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カテゴリ:シンガポール
画像つき 「あの…」 ミュージカル、マンマ・ミーアの当日券売り場に並ぼうとしている私に女性が近づいてきました。白いワンピースに長い髪、中国系で年は25位でしょうか。日差しの強いシンガポールなのに白い服にも負けないくらいの色白で、つぶらな瞳のかわいい女性。安田成美のよう、というとさすがに言い過ぎかもしれません。 緊張した面持ちで少し赤らんで、視線をそらさないよう努力しながら私を見つめて来ます。ドキリとする私に… 女性「切符を買いませんか。」 なんだ、ダフ屋か? でも、シンガポールでダフ屋はOKなのか? こんなお嬢様がダフ屋なんて何かとんでもない理由があるのだろう。 女性「本当にいい席です。安くします。」 イギリスではダフ屋を探してチケットを買う私ですから願ったり叶ったり。倍までだったら出そうという気持ちですが、少し値切らなくては。 男…いや私「いくら?」 女性…少し悩んだ表情をした後「半額でいいです」 半額?見せてもらえば10列目位。すごくいい席。 男…いや私「じゃあ原価の2割引で」 2倍まで払う気持ちでいた男は思わず値段を上げてしまった。 売ってもらったチケットを持って笑顔で入場ゲートへ。ゲートを通れる、本物のチケット。喜び勇んでパンフレットを買いスタッフに席まで連れて行ってもらうと、なんと2列目。最初の数列はダミーでオーケストラが入っていました。 人生で最高の席はレ・ミゼラブルで22列目でした。 これでもう二度と更新できるチャンスは無くなったでしょう。 興奮して舞台の青い緞帳を見つめていると、隣に見覚えのある女性が。そうチケットを売ってくれた女性。しっかりと前を向いて座っています。 休憩時間に話をしたのですが、彼氏が来られなくなったんだそうです。私にとっては至福の幸運、女性にとっては最悪の不幸。6ヶ月前にチケットを取ったそうで、待ちに待った日。それなのに彼氏は来ることができず、こんなおっさんとミュージカルを見る羽目に。あまりの不幸に涙が出そうで、残り2割分のチケット代金も無理矢理払いました。 最初は表情が固かった彼女ですが、すぐに打ち解けて笑顔で話してくれました。国際的な商社で働くビジネス・ウーマンのよう海外出張もこなすそうです。同僚の彼氏はバンコクに長期出張とか。 私にとっては長い間見たかった待望のミュージカル。特に配役が良く、助演のソフィ役の女の子に惚れてしまいました。「透き通った歌声」と言う言葉は彼女のためにあります。ちなみにこの助演の女性は代役でした。 私にとっては最高のミュージカルでした。 女性に向かって…私「彼氏とまた見に来られるといいね。」 女性「一回見たのでもういいです。」 チャンチャン。あんまり面白くなかったみたい。私は次の日も見に来たというのに…。 二人は名残惜しそうに「また会えるといいですね」(英語だったら、See you、普通の挨拶です(笑)。) 何故、食事に誘わないかって?こんなに素敵な女性なのに。当然です、言ったでしょ、ミュージカルの助演の女優に惚れていたのです。代役だっただけに奇蹟の出会い。しかも帰って仕事の宿題をこなさないと…。 私はものすごく安牌に見える様で、女性とすぐに友達になることができますがそこまでです。それよりも私はお父さんですから。 あ、ミュージカルの紹介ほとんどしていない。明日にします。 シンガポール エスプラネード・シアター お出かけお勧め度 子供連れ ★★★★☆ カップル ★★★★☆ いくつかのホールとショッピング・センターで構成されたこのホール。形が奇抜でシンガポールの新名所です。ミュージカルや演劇に興味がない、という方にでもお勧め。マーライオンも近いですよ。ただ地下鉄の駅からは少し距離があります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Sep 26, 2005 02:34:59 PM
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