ヒモいらず　亭主いらず

キレイでいたい！

若くいたい！

女は灰になるまで切望するもの

ストレス過多で痛んだ顔

老いを感じる。

ＤＶ亭主と別居して

やっと自分の顔へ目を向けた。

稼ぎが出始めたので

100円コスメから路線を大幅にチェンジ！

試しにメイクしていると

母が「キレイにつくね　どこの？

今度　私にも買ってきて」

以前から気になっていた母のメイク

８０才近い母の皮膚はシワを超越したものがある。

私と同じ品では追い切れない。

試しに厚塗りにならない化粧を

母に施す

リキッドを塗って

これでは

母の皮膚では　よれたりムラになるのが

気になっていた私

リッキドをベースに

粉モノのフェイスパウダーで仕上げるメイクである。

平ブラシや起毛のパフで仕上げるもの

思った通り厚塗りにならいしムラもない。

「キレイにつくじゃない！」

母も満足気に鏡に向かって

顔を作る。

化粧は何も男に媚びを売るものじゃない。

自分の為にするもの

「きれい」と言う満足感を得るために

塗ったひと刷毛のネイル

ペンで描いた眉

艶を出した唇

顔を描き上げ鏡で仕上がりを見る。

表情筋が緊張する。

化粧は女性の気持ちを高揚させ

心も変化させる。

母が化粧に満足している姿を見て

いつまでも　女は　

きれいでいたいものだと思った。