バイオレンス
今年の音楽教室のお盆休みは いつのまにかできた祝日「山の日」から1週間でした。せっかくの「夏休み」休養するなり、日頃できない練習をたっぷりするなり大いに活用したいところです。で実際どうなったかというとまあ、練習時間は取れました。休養は 無しです。東京にいる妹が 7歳の姪と4歳の甥を連れて里帰り姪は東京の音楽教室でグループレッスンを受けているため「練習を見てほしい」と頼まれましてお盆休み中もレッスンしておりました。まあ お休みボケしなくて良かったといえば良かった。それはさておき妹も私と同じく音楽大学のピアノ科卒で娘が教室に通いだしたのをよい機会と練習を再開暇を見つけては ショパン・ベートーヴェンなどを練習しているようです。こちらへ里帰りするとグランドピアノが弾ける上子守もいるので それは嬉しそうに練習しておりました。今は何を弾いているのかなと耳を傾けてみるとショパンのエチュードやベートーヴェンのピアノソナタ8番と14番など結構 弾きごたえのある曲を弾いています。がんばっているなあ、と感心して聴いていたら14番ソナタ(通称「月光」)の1楽章穏やかに終わっていくはずの最後の部分に来て妙に元気な激しい演奏となりました。これはおかしい、と練習している横へ行って楽譜をまじまじと見てみると練習用にコピーで持参した楽譜は私の持っているヘンレ版と少し違うようで気になる終結部分にはquasi violoncelloと指示が載っています。これのせい?でもquasi は (~のように) violoncello は 弦楽器の(チェロ)の事ですからつまり「チェロのように」表情豊かで柔らかい響きのチェロが歌うように、と考えれば曲の雰囲気は穏やかなままでいけそうですが・・・・練習には口出しすまいと思っているので何も言わずにいたものの私が わざわざやってきて見ているのが気になったのか妹は『何か気になる?』いや、ここに『quasi violoncello』って書いてあってチェロのように、という意味のはずなんだけどねと 説明だけしたところ『チェロ?ああ、そういう意味!』そういう意味って。どういう意味だと思っていたの?と聞いたところ『音楽用語辞典に載っていなくて 一番似ていた単語が violento(ヴィオレント)だったから 激しく荒々しく弾くのかなーと』・・・・・月光ソナタ、ここだけ荒々しくするのは変だと思わなかった?『いや、ベートーヴェンちゃんだから最後の最後に情熱燃やしたのかもと』謎が解けてよかったねえ、と事件解決。よかった、妹の演奏表現力が無くなったわけではなくて。(むしろ しっかりあった)ちなみに私の持っている版には この「quasi violoncello」の指示全く書かれていないのですが最近の版には載っているのでしょうか。