6.美味しい網走番外地

2002年7月24日(水)

4時半起床。
この旅行中、私にとって最悪の目覚め。

林間学校の先公たち!! うるさいっっっっ!!!!
夜中の2時まで酒飲んで騒いでんじゃねーーーっっっ!!!!
(不幸なことに、子供たちのテントと先生のテントは離れており、
私たちのテントは先生のテントの横だったのです)

先生たちが決まりを守らないって、どういうことだよー!
他人の迷惑考えろよなーっ!!!
そーゆー奴らが教育するから、子供がおかしくなるんじゃないかっ!!!!

ともあれ、ろくろく寝れなかった私、不機嫌の極みである。
今日は、このキャンプ場にもう一泊することになっていて、
テントを撤収しなくて良かったのが、唯一の救い。
(もちろん、件の先生たちには、さりげなくもう一泊するか聞きま した。
 もう一晩同席するなら、夕べのこと注意しようと思って。
 そうでないなら、済んでしまったことを今更言っても、
 お互い不愉快になるだけでしょう。
 幸いというか不幸にもというか、
 「今日帰ります」という返事だったので、文句を言わずにすみました。
 おかげで余計やり場のない怒りはつのりましたが(笑))

ゴンを散歩させがてら、コムケ湖のほとりを歩いてみる。
ほとんど人が来ない自然の道。
ようやくノーリードにしてもらえたゴンも嬉しそう。
沼の回りは原生林になっており、いろんな見知らぬ植物が生えている。
北海道の動植物は、本州のものと比べて大型なのが特徴というが、
たしかに、巨大な菜の花としか思えないものとか、
オオワシ? タンチョウ?といった巨大な鳥影がたくさん見られて、おもしろかった。
ちなみに、ここでは今がウグイスとアジサイのシーズンらしいです(笑)

北海道27

それにしても、豊かな植物群。手つかずの自然。
私たちはようやく切り開かれた道を歩いているけれど、
古代の人たちの胆力に、感嘆しきりだった。

北海道29

この道一歩それて、あの茂みに足を踏み入れる・・・???
はっきり言って、めちゃめちゃ怖いよ。
足下には湿地があって底なし沼かもしれないし、毒蛇がいるかもしれない。
狼や熊だって木陰に身を潜めていただろうし。
昔の人って、ほんと精神的に強かったんだ。

コムケ湖のほとりをぐるっとまわって、オホーツク海に注ぐところまでやってくる。
橋が一本渡してあって、左はコムケ湖、右はオホーツク海。
橋の下にはコムケ湖からどうどうと流れ出す豊かな水流。
この世の果て・・・という感じだった。

北海道28

キャンプに引き返し、今度は車に乗っておでかけ。
目指すは網走。
やはりここまで来たからには、
名にしおうあの「網走番外地」を一度見ておかなくては!
現網走刑務所は、昔と違って、最凶悪犯が収監されている刑務所ではないらしい。
って、それでも本物の刑務所に違いないところを見に行くってのも、変な感じだけど。

刑務所の固く閉ざされた門扉の前で、家族一同勢揃いの記念撮影。
ゴン、あんたこれで、刑務所に行った犬にもなったね(^_^;)
私は収監者の人たちが作っているニポポ人形をなののために買った。
ニポポ人形とは、アイヌに伝わる、子供を守ってくれる人形だそう。

次に、網走市内でいつもの夕食の買い出し兼お昼ごはん。
商店街を見つけたので、車を止め、ゴンをお留守番させて歩いてみたが、
12時だというのに、なかなか開いているお店がない。
網走よ、おまえもか・・・とあきらめかけたそのとき、
「ランチ」という文字のあるお寿司やさんを発見。
とりあえず、他に選択肢もないことだし、雨も降ってきたし・・・と飛び込んでみた。

北海道30

これが、逆転満塁ホームランでしたね!!
旦那はウニイクラ丼。私は海鮮丼を頼み、あまりの美味しさに天ぷら盛り合わせを追加し、
さらにその上、カニと鮭児の握りまで追加した。

鮭児(けいじ)とは、1万匹に一匹とかいわれる鮭で、
なんでも、他の鮭のように回遊せず、北海道沖に根付いている若い鮭のことらしい。
(うろおぼえなので、違ってたらすみません)
今でこそだいぶメジャーになったけど、実はこの魚、旦那との思い出の魚だったりする。
2年前、やはり旅先のお寿司やで、仲良くなった大将が、
「鮭児という珍しい鮭がいるんだけど、うちに入った分はもうないんだよ。
皮だけあるからあぶってあげよう」
と、ぱりぱりの皮の握りをたべたという経験があったのだ。
それ以来、ずーっと忘れなかった鮭児、それがここで食べられるとは!!
米沢のカタキを、蝦夷で討ったわ!!!おーっほっほっほ。

初めて食べた鮭児の握りは、寄生虫を防ぐため、ルイベ仕立てで、
一度凍らせたものを半解凍した感じになっています。
甘くて、生なのに生臭くなくて、味が濃厚でした。幸せ。

その後、長崎屋でお買い物をし、車に戻ると、
ゴンがニポポ人形をがじがじにしていた。あーーーーっ。
手の届くとこにおいておいた私が悪いが・・・(T_T)
仕方ない。なんていっても縁起物だからね。
このままじゃまずいだろうと、もう一度買いに行きました。ひーん。

美味しいものも食べたし、買い物も済んだし、
さて、あとはどこかで温泉にでも入って帰りましょうと、サロマ湖温泉へ。
ここは、サロマ湖、はてはその向こうに広がるオホーツク海を見渡しながらの露天が楽しめます。
眺め、開放感抜群。立ち寄り湯一人800円也。
けど、やっぱり雨しか見えなかったけどね・・・。

ゆっくり暖まって、ざーざーぶりの中キャンプに戻る。
連泊にしておいてよかったね。
この雨の中、テント設営やだもんね・・・と言い合いながら帰ってみると、
なんと、雨漏りしてるじゃありませんか!!
慌てて補強しつつ、旦那はコンロに火をつける。暖めて水分を飛ばそうということらしい。
私は、濡れたものや、洗濯物をもってコインランドリーへ。
けど、1時間半乾燥機にかけたにも関わらず、完全には乾きませんでした。

ジンギスカンを食べ(タレが絶品! 持って帰れないかな、と旦那が言ったほど)
ビールを飲み、雨も夜半には小降りになって、安らかな気持ちで眠りにつきました。

雨がテントを叩く音が子守歌になった、静かな夜でした。

北海道26

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