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カテゴリ:読書/歴史系
三人の皇帝が相次いで倒れ、帝政ローマの統治機構に制度疲労が生じ始めていた頃、それを裏付けるように、辺境で異民族の反乱が勃発した。
西方のゲルマン系ガリア人が独立を宣言したのだ。 一方、東方ではユダヤ人が反抗を続け、帝国は一層窮地に立たされる。 この苦境の中に帝位へ登ったヴェスパシアヌスは、出自にも傑出した才能にも恵まれていなかった。 しかし時代が求めた別の資質、「健全な常識人」を武器に、彼は帝国再建に力を注ぐ。 <本書より> ローマで皇帝がコロコロ入れ替わっている間、ライン河防衛線では属州兵が反乱を起こし、 軍の主力であるローマ軍団兵を攻め、ガリア帝国をつくろうと蜂起。 しかしローマ側の対応は素早く、反乱は約一年でおさまることになります。 ん~、ここはいっぱいユリウスが出てきて、ややこしいのう。。(詳しくは本書を読んでね) 一方、東方ではユダヤ戦役が起き、こちらは約七年でなんとか終結。 この両方の反乱をおさめたのが、ヴィテリウスの後帝位に就くことになったヴェスパシアヌスの 良き協力者ムキアヌスと息子のティトゥスでした。 ヴェスパシアヌスは、貴族出身の人ではなく、軍団たたき上げで出世した、 ローマでは第二階級である騎士階級に属する人であります。 (ローマ社会は、元老院階級、騎士階級、平民階級、解放奴隷、奴隷と分かれていた) そういう人でも元老院や市民に認められれば皇帝になれちゃうなんて、 これがローマ史の面白いところですね。 良き協力者にも恵まれたヴェスパシアヌスは、帝国再建に力を尽くし、 寿命を全うしてこの世を去ることになります。 うーむ、ちゃんと寿命を全うできた皇帝って、二代皇帝のティベリウス以来かな?? どーも皇帝職ってのは、血生臭い最期が多いよねえ。。。 ところで今もローマに残るあの有名なコロッセウムを建設させた人こそ、このヴェスパシアヌスです。 当時はもっと豪華絢爛だったみたいですけどね。 おお~、行ってみたいな~♪ ローマ人の物語(22) (新潮文庫) ●●秋乃みかくの読んだ本リスト●● お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.10.22 09:13:17
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