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カテゴリ:研究、勉強関連
自分の研究とIOの課題のためにしばらく放っておいた経済史ですが、
久々に少し立ち戻ってみました。 当初の計画では「江戸時代の小作料の決まり方」についての研究をする予定で、 去年の秋から冬にかけていろいろ文献を眺めてみたのですが、 とりあえずわかったことは、「江戸時代は資料が少ない」ということ。 当時の農業について研究をしている歴史書はいろいろあるのですが、 数値データを使った分析は部分的にしか行われておらず (サンプル数はせいぜい数十)、 もっとデータを所有していることが暗に示唆されているようなものでも、 本に記載されているデータはその一部、あるいはaggregateしたものだったりします。 まあ日本に帰れば相当な量の資料があるようなのですが、 そもそも日本で調査する時間なんてないし、 しかもその「資料」はほとんどが活字化されていない一種の古文書なので、 特殊技能の備わっていないぼくにはとても簡単には読めません。 (古文書読めるかた、共同研究しませんか??) 経済史のタームペーパーの提出期限は9月(たぶん)。 これ以上資料探しに時間を費やすのもたぶん非効率なので、 今回のタームペーパーでは既存研究のレビューを主として、 あとはサンプル数40くらいの実証をつけて提出する、 という方向でいきたいと思います。 サンプル数40だとたいしたことはできないですが、 とりあえず通るには通るでしょう。 とはいえ、せっかくなのでもう少しこの路線も継続したいなと思い、 江戸時代からもう少し下って、明治~戦前(近代、でいいのかな?) の資料を探してみることにしました。 ここまでくると活字化された資料もあり、 表題の「大正十年小作慣行調査」などが有名なようです。 ただしこれも原本は日本に存在するので閲覧不能。 幸いスタンフォードにはその簡略版「同集成」が存在するので、 タームペーパー書きと合わせてこちらを調べてみようと思います。 江戸時代の小作データは、古文書とはいえ個々の証文なので、 データとしてはかなり質が高いものといえます。 一方「大正十年~集成」の方は都道府県レベルにaggregateされたデータなので、 いろいろないろいろなバイアスの可能性を考慮して、 モデルを組まないといけません。めんどくせー。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.03.01 16:59:01
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