電話で。。。
どこか寂しい。何かが満たされない。漠然とした不安感に囚われる。。。私にもそんな日はある。原因は何かわからない。いや、本当はわかっているのかもしれない。けれど決定的な何かではない。小さな色々の積み重ね・・・。そんな日に偶然届くメール。「お元気ですか?今週で授業が終わって暇です。」もう返事はしないと決めていたのに。どうして今日なのだろう。『今日送ったあなたが悪いのよ・・・』自分に言い訳をつぶやいて、返信ボタンを押す。 彼との会話は面白い。寮生活のこと、新歓コンパやバイトの事。遠いキラキラした記憶がよみがえる。 始まってしまうと、便利な関係は惰性で続く。彼に彼女がいればなんとも思わないかもしれない。彼女と別れて一人の彼と、どこかが満たされない思いで彼を利用する私。彼も私を利用しているのかもしれないけれどやはり言葉の端々に、若さゆえの気持ちが多少見えてしまう。 「人妻にちょっかい出しちゃって、いいのかな。」ちょっかい?出しているつもりなのなら、それは誤解だ。やんわりと釘をさす。「ちょっかいなんて、出された覚えないけど?笑」「だって・・・。立派なちょっかいじゃんかよ。」「電話で気持ちよくなること?そんなことでちょっかいだなんて。笑」「・・・・。」「お互い話したくなって、暇なら話す。シタくなれば、スル。それだけでしょう?」 口当たりのいい言葉で彼をその気にさせることは簡単だ。だけれど彼を利用しているものとして、それはできない。ずるい私にも、私なりのルールがある。彼だって立派な大人なのだから、利用されるのが嫌ならもう電話をかけてこないだろう。逆に私を利用してやるくらいの気持ちで電話してくるなら・・・その方がありがたい。