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2012.03.25
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カテゴリ:さ行の作家さん
2012年3月25日(日)

書評:『モチベーションで仕事はできない』 坂口孝則著


【送料無料】モチベーションで仕事はできない

ども。Kentです。友人の坂口さんの新刊です。
こりゃまたいつもながらの(笑)刺激的なタイトルで、いやが
おうにも期待が上がっちまいますな。

目次:
第1章 今日もモチベーションがあがらない
第2章 なぜ世の中は「やりがい」を強いるのか
第3章 やりたい仕事か、金になる仕事か
第4章 やる気が出ない自分をつき動かす方法
第5章 成果を出し続ける人の8つの習慣
第6章 絶望の国で生きていくための心得

感想:
プロとして仕事している。自分のことをプロだと思っている。
そんな人ほど本書で語られている内容は、当たり前のことで
あると思うのではないでしょうか。

そうモチベーションで仕事はできないんです。
かといってプロが本書を読まなくて良いかというとそんなことは
なく、プロであれば、他のプロの考え方を理解できる良い例として。
プロでない人、仕事に文句ばっかいって自分の仕事にやる気が出ない
人にとっては本書の方法論を真似ることによってかなり良い効果が
出ると思います。

何よりも本書は滅茶苦茶面白い一冊です。売り上げ好調のようです
が納得の内容です。

たいした例でなくて申し訳ないのですが。

私は仕事が始まる最低30分前、通常は45分前くらいには会社
に着きます。(ちなみに始業は8:30であることが多い。シフト
制なので遅番は別、ということは何時に起きてるんだ?)
それは自分にとって当たり前のことです。何故なら業務柄、
仕事が始まる前にある程度の準備は整えた状態で各メン
バーがくるのを迎えた方が効率が良いのと、これくらい余裕があ
れば多少の電車遅れ、急な腹痛(笑)などがあっても遅刻せずに済
むというのもあります。

それは私がモチベーションが高く、やる気があるから行っている
からでしょうか?

答えは否です。

朝、早く起きるのは辛いし、面倒ですが、その面倒さを克服して
早起きを行ってもその方がラクだからしているのです。決して、
やる気があるからではないです。また、立場上、自分が遅刻をす
ると他の人に迷惑をかけてしまうことを良くわかっているので。。。
まあプロとしては当たり前のことですね。

そんな私だからこそ、本書で、
《モチベーションがあがらない自分を肯定し、それでも仕事をこなす
方法を考えるほうが何倍も重要》ではないかと語る著者の考え方
には賛同することが多々ありました。

その方法に関しても著者特有のオタッキーなまでの(失礼・笑)具体
例、ギアの紹介にあふれ、参考になります。《特にやる気がでないと
きは呼吸から》というのは実際やってみましたが良いですねぇ。
か・な・り苦しいですが、本書で紹介されている通りにやってみると
「ま、やってみっか」ってな気持ちになります。

落ち込んでいる時は、肩が落ちてどうしてもうつむきがちになるので、
そういう状態を脱却する為にも良いのかななどと思っています。

また、著者は以下のように述べています。
《「給料ではなく、やりたいことがやれるか、それが問題だ」
「ひとは給料だけで働くわけではない」。それらは、逆説的に
給料を払うことができなくなった時代の名フレーズだ。》と断言して
いますが、これはまさにその通りだと思います。

世の中には「やりがいのある」仕事にあふれています。その逆に、
今の若い世代は男女問わず正社員の枠は超狭き門となっています。
ようは、やる気があり無理のきく少人数を安給料でこき使い、
それに耐えられない人間は非正規社員として時給でのお仕事に従事
させる。

過労死するほど働かされている人間がいる一方で、仕事がないと
嘆いている人がいる。これっておかしくないですか?
著者の上記の言葉はそんな時代を本当の意味で表していると思います。

おかしいおかしくないに関わらず、今がそんな時代であることは仕方
がないのです。だからこそ、そんな時代として理解し、自己防衛する
為にも本書で語られているモチベーションに頼らず、淡々と仕事を
こなすことが求められている。それは仕事がら若人の非正規社員の
人多数と仕事をしている私の実体験からの感想です。

最後に、私が本書から受け取った著者のメッセージとしては以下の
通りです。
結局は未来とは毎日毎日の積み重ねであり、その毎日を少しでも良い
物にしようとする創意工夫、それこそが大切である。昨日より今日の
自分。今日より明日の自分が少しずつでも成長していく実感。そんな
些細なものの中にこそ真実があり、そこに楽しみを見つけていくこと。
それこそがモチベーションである。

・・・

本書を読んで、ある有名なクリエーターの下記の名言を思い出しました。
仕事へのモチベーションを語った言葉として、私が出会った中では
最高の一文です。さて、誰の言葉でしょう?(答えは最後に)

「僕は生計のために、夢みる。(I dream for a living.)」
世界を動かした名言 講談社+α文庫より

著者紹介:
坂口孝則(さかぐち・たかのり)
未来調達研究所所長、株式会社アジルアソシエイツ取締役。大阪大学
経済学部卒業後、メーカーの調達部門に配属され、調達・購買・原価
企画を経験。現在は、同領域のコンサルティング、研修講師に従業。
メールマガジン「ほんとうの調達・購買・資材理論」執筆者。著作に
『牛丼一杯の儲けは9円』(幻冬舎新書)、などがある。

まとめると:

<仕事だろ、ぐだぐだ言わずにしっかりやれ!>

(答え)
STEVEN SPIELBERG(スティーブン・スピルバーグ)
この言葉をスピルバーグさんが言っちゃうのが凄くないですか?
仕事の本質をこれ以上ないくらいに語っていると思います。

※この記事はアメブロでもアップしています。





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Last updated  2012.03.25 10:14:22
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