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2007年06月19日
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カテゴリ:アンチエイジング

ふと 目をとめたウインドウ

好きなブランドバックのラインと似てる。

 あのシリーズほしかったんだけど…


自分の中で由子は、つぶやく

「お母さん何 見てるの?」と娘が言う

足の速い由子に引かれるようにして歩いていた娘が

急に立ち止まった母親にいぶかしげである。

「あのバック ステキだなぁ って見ていたの」

「かわいい!」と笑う 

幼稚園の娘にとって最大の褒め言葉なのである。

娘の気遣いに 何となく照れながら

「ママには ちょっと若すぎかな?」と照れ笑いをする。

当然ながら 娘の口からは打ち消しはない。

 これが女友達なら「そんなこと無いって!」と

 切り返すだろうなぁ無責任な発言なのは

 百も承知だけど

 

「ほしいの?」

「んっ?もう少しママが若ければね」

「ふ~ん あっ!パン屋さんだよママ」

子供に手を引かれウインドウの前を

振り返りながら離れる。

 

 だって あの容量じゃ子連れて歩くにはムリだし

 肩から提げて歩くの肩凝るかも

 おっちょこちょいで キーをひっかけそうだし…

 でもデニムにも合いそうじゃない!

 子供が居ないとき持てばOkかも?

 

「あたしねぇ このフルーツが入ったの」

パン屋にいながらして まだ頭の中は

バックでいっぱいである。

娘のオーダーのフルーツデニッシュを無言のまま

トレイにとりながら

 まだ 他にも 持たなくてもいい理由を探さなきゃ!

 負けちゃうじゃない!焦り出す心

「ママの好きなフランスパンがあったよ!」

バケットの前で娘が指さして待っている。

「そうね 今日は大きいのにしようか?」

 そうよ!ココはパン屋なの パンのこと考えよう!

「お兄ちゃんちのは?」

「じゃあチョコのパンね パパのは…」

「コレは?」と娘が自分のほしい品を指をさすが

たぶん夫は食べないであろう派手なデニッシュだった。

 

「こちらのフランスパン焼きたてですので

 別の袋をお入れします。」

 しまった!頭が また楽な状態になって

事務的なサービス口調を受け流し始めた。

頭に浮かび上がるバックの色と形

 ほら!白ってよごれっぽいし…待てよ!

 他にも色があったような…

 あ~また考えてしまった。

 革だからキズが心配だけど 

 でも値段は思うほど高くなかった

 

「1260円です。スタンプカードはお持ちですか?」

サイフを出そうとバックをまさぐる 

先ほど娘の口を拭き無造作にバックに

放り込んだティッシュが床に落ちる。

ゆっくり腰を落とし落ちたティッシュを拾いながら

 やっぱり 私には似合わない。

腰を上げて精算を済ませて店を出る。

何か吹っ切れた様に娘と手を繋ぎ

その手を大きく振って歩く

「パン買ったから うれしいの?ママ」

笑いながら娘が聞く

「あなたの手が小さくて可愛いから」

 

帰り道 再び あのウインドウの前を通る

「ママ ほしいの?」と娘が あのバックを指さした。

 

 


 

 

 

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最終更新日  2007年06月27日 06時44分09秒
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