旅好きペンギンノート

2006/10/26(木)14:23

嘆きの十勝ぜんざい-釧路道中クタクタ編

マイプライベートジャーニー(36)

さて、お名残惜しいのですが、ノロッコ号は塘路駅に到着。今思えば、このノロッコにもっと乗っていればきょうの失敗はなかったのかもしれません。 ノロッコはこの時期一日に一本しか運行されておらず、一回降りればもうそこまで、ということになります。 そこへもってきて、そもそもなぜ下車駅に「塘路」を選んだかといえば、主な見所二箇所をカバーできるという点(遠矢~釧路湿原と細岡~塘路)でした。 手前の細岡で降りようかとも考えたのですが、そうすればU字蛇行はみられないし、カヌーで遊ぶ人にはいいだろうけど、なぜか塘路のほうがうまみがあると、誤った判断をしたのでした。いえいえ、「誤った」というと語弊があります。 団体さんやバスで移動する方、レンタカーの方にはそれは素晴らしい所だったのでしょう。 道東に車なしでフラフラと訪ねていき、足だけでまわり良い写真を撮ろうなんていうのは、北海道を甘くみていました。 ノロッコを下車した私は塘路からさらに先、摩周湖のほうへ行く在来線の時刻表を見て、その時間が約2時間半後であることを確認し、さきほどノロッコレディが「~~~などのきれいな景色が望めます。お時間のある方は是非散策されてみてはいかがでしょうか...」というアナウンスに『時間?あるある!散策?オッケー!』とルンルン気分で言われたとおりに駅舎を背にして左方向にズンズン歩き出したのでした。ズンズン....ズンズン...ズンズン...ズンズン...ズンズン...ズンズン... テクテク...テクテク...テクテク...テクテク...テクテク...テクテク.... ズンズン...ズンズン...ズンズン...もひとつおまけにズンズン...ズンズン... 言われた通りに歩けばそのうち標識でも出てきて、きれいな所に出るのだろうと、あまり深く考えずにいたのですが、歩いても歩いても歩いても...ただただ道が続くだけ。 なんだか、私よりも先に行った人たちが文句ありげなブーーーーっとした顔で駅の方角に戻っているではありませんか...。...ちょっと不安になってきたところで、標識が見えてきました。 『よしよし、これでいいのよ、これで』と標識と握手したい気持ちになったのですが、この標識を左折したところで、これからさらにまた果てしなくこの道が続くことに呆然とさせられました。なんだか、空模様も私の心中を察してか同じようなどんよりした色に...。 そこにカヌー教室の親切な女性ドライバーが停まり「どこへ行くの?この先、歩くと大変よ!乗せてってあげるよ」と声をかけて下さったのですが、乗せてもらったとしても、帰りは多分果てしないこの道を、時間を気にしながらまた歩くハメになるのだろう、と思い、ご親切には感謝しながらも丁重にお断りし、もう駅に戻ろうと思いました。 『ノロッコレディーよ。さっき君は言わなかったかい?お時間があったら散策されてはいかがですか、と。徒歩では無理ですよなんて言ったかい?え?そこんとこ、どうなの?それに2冊読んだガイドブックにも、ビューポイントにすぐに着けるようなことは書いてなかったかい?』なんて恨んでみても仕方がないので、ひたすら歩きましたが、くやしいので道端のコスモスの写真を撮りました。ボケてました...。塘路駅に着くと、併設の喫茶店で地元産の飲むヨーグルトやアイスクリームなどを楽しんでいる人たちでいっぱいでした。 そこへタイミング良く汽車が...。 手前のホームということは多分釧路に戻るのでしょう。 もう摩周湖に行くエネルギーなんて、どこを叩いても出てきやしません。 あとは市内でもブラブラしてりゃいいや、なんて、その釧路行きに乗り込んだのです。釧路に戻ると、1時をまわっていました。 お昼を食べていないことに気付き、構内のおそばやさんでかしわ南蛮を食べました。おいしかったけど、おつゆが濃いなぁ。 今度は何か甘いものがほしくなったゾ。 そこで、やはり駅構内の本屋さんで本を買って構内のミスドかサテンでゆっくりしよう。 ところが、行ってびっくり!駅を通るたびに視界に入っていた本屋さんはなんと、漫画の古本屋さんだったのでした~orz...持参した本はホテルの部屋。まぁ、いいや、と手ぶらでサテン『豆地蔵』に入り、おぜんざいを注文しました。 かなり待たされて、出てきたおぜんざいを、きょうの失敗にうちひしがれながらいただきました。 メニューを良く見ると、十勝のぜんざいなどと書いてあります。 『釧路で十勝のぜんざいか、まぁいいや...』とヘロヘロのペンギンは思ったのでしたが、しばらくすると、かしわ南蛮とおぜんざいが効いたのか、モリモリと元気が復活してきました。『まだ2時だ。敗者復活には十分な時間がある。街歩きなんて明日でいいさ』 ムックリと立ち上がり、豆地蔵の会計を済ませ、阿寒バスの事務所に向かって歩き出しました。続く。 きょうは干物だよ!いかが?

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