【肉食さん…。】
【肉食さん…。】ここは蟹張町。今日はいつも通り、平和な日々が続く…わけでは無かった。ここには、都市伝説がある。『良い子にしていないと、肉食さんが来るぞ。喰うぞ…』私は今まで、「ただの伝説だろう。」と、思っていた。…しかし、本当のことであった…『今日、蟹張町に住む中学1年生が、首を切られて死んでいるのを、近くに住む住人が発見しました警察では…』ピッ美月「最近多いよね~」将 「何が?」美月「何がって…(呆)この町で殺人事件!しかも、同級生!」将 「あぁ~…確かに多いね…」美月「…うん。」翼 「おはよぉ~☆どうしたの?2人とも?あ!もしかして、お邪魔しちゃった??」将 「違う!」翼 「あ、今日ねぇ先生遅れてくるって☆なんかあったらしいよ?」美月「ふぅ~ん…」申し送れました。私の名前は大川美月です。ただいま中一の最後を迎えておりますこの天然野朗は、高橋将(たかはし しょう)です。私の幼馴染。なんだかこのキモイ奴は、黒既 翼(♂)。ちょっと女子のなかで人気有り津波「おい!肉食さんがここら辺にいるらしいぞ!いま…サツが言ってた!!やばいぞ!逃げたほうが・・・」こいつは大橋 津波。私の従兄妹。美月「え…?このまま居ると私達…」将 「死ぬ…」少しの沈黙。翼「逃げる?それとも、探す?」探すって…何を?肉食さん?将は真剣な顔つきで言う。将「行こう。探しに。」美月「え!でも…でも!もしかしたら私達、死ぬかも知れないんだよ!?」翼「だからって!…だからって放っておいたら…地球がなくなるかも知れないんだぞ?お前はそれでいいのかよ!」初めて翼が、男言葉を使っているのを聞いた。それを聞いて、泪が落ちてくる。翼「…ごめん。いいすぎた。」美月「ううん。私こそごめん。そうだよね。地球がなくなるかもしれないんだよね。…行こう。早く!」津波「先生にいわなきゃ!多分もういるはずだよ!」【職員室】私達は走って職員室まで駆け込み、探した。担任の丸山先生を。縁先生「え?丸山先生?多分今保健室にいると思うけど…」美月 「アリガトウございます!」早くしないと…丸ちゃん先生が…【保健室】美月「丸ちゃん!いる?」 ・ ・ ・美月「丸山~?丸っち~?」将 「あ!そこで水のんでるじゃん(笑)」私と将は、先生がいる水道まで駆け寄った。…死んでいた。 首が…首がない!これは、中学生が見ていいのだろうか。翼「津波!警察と先生と救急車!早くしろ阿呆!」津波「え…あ!わかった!」警察「怖かっただろう…?君達。」美月「いえ。」翼 「全然怖くねぇよ。」将 「むしろ…」将翼美「面白い!」津波 警察「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」津波以外の私達は目がキラリキラリと輝いている。翼 「さ。行くか。」将 「だな。」美月「津波!おいていくよ!」津波「僕行かない!怖い!」翼は津波の胸倉をつかみ、言う。翼 「てめぇ。ここまで来て弱音を吐くのかよ!てめぇそこまで根性無しとは知らなかったぜ!」津波は体がガタガタと震えている。翼 「そこまで怖いならさっさと教室に行けばいいだろ?こんな血みどろな部屋に来ないで。…お前がそんな奴とはしらなかったぜ。…見損なったよ」翼 「ったく…胸くそわりぃ…さっさと行くぞ!オラ!」美月「翼…かっこいいかも。」翼 「うるさいよぉ?みーc(ハート)」美月「いっそ男言葉にしたら?(笑)」翼 「…う~ん…がんばってみる(笑)」私達は雑談をしながら肉食さんを探しに行く…将 「ところで…肉食さんはどこに居るんだよ…」美翼「あ。」肉食さん「私はここに居るよ。」肉食さんが…でた。黒に近い赤色の髪の毛と洋服。どこかで見覚えが…美月 「っ…!!」将翼 「美月!」私は肉食さんに刈られる。と言っても、首ではなかったので良かった。刈られたところは…小指だ。美月「大丈夫。小指刈られても死なないと思うから(…多分)」肉食さん「次は首を狙うよ…」…どこかで聞いた声。どこだっけ…?肉食さんが私の首を…狙ってる…危ない!そう思っているのに 逃げたいのに 体が言うことを聞かない。眼から涙があふれてくる…翼「美月ぃ!」…あれ?肉食さんが…首を刈らない…?泣いてる。肉食さんが泣いてる…肉食さん「…美月ちゃん……ごめ…ごめん…ねごめん…ね…」あぁ。そうだ。この子は…私の親友の苺だ。苺は昔(小学校の頃)虐められていた。学校だけではない。家でも虐められていた。学校で殴られているときに男子が『死ねよお前』『お前なんて要らない。』と言って…死んだのだった。肉食さん「ごめんね…美月ちゃん…」美月 「『ごめん』って言うのはこっちだよ…私、苺が虐められているのに気がついてたのに…助けてあげられなかった…ごめん…」私と苺(肉食さん)はずっと『ごめんね』と言いながらなき続ける…しばらくすると、肉食さんが急に立った。肉食さん「…もう逝かなきゃ。」美月「え…?」肉食さん「私はもう死んでいるから。美月ちゃんに一目あえて…よかったよ。」美月「いつか…迎えに来てね。」肉食さん「そうだ。…美月ちゃん。ちょっと耳貸して」美月「?」肉食「翼、美月のことが好きみたいだよ(笑)」美月「…ぇぇぇえぇぇぇ!!!嘘でしょぉ!」翼の方を見ると、眼が合った。しばらくすると翼がほんのり顔を紅くしてそっぽを向く。苺「ホントだよ!じゃぁ。」肉食さん…いや。苺は消えていった。皆さん、『人を呪わば穴二つ』です。皆さんも人の恨みを買うことはやめましょうね…