『イシューからはじめよ』 安宅和人
【送料無料】イシューからはじめよ [ 安宅和人 ]価格:1,890円(税込、送料別)★★★☆☆(再読は0、1、、5章のみ)Amazonで評判が良かったので読んでみた。考え方が『自分のアタマで考えよう』(ちきりん)とよく似ている。多くの人は、マトリクスのタテ軸である「解の質」が仕事のバリューを決める、と考えている。そして、ヨコ軸である「イシュー度」、つまり「課題の質」についてあまり関心をもたない傾向にある。だが、本当にバリューのある仕事をして世の中に意味のあるインパクトを与えようとするなら、あるいは本当にお金を稼ごうとするなら、この「イシュー度」こそが大切だ。(P26)※イシュー度:自分のおかれた局面でこの問題に答えを出す必要性の高さ 解の質 :そのイシューに対してどこまで明確に答えを出せているかの度合い筆者の主張は上記に集約されている。多くの人は課題に対する解答の質にはとことんこだわるけれど、課題のイシュー度、つまりそもそも課題に解くほどの価値があるのか、を検証していないと言うのである。一心不乱に大量の仕事をすることでバリューを上げようとするのはムダで、疲労するだけ。筆者はそのような仕事の仕方をする人を「労働者」と言い、ビジネスパーソンと区別する。また、仕事量でバリューを高めようとするアプローチを「犬の道」と揶揄している。バリューを上げるにはイシュー度を見極めなければならないのである。「一生懸命やっています」「昨日も徹夜でした」といった頑張り方は「バリューのある仕事」を求める世界では不要だ。(P35)働いた時間ではなく、「どこまで変化を起こせるか」によって対価をもらい、評価される。(P37)イシューの見極めについては、仮説の重要性が説かれている。仮説を立てて、はじめて本当に必要な情報や必要な分析がわかる。仮説が単なる質問をイシューにする。(P49)設問:〇〇の市場規模はどうなっているか?仮説:〇〇の市場規模は縮小に入りつつあるのではないか?(=イシュー化)言葉で表現しないと、自分だけでなくチームのなかでも誤解が生まれ、それが結果として大きなズレやムダを生む(P51)のでイシューは必ず文字におこす。言葉にできないのは、イシューの見極めと仮説の立て方が甘いとのことである。※よいイシューの3条件 (詳細本書P55参照)1、本質的な選択肢である2、深い仮説がある3、答えを出せる0,1,5章は再読してもいい。この類の本は役に立つだろうけど、重要なのは読んで納得するだけではなくて、実行すること。それを気にかけて読みたい。「受けてにとって十分なレベル」を自分の中で理解に、「やり過ぎない」ように意識することが大切(P198)<メモ>・「一次情報を死守せよ」大先輩が授けてくれた珠玉の教え・「何に答えを出す必要があるのか」という議論からはじめ、「そのためには何を明らかにする必要があるのか」という流れで分析を設計していく・比較表現を入れると、何に答えを出そうとしているのかが明確になる⇒比較が言葉に信頼を与え、比較が論理を成り立たせ、比較がイシューに答えを出す・知らないひとに電話でインタビューを申し込むこと=コールドコール。これができるようになると生産性は劇的に向上する☆業界に精通した専門家を抱えているはずの一流の会社が高いフィーを払ってコンサルタントを雇うのは、自分たちは知りすぎているが故に、その世界のタブーや「べき論」に束縛されてしまい、新しい知恵がでにくくなっていることが大きな理由の一つ・エレベーターテスト:エレベーターの中で説明する能力・成功したときの効果や機会だけをみてリスクや実際の取り組みのボトルネックの検討がないなど、軸の選択が恣意的で正しい比較ができないチャートがあると、発表自体の信用性が低下