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「君等、マイクのテストをするから、声を出してみてくれるか?」
電器屋のご主人が、汗をいっぱいかきながら言った。 本番前の音調整だ。 「…はぁ…」 目の前にあるスタンドマイクに声を出してみた。 「ああ…テステス」 …?…。 何も聞こえない…。 「OK!OK!バッチリじゃ!」 離れた場所で親指を立てて言った。 …!?\◎0◎/バッチリかよ! 「あの…僕等にはさっぱり聞こえないんですけど…」 「はぁ?良いの、良いの!お客が聞こえれば。ニヤッ」 (ニヤッじゃね~よ!自分の音が聞こえないと、どこを弾いてるのか解からないぞ)゚∀゚)<<< 嫌な予感…って、いうより、来るんじゃなかった…。´Д`)ふっ…。 K「ま、何とかなろう…」 ギターのKが飽きれたように言った。 P「そうそう、何とかなるわ。くくく」 お前が言うな! 俺「あの…スピーカーは何処へあるんですか?」 「は?…ああ、あそことあそこ」 主人の指差す方向を見た。 オ~マイ!ガッ>◎∀◎<<<<<! ハンドスピーカーだった。 よく体育の授業とかに、 「集合!ガァ… ぐずぐずするな~遅い奴ガガガ…はグラウンドをもう一周させるぞ~!ピ~ッ…」 って、熱血教師がジャージ着て、手に持ってしゃべるマイク。 あれが、左右にある街灯に取り付けてあった。゚Д゚)< 俺達には聞こえないはずだ…。(ーー;) 「あれを取り付けるのに苦労したんだよ~。はははは…」 爽やかに言う主人。 もっと、他の事で苦労してくれ~~!!ヽ(`Д´)ノ=3=3 K「…わし…帰りたい」 ̄ー ̄) 俺「俺も…」 ̄ー ̄) P「お~い、早くやろう! なぁ~!」(⌒0⌒)/~~ 唄う事の無いPには、興味無い事のようである。TДT) K「ま、やるしかないな…」 俺「…だな…」 P「お~い!早くやろう~!」 ガクッ(≦л≦) 俺はベースギターのアンプの音量を調整した。 ボン、ボン♪ 隣では、Kがギターアンプの音量を調整していた。 ビン!ビン! かなり大きな音量だった。 当然、ミキサーなんかある訳がないライブだった…。´Д`) (なんか聞こえないなぁ~…) 俺は自分のボリュウームをもっと大きくした。*゚ー゚) Kも (ち!ベースばっかり大きくしやがって!) と、思ったのか、自分の音をさらに大きくした。*゚ー゚:) 俺、 (また、大きくしやがった!よ~し)`Д´)=3 ボリュームを最大にした。 …Kも最大にしたらしい。こっちを見て笑ってる。ニヤッ …俺も、ニヤッ。フフフフ…。 「よし!いくぜ!」 Pがスティックを叩いて、カウントをとる。 カッ!カッ!カッ!カッ! ♪バ~ン! ♪グッド・オールド・ロックン・ロール♪が始まった。 後編の後編につづく。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2003.10.14 06:17:04
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