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2008年09月05日
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カテゴリ:教育について

        言霊としての言葉

 私は、昨年の10月から今年の1月まで神経精神科に入院していた。言葉を発することができなくなったからである。その原因は、前年度からのいろいろなごたごたをひきづっていたこと。頭のかたすみに、いつもある人間から言われた一言が頭のかたすみにあり、その言葉が離れなくなってしまったためである。くわしいことは、書くことは差し控える。

 私は、入院の一ヶ月前、生徒指導委員会の役職であったので、全校生徒の前でつぎのような話をした。

「鎌倉時代、いまから700年くらい前です。だれかが、だれかに「おまえなんか、死んでしまえ。」と言ったのです。言われた人は、どうしたと思いますか。その言った人間を刀で斬りつけたのです。そういうことが許されていたのです。その当時は、言葉には、力がある。言葉には、魂が入っている。言霊とも言ったそうです。「おまえなんか、死んでしまえ」という言葉には、恐ろしい魂が入っていて、言われた人間は本当に死んでしまうと恐ろしくなってしまった。それで、言った相手を刀で斬りつけたのです。

 みなさんのなかで、簡単に「死ね。」とかという言葉を言っている場面を見ました。なんというおそろしいことを言うんだろうと先生は胸がくるしくなりました。言われた相手が、どれくらいいやな気持ちになったか、想像して下さい。そして、そんなおそろしい言葉は二度と使わないようにして下さい。約束できますか。

 というような話をしたのであった。マイクなど使わなかった。そのときは、声はまだ十分に出ていたのである。それから、またいろいろなことが積み重なり、約一ヶ月後のある日突然、ささやき声しか出なくなってしまったのである。

 恐ろしい言葉は、人の精神をだめにしてしまう。人の魂を殺してしまう。私は、そのとき、言葉の持つ力というものを実感した。そして、誓った。「恐ろしい言葉は、使わない」と。

 反対に、人の心に喜びをもたらす言葉は、どんどん使う。人の魂を救ってくれる言葉はおしみなく使う。そう、心に決めたのである。

 明日から、小学校の各科目で口に出して伝えると喜びをもたらす言葉、魂の底にとどくすてきな言葉を考えて、書いていく。そうすることで、私自身の魂も救われる感じがするから。明日から、また、私の文章を読んでくださいね。よろしく。


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最終更新日  2008年09月05日 11時16分56秒
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