2018/01/19(金)22:48
川島と藍場川(山口・萩市)
日本海に注ぐ阿武川は、分流して橋本川と松本川となり、その三角州の萩城の城下町が形成されています。
西側の橋本川の河口付近に萩城があり、堀内や平安古などには上級武士の屋敷と町割が今も残っています。
橋本川と松本川の分流点付近にある川島は、川の上流部にありながら下級武士が住んでいた場所でした。
川島の案内図
画像の右側が北の方角で、萩城は右下の方にあります。
赤く塗られた道路は国道262号線で、旧萩往還にあたります。
幼少期に萩に住んでいたことがあるのですが、「川島にいる時」とか「善福寺のあたりで」と、何度も耳にしてきました。
あまり記憶にないのですが、家の前に川が流れてたのを覚えています。
その善福寺の山門
全く記憶にないのですが、善福寺は萩に城下町が造られる以前の永享年間(1429年~1441年)に創建された古刹で、元々は萩城のある指月山の山麓にあったそうです。
毛利輝元が防長二カ国に入封、萩に築城するにあたって現在地に移転しました。
川島には萩城から続く藍場川が流れており、江戸時代になって開削された用水路です。
善福寺門前の藍場川
その藍場川沿いを歩いているうち、何となく記憶が甦ってきました。
そう言えば藍場川を泳ぐ鯉を捕まえて、とても怒られたことを思い出しました。
だんだんと記憶が甦ってきて、とても懐かしい光景です。
川沿いの土塀もなんとなく覚えています。
藍場川の水は澄んでいて、川底もはっきりとわかる上に、鯉だけでなくハヤ(ウグイ)が泳いでいるのもよくわかりました。
あまり記憶にないのは残念ですが、なかなかいいところに住んでいたものです。
湯川家屋敷跡
萩の中でも川島からは総理大臣が2人輩出されており、その1人が桂太郎です。
桂太郎旧宅
日本史で歴代内閣総理大臣の名前を覚える時、「イ・ク・ヤ・マ・イ・マ・イ・オ・ヤ・イ・カ・サ・カ・サ・カ…」と覚えたかと思います。
最期の「カサカサカ」が桂太郎と西園寺公望で、「桂園時代」と呼ばれた内閣総理大臣です。
そして川島から輩出された内閣総理大臣のもう1人は、陸軍元帥でもあった山縣有朋です。
山縣有朋生誕地
ところで内閣総理大臣を輩出した都道府県では山口県がトップにあり、伊藤博文・山縣有朋・桂太郎・寺内正毅・田中義一・岸信介・佐藤栄作・安倍晋三・菅直人といった面々です。
(うち萩の出身は山縣有朋・桂太郎・田中義一です)
川島は堀内・平安古・浜崎のような「重要伝統的建造物群保存地区」には指定されていませんが、萩の城下町を散策するならば、ぜひお勧めしたい場所です。
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