2005/01/31(月)00:35
一輪の薔薇 ヴーヴ・クリコ ポンサルダン ロゼ レゼルヴ 1985 シャンパーニュ
これは、ロゼっていうより、ゆりの花のかたちをしたグラスを満たしている、アップル・ティー色のクリスタル。
内奥に秘められた幸福な時がにじみ出してくる不思議な輝き、少し粘っこそうな質感、そのオレンジかがった記憶の中を、こまやかな天使たちが静かに舞いのぼっている・・・・
鼻に近づけると・・・ほうじ茶、柑橘類の匂い・・・・やさしくグラスを揺すれば、カラメル、白い花、クリーム、そして、薔薇の花・・・・ローズ・ピンクの花びらが長い時によってやわらかく熟成した、そんな薔薇の花とそのかおり・・・・
かなり荒々しかったモエ・エ・シャンドン96とはちがって、天使たちは大人びていてこまやかで落ち着きもあり、クリーミー。夏みかんの皮の綿のような苦味もまろやか、ほんのりと感じられるパンの風味も焼くまえによくよく熟成させておいたようなまろやかさ。
そして、何よりも、ブーケに感じたローズ・ピンクの一輪の薔薇の花。
口に含むとともに、夏みかんの綿のホロ苦味に縁どりされ花が開き、まもなくその花はクリーミーな大人びた天使たちのごちそうとなって舞い上がり、思い出の奥底にしずかに消えていく・・・・夏みかんの綿のホロ苦味、かつおのたたきのようなニュアンス、そして見え隠れする熟れた苺などがとけこんだ薔薇の花の、まったりとした、力強い残像を口のなかに長くとどめて・・・・
このよく熟れたシャンパーニュの一輪の薔薇を、新年を祝うごちそうのかたわらに添えて・・・・
VEUVE CLIEQUOT PONSARDIN ROSE RESERVE1985
メモ)おせち(京都風味)にこんなにあうなんて・・・って感じで。
和食というと、普通、ボルドーやブルゴーニュに限らず、白というイメージだけど、シャンパーニュのロゼはもっといけるかな。泡による軽み、夏みかん系のホロ苦味、そして、ほのかな赤系のコク、さらに、熟成していればまろやかさがなおいい感じ。
おせちは、汁物ではないから、その辺もよくあうのかな。
他の和食ともどうなんだろう・・・
興味のある人は、お試しあれ^^
特別公開? 寄せ集めおせち
参考までにどうぞ。こんなものとよくあった、ということで。
右列から、
手長海老甘露煮(魚善) あかめいも(豆藤) 生麩・湯葉炊き合わせ(半兵衛麩)、鯖姿寿司(いづう^^)
ごまめ(錦平野) はす(魚善 琵琶湖水系にいる淡水魚。とっても美味しいよ) 棒だら(豆藤) チーズかまぼこ(茨木屋)
かまぼこ(茨木屋) きんかん甘露煮(錦平野) くわい(豆藤) 酢レンコン(錦味)
いいだこ(錦平野) えぴ・さより手綱巻(下鴨茶寮) ふき(豆藤) 日の出からすみ(錦味)
数の子(泉仙) 子持ち鮎(魚善) 筑前炊き(自家製) お多福納豆(若菜屋 黒くて見えないけど・・・空豆の甘納豆ですf(^ー^;)(2005/01/02)
最近、なんか、とても気になっている。時間がたてばたつほど印象が強くなってくるワインってあるけど(ワインに限ったことではないけど)、なんか、気になってきてる。奥深さ、とか・・・
正月気分じゃなかったら、もっとよく味わえたような。。。
これだけじゃなくて、本文中のモエも、なんか、時がたってますます印象が深まっている。あの生き生きとした、それでいて複雑味があって熟成味もあって、それでいて切れ上がっていた酸味。(2005/01/31)
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