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カテゴリ:読書/歴史系
散る直前の匂いたつ美しさ、「レディ・ジェーン・グレイの処刑」
…彼女を死に追いやった陰謀とは? フェルメールの知られざる宗教作品、「エマオの晩餐」 …世界の美術市場を震撼させた事件とは? 近親結婚くり返しの果て、「カルロス二世」…スペイン・ハプスブルク家断絶の過程は? 憎悪、残酷、嫉妬、絶望、狂気、妄想…。 名画に秘められた人間心理の深淵を鋭く読み解く22の物語。 書き下ろしを加えてついに文庫化。
西洋の『怖い』名画22点を解説している本。 目次はこんな感じ。 ↓ ↓ ドラローシュ『レディ・ジェーン・グレイの処刑』/ミレー『晩鐘』/カレーニョ・デ・ミランダ『カルロス二世』/ベラスケス『ラス・メニーナス』/エッシャー『相対性』/ジェラール『レカミエ夫人の肖像』/ブリューゲル『ベツレヘムの嬰児虐殺』/ヴェロッキオ『キリストの洗礼』/ビアズリー『サロメ』/ボッティチェリ『ホロフェルネスの遺体発見』〔ほか〕 ワタクシは美術館などで絵を観てもチンプンカンプンで絵の良さなんて全くわからないし、 何の想像力も働かないタイプの人間なんですけど、 この本は、それぞれの絵の歴史的背景だとか、描かれているものの意味等、 とてもわかりやすく書かれていたので、凄く良かった(^ ^) 絵画って、その絵に潜んだ背景を知って観るとこんなにも面白くなるなんて! 著者の中野さんの文章がこれまた素晴らしいから余計に面白かったですね~。 絵画の奥深さを堪能できた気がします。 有名なミレーの「晩鐘」は、どこが怖い絵なんだろう?と読む前は思ってましたが、 なるほどそういう見方があるのか~とビックリでしたね~。 中でもやはり一番印象的だったのは、 表紙にもなっているドラローシュの「レディ・ジェーン・グレイの処刑」。 16歳の彼女が処刑されなければならなかった理由を知ってから観ると、 なんとも切なさ、怖さが胸に迫ってきます…。 あと「春」「ヴィーナス誕生」で有名なルネサンス時代の画家ボッティチェリが、 「ホロフェルネスの遺体発見」のような凄惨な事件現場の絵を描いていたとは 全然知らなくてビックリでした! とっても勉強になった一冊でした お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013.08.02 11:28:04
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