タジタジ☆マハル

“３０歳”という岐路の年齢に立つ、かつて幼馴染だった二人の女性。
都会でフリーライターとして活躍しながら幸せな結婚生活をも手に入れたみずほと、
地元企業で契約社員として勤め、両親と暮らす未婚のＯＬチエミ。
少しずつ隔たってきた互いの人生が、重なることはもうないと思っていた。
あの“殺人事件”が起こるまでは…。
辻村深月が２９歳の“いま”だからこそ描く、感動の長編書き下ろし作品。
（「BOOK」データベースより）


ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。 (講談社)


辻村さんの本は、前回「冷たい校舎の時は止まる」が上巻で挫折してしまったので、
今度は一冊で完結する本を選んで再チャレンジしてみました。

この作品は、先日、直木賞候補になった作品でもありますね。

でも…これも好みではなかったかなぁ…。。
結局著者が何を描きたいのかよくわからなかった。。。

母親を殺して行方不明になった幼馴染のチエミ。
故郷の山梨で、旧友を訪ね歩き、チエミを探すみずほ。

結婚や出産という人生の岐路に立たされる30歳の女性が持つ、
特有の心理や人間模様を描きたいんだろうなぁというのはわかるのですが、
正直、文章的にも技術的にも上手いと思える技量がまだないせいか、
読んでいて少々退屈でしたね。。

登場人物たちの人間関係を、一生懸命書こうとしているのはわかるのですが、
ただ言葉を並べているだけで、
行間から滲み出るプラスアルファの『何か』が感じられなかったっていうか…。

結果、なんか殺風景な印象の作品になってしまった気がします。

まあこれは、著者とワタクシの感性の違いの問題もあるんでしょうけど。。

なのでちょっともの足りなかったっていうか、
内容的にもう少し奥深さが欲しかったという感じですかね…。

…今回はちょっと辛口の感想になってしまいました。
あしからず。。(^_^;)