モールで涼んでいます。一段と涼しさを感じるガラス細工を眺めています。写真好きにとってガラス細工は萌える被写体で、長浜や小樽などガラス細工で有名なエリアでは写真に集中しすぎて、自分がガラスの中に入り込み溺れていくような感覚さえありました。シンガポールはガラス細工で有名な場所ではありません。
ガラスは色鮮やかですが、基本は透明で、複雑な曲線を描くためピントが合いづらい被写体です。今回も苦労しており、どれも不思議にピンボケでした。カメラがこのような縞模様で透明な物質に対してピントを合わせづらい事は、マニュアルを読めば最初に書いてあります(笑)このような時はオートフォーカスからマニュアルに切り替えるべきなのですが…暑かったので面倒でした(笑)
ガラス細工は芸術で文化です。イタリアのベネチアン・グラスは技術を盗まれないようにムラーノ島というベニスの沖合の島に技術者を移住させていたくらいです。日本のガラス細工はヨーロッパの伝統を受け継ぎ、日本風の文化を浸透させています。切子グラスなどは日本特有の美しさですし、沖縄から北海道まで日本には特徴的なガラス細工がたくさんあります。日の当たるテーブルでガラスのグラスに透明な液体を入れると美しさが引き立ちます。日本の場合、ワインより日本酒、焼酎という透明な液体を想定したガラス細工が多いように感じます。
ガラスの本当の美しさは飾りとしてより、実用の中で滲み出してくると感じています。