ヒルトン・グランド・バケーション・クラブ ~ポイント消化の悩み
ここ数年、タイムシェアリゾートの広告が目につく。簡単に言ってしまえば、リゾートである不動産を1週間単位で共同所有するという権利だ。私も、2005年にヒルトン・バケーション・クラブ(HGV)のメンバになったのだが、今やこのポイントをいかに消化するかが大きな悩みになってしまっている。あれは、2005年の初夏だったが、HGVの説明会に出席する条件で、ヒルトン東京に無料で宿泊したのだった。もともとハワイのHGV募集の説明会だったのが、実はハワイにはあまり興味がない。そのため、購入する意志もなかったし、実際に買いたいと思える金額でもなかった。しかし、ちょうど建設中というラスベガスのHGVを紹介され、心が動いた。ラスベガスはそれまで何回か行っているお気に入りの場所であった。しかも、同等の広さの部屋で比較した場合、ハワイより初期費用が随分安く、しかもポイントも遜色ない。そして、そのポイントを使って他のHGVに泊まることも可能だったのだ。たまに行きたい時には、ハワイを使うことだって出来る。年会費が、6万円ほどだが、1週間単位で広いリゾートの部屋を満喫できるのは、悪い話ではない。行けなくなれば権利を売却すればいい。そう思い、購入した。1週間の所有だが、ネバタ州に共同所有者として登記された。確かに、このシステム、コンスタントに毎年、予め決めた1週間に旅行に行って部屋を使えるのであれば、素晴らしい。実際、その物件に行ってみると、いかにお得であるかを実感する。購入して2年たった今年の7月、初めてラスベガスのHGVに行ったのだが、素晴らしかった。しかし、この時も所定の時期の1週間ではなく、空きのあった3日間だけの利用。これが精一杯だった。こんな筈ではないつもりだったのだが、使う暇がない。さて、最初の2005年、3,400ポイントまるまる使えなかった。しかし、ポイントを延命させるプランが用意されている。このポイントをRCIリゾートで2年間使える権利に移行した。RCIは日本を含む世界中のRCIリゾートで使える。移行手数料が69ドルかかった。そして2006年の3,400ポイントも使うことなく年末を迎えた。その前年RCIに持ち越したポイントも使うこともない状況で、さすがに2年連続RCIに持ち越すわけにもいかないだろうと思っていたところ、東急ハーヴェストクラブで使用できるようになった。急遽、年末、南紀白浜に飛んで、田辺の東急ハーヴェストに、1100ポイント使用して1泊した。提携リゾートの宿泊には別途手数料がかかるが、いくらだったか忘れた。それでも、2,300ポイント余ってしまい、翌年HGVで使用できるレスキューポイントとして、1年持ち越した。ここでも延長手数料が69ドルだ。そして、今年の夏、前述のとおりラスベガスのHGVに行ったのだが、前年のレスキューで持ち越した2,300ポイントで事足りた。その後、当然のように使う暇がなく、2007年の3,400ポイントが使わず仕舞でまた年末を迎えてしまった。レスキューで翌年に持ち越すか、あるいはRCIリゾートの権利に移行するか、いずれも69ドルの手数料を払わねばならない。あるいは、東急ハーヴェストに問い合わせるか、決めかねている。しかし、その前に、一昨年持ち越したRCIの2年間の権利が年末で切れてしまう。まずは、RCIの権利を使うのが先だと思い、慌てて問い合わせてみた。RCIの場合、リゾート・トラストのエクシブなど国内リゾートなども対象施設になっているので、選択肢としてはある。また、施設のクオリティはピンからキリまでだ。しかし、問題はいずれも日曜日チェックインで土曜日チェックアウトという使用に限られるのだ。これからの時期、平日全部休むのは、あり得ない話なので、通勤できるところでないと取れない。そして、通勤圏内のリゾートとして、台場の東京ベイコートと熱海があった。しかし、すでに年内は、そもそも国内のRCIの空きはなし。また、この2つについては、来年2008年についても台場は空きがなく、熱海は夏に1週間だけ空いているとの回答だった。とりあえず、さらなる延長手数料を払って、この1週間だけ抑えたものの、果たしていい選択なのかどうか。何のためのリゾートなのか、自分でも分からなくなる。これで1,700ポイント使用。そして、3,400ポイントのうち、なお1,700ポイントが残ってしまったのだが、さて、どうしたものか。確かに2008年国内の他のリゾートを予約することは出来るが、1週間なんてありえない。延長手数料に手配手数料まで払って、泊まるのはどうも得策とも思えない。使わないリスクより、使うリスクの方が大きいような気がしてくる。ポイントのために旅行をするような感じで、旅行の意味が分からなくなる。今年の3,400ポイントはというと、東急ハーヴェストで使用することを考えてはいるが(空いているのが前提だが)、HGVの部屋と比較すると明らかに割高感がある。延長手数料や、また使い方を悩むくらいなら、使える時に使った方がいいかもしれない。せっかくの旅行も、ハーヴェストのある場所から選ぶことになるのも、多少窮屈でもある。いっそのこと、私の親が、かわりに1週間宿泊してくれるといいのだが、とも思うだが、都市から離れたリゾートホテルで1週間ずっと過ごせる性質ではない。ホテルのベッドに寝ると、なかなか熟睡できない母親、かえって疲れてしまう。あるいは、ラスベガスの予め確保した1週間に、誰か第三者に賃貸できるといい。そんな、仲介してくれる業者でもいるといいのだがとも思う。年末なので、2008年の権利金も支払ったばかりだ。しかし、2008年は売却を含めて考えた方がいいかもしれない。リゾートライフを楽しむには、ちょっと早すぎたのか、あるいは不向きだったのか。今は、とにかく年末に向け、ポイントをどう処理するべきか、実に悩ましいところだ。