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カノンと言えば簡単に言うと輪唱ですが文章が輪唱のように繰り返されるわけではありません。タイトルの意味はよくわからないのですが、ただ悲しくも面白い、宮部さんの短編の中では傑作の一つではないでしょうか。この短編集は面白い作品が多く、好きなのは「八月の雪」「生者の特権」の二作です。 この短編集の特徴は「ちょっと物悲しい」事かもしれません。特に「八月の雪」は始まりが不幸な状況にあり、その不幸から立ち上がっていく物語。時代背景としてバブル崩壊の余波に苦しみ、陰湿ないじめなどが社会問題になっていた頃の時代背景が感じられます。 「生者の特権」は失恋から立ち直れない、ある意味ちょっと陰気な女性がやはりいじめにあう子供とであい、小さな生きる目標のようなものをもらう話。まあその程度の悩みかと言えばその程度なのですが(笑)人生ってこんな話の繰り返しなのでしょうね。誰もが経験として持っていそうな良くある話が面白くまとまっています。 最後に「十年計画」。宮部さんの実体験ではないかと思っているのですが、いかがでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Oct 12, 2011 06:57:53 PM
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