための治療が併用されます。 アスピリンには血栓をつくりにくくする作用があり、熱が下がった後も少量のアスピリンを2~3カ月飲み続けます。また、冠動脈瘤を合併した場合には、抗血小板薬や抗凝固薬を併用することが望ましいとされています。 大量の免疫グロブリン点滴静注が効かない場合には、再度の大量免疫グロブリン点滴静注(静脈注射)、ステロイドによる治療、好中球エラスターゼ阻害剤であるウリナスタチンの点滴静注、血漿(けっしょう)交換療法などが行われます。生活上の注意 発病後1カ月の時点で冠動脈瘤の内径が4mm以下のものについては、運動の制限は必要ありません。4mm以上の動脈瘤が残ったものは、クラブ活動以上の運動は制限されることが大部分ですが、学校での体育については冠動脈病変の程度によって判断されます。いつまで経過観察をするかは主治医とよく相談し、勝手に通院をやめないことが大切です それにしても川崎病は流行性なんだよね本当に。 必ず一人入院したら、数人入院する印象があります。 かならず何らかの感染症が原因なんだろうけど・・・・・・ 私もこの7年で数多くみているのデーター集めたらもっとわかるのかな? 当然、診断が症状診断なので、川崎病と診断されているウイルス疾患の方がいてもおかしくないと思う。類似の症状をとる疾患、溶連菌感染、アデノウイルスなど・・・・・ 数多く症例を見て的確な診断を下せる目を養いたいし、覚えてもらいたい。 そのためにもみんなで知識深めていきたいものです。 当然、小児科医としては発熱が続く場合は念頭におかなければいけない病気。 家族へ可能性を話すことはいいことですが、しっかり説明しないと不安をあおる。 その点を学びながら、診断力、説明力が充実した医師になりたいな! いやいやならないといけません。ふむふむ