節約家計でバラ園生活

金庫を開ける太巻に対し、木のハンガーを振り上げる水口。
「武田鉄也か？」というマギーの台詞は、私と同時でした。
ハンガーをヌンチャク代りにアクションする武田さん主役の刑事物語は私も全部好きで見ました。とくに、1984年公開の映画「刑事物語３　潮騒の詩」ではデビューした沢口靖子さんが挿入歌を歌いましたが、鈴鹿ひろ美が歌った潮騒のメモリーのようだった印象が。
あそこまでではありませんが。

今でこそ女優として名高い沢口さんですが、デビュー翌年ＮＨＫの朝ドラ「澪つくし」の主人公を演じたとき、共演者から演技に関して酷評されたと記憶しています。私もリアルタイムでそのドラマを見ていましたが、沢口さんが鈴鹿ひろ美のモデルなのでは？

いやー、水口の部屋にギターがあることは知っていましたが、絶対音感とは。しかもあの鈴鹿ひろ美の歌声を聞いてあんなに苦しむなんて、びっくり。
その姿を嬉しそうに見ている太巻には笑った。

「現在の俺があるのは半分は天野春子のお陰だ。半分は鈴鹿さんだ。」

これは本心のように思いました。だからこそ、

「何度這い上がって来ても、奈落に落とすから。」なのでは？

今のアキの実力では、歌では春子の足元にも及ばない。
また太巻の事務所でプロデュースしているのは大人数の歌うアイドルグループ。
太巻がアキに対して感じている「なーんか違う」は、きっと鈴鹿ひろ美のようなタイプなのではないかと思いました。
ひろ美自身が自分の若い頃に似ているといったぐらいなので、ひろ美を良く知る太巻もアキがひろ美に似ていることは十分承知しているはず。
そして、ＮＧ４０回を出した時「むしろ才能」と言った。
自分の事務所ではアキの才能を伸ばすことはできないと知っているからこそ、太巻はアキに他で自分の道を探せと突き放し、さらにその試練を乗り越えられる技量がないならばやめておけという、アユミのときのような優しい鬼の温情なのではないのかな？

以前私は、水口が漫画「ガラスの仮面」の速水社長のような役割をするのだと思っていました。でも、今では太巻こそ紫のバラの人のように憎まれ役を買って出て、アキの成長を見守ることが春子の恩に報いる道だと覚悟しているのではと考え直しました。

若春子とアキの”夢の競演”。しかも静御前まで見られて楽しかった。
標準語で普段誰にも使わない敬語を若春子に話すアキは、母親だけは別格なんだと思いました。めんこいもんね。たしかに親子には見えないけど、マイペースなところは同じじゃない？静御前の「天野さーん」も良かった。でも、アキにとってはおっかない悪夢なんだ。

ヒロシから聞いた女子寮の劣悪環境などを心配して電話をかけた春子。
「ママ、帰ってもいい？」に対して、「だめ」という春子。
明日なんていうのかが今週の山場？