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カテゴリ:読書/歴史系
永遠の都ローマ。古代からの時間と空間が濃密に積み重なり、農穣な想像力の世界へと誘う。
その一方で、覇を競う列国の陰謀が交錯する都市でもあった。 ルネサンス最後の法王パウロ三世と教会軍総司令官の息子、孫の枢機卿、そして遊女オリンピアの秘密とは…。 華麗なルネサンス歴史絵巻第三部。<本書より> ★楽天ブックス黄金のローマをみる オリンピアと共に、ローマへやってきたヴェネツィア貴族マルコ・ダンドロ。 そこで出会ったのは、法王パオロ三世の孫アレッサンドロ・ファルネーゼ枢機卿や、 巨匠・ミケランジェロ、などなど。 おお~、このころはまだミケランジェロが生きていた時代なのですねー。 なんか不思議。。 だってマエストロ(ミケランジェロ)って、 まだメディチ家のロレンツォ・イル・マニーフィコが生きていた時代からいるんですものね。 そう考えると、この時代の流れの速さをひしひしと感じますねー。 マルコは、のんびりと古代ローマの遺跡を巡るうち、 もうヴェネツィアに戻るのはやめて、古代の研究をしながら後生を送り、 愛するオリンピアと結婚しようと決めますが、 その時、ヴェネツィアが海戦でトルコに負けたという知らせが…。 風雲急を告げる事態になったヴェネツィアから、本国召還の知らせが届き、 ヴェネツィアに戻る決心をしたマルコ。 しかしそれがオリンピアに悲劇をもたらすことに…。 (…実はオリンピアには、秘密があったからなのですね。。) ちょっと悲しい結末でしたが、 でも、その後のファルネーゼ枢機卿の賢さ、優しさに溢れた高貴な態度がとても立派で、 読後感は爽やかです。 塩野さんの本って、何ていうか、歴史をつくってきた人間の悪い部分じゃなくて、 そうではない、人の精神の美しさみたいなものがいつもあるから、とても好きです。 あと、あまり男性的過ぎず、女性的すぎない、硬質な雰囲気も好きかなー さて、 16世紀前半のヴェネツィア、フィレンツェ、ローマを描いた、ルネサンス三部作はこれで終わりですが、 なんか、まだまだルネサンスものが読みたくなってきた~(笑) あ、でもトルコものも読みたいなあ~、、なんて思ってりして…。 うーん、どれから読もうかな…。。 ★お気に入りの言葉 「きみの人生を幸せにすることはできる。きみが、きみにとって正しい道を見いだすことができ、 一つの指針にそって、判断も行動も律することができるならば」(マルクス・アウレリウス) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.06.12 10:28:34
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