春は花 夏杜鵑 秋はもみぢ葉

今日は午後から日本橋で研修。リスクマネジメントの講習会と聞いていたけど、実際の講演は、苦情処理について。なかなか興味深い話を聞くことが出来た。時々、リスクマネジメントの勉強会とか称して、顧客相手にプレゼンしたりするけど、それに使えるネタだったので、そのまま取り入れさせてもらおうかな…、とか考えながら話を聞いていた。


その中で、直接リスクマネジメントとは関係ないけど、印象に残った話。



とある地下鉄の駅での出来事。今は地下鉄の駅ってほとんどの場所でバリアフリー化され、エレベータやエスカレータがあるけれど、この駅にはまだそういうものが設置されていなくて、身体の不自由なお客様が来た際には、駅員が数名がかりで対応することになっていた、と。


で、そんな中、車椅子のお年寄りが現れる。駅員さんたち、いつものように4人がかりで「あらよっと」と軽快に車椅子を持ち上げ、階段をえっさほいさと。


そうしたら、最後に、そのお年寄り、こう言ったそうな。


「ありがとう。でも一言だけ言わせて。私はね、荷物じゃないのよ」


勿論駅員さんたちに、そのお客様を荷物扱いしたなんて意識はないだろうし、精一杯のサービスとして、介助をしたつもりだったんだと思う。でもあくまでも「つもり」だったと。果たして、お客様の身になったサービスをしていたんだろうか、と。


うわぁ、これって色んなところで似たような例、たくさんありそうだ…、と考えさせられてしまった。老人介護でもそうだし、障害者支援でもそうだろうし、介助/支援される側がどう受け止めているか、そういうところから、お客様の立場にたって、思いやりのある、誠意ある対応って、どうやったらいいのか、そんなことを考え込んでしまった。


私は別に現場でそういう仕事をしているわけではないけれど、そういった人達に近いところで仕事をしているし、もちろんそうやって日々介助や支援をしている方々は、お客様の立場を考えて、常に最善のサービスを提供していると思う。問題はそこじゃなくて、結局受け止め方は千差万別であって、個人個人にベストなやり方って、どうしたらいいんだろうな…、ということ。その中である人は「助かった、ありがとう」と言い、ある人は「荷物扱いしないで」と言う。そういうところまで踏み込んだ「きめ細やかさ」が、当たり前になりつつある。難しいよね…。(´･ω･｀)


セミナーの方は、苦情処理についての心構えというか、最近増えてきている苦情と当事者の心理状態から、企業側はどのような対応をしていくべきか、という感じで進む。昨今クレーマーだとかモンスターペアレントとか、とにかく自分が中心、自分ルールで生きている人が増えてきていて、対応に苦慮する例が増加中。それに伴って、担当部署の人達が病んでいく例も増加中…。ガラスの心じゃ苦情処理は出来ない、と講師の人、まさにｷﾘｯと断言w そうだろうね…。(´･ω･｀)


いくつか事例が出ていたけど、なんかもうね、接客とか営業とか嫌になるよ…。講師の人、「人格障害じゃないの？と思えるような人が増えた」って言ってたけど、ほんと、そんな感じがする…。(´･ω･)あと、退職した団塊世代が「暇つぶし」に、商品のアラ・接客のアラを見つけては、お客様相談室に説教の電話をかけてくるケースが増えてきたとか…。中には謝罪文を書かせて、それを添削して返してくるような猛者？もいるんだとか。部下に説教する時が1番楽しいっていう気持ちは分からんでもないけど…、いつまでも仕事にしがみつくのは止めろw


いくつか新しいネタを仕込むのにも有効だったし、自分なりに考えさせられる事例とかにも出会えて、なかなか有意義だったと思う。始まる前は睡魔との戦いになるかと恐れていたけど、そんなこともなく3時間ちょっと、あっさりと過ぎてしまった。こういう研修であれば、積極的に参加したいと思うけど、どれが「当たり」か「ハズレ」かは、出てみないと分からないんだよねぇ…。(´･ω･)



それにしても日が短くなった。寒くなってきたし、冬も間近。ちらほらとクリスマスの飾りも目にするようになってきたし、年の瀬も少しずつ近づいてきているんだね…。(´･ω･)